先週、一泊二日で宮崎県に行ってきました。

今回の目的は「古事記神話」の現場を体感することでした。ホントの「聖地巡礼」です(笑)。意外にも生まれてこの方、唯一、脚を踏み入れたことが無い県だったのでワクワクしました。

 

『古事記』は奈良時代の初期に編纂された日本最古の歴史書。上、中、下の三巻からなり、上巻が我が国の創世記で神々の物語。その舞台が日向国(宮崎県)なのです。

混沌の中から神が生まれ、男神イザナギと女神イザナミによって国土が造られ、神々が生まれ、イザナミの死後(正確には離婚後?)、イザナギからアマテラス、ツクヨミ、スサノオの三貴神が生まれ(るんかい⁈)、姉アマテラスと末弟スサノオのいざこざで天の岩戸事件が起こり、解決後アマテラスの孫のニニギが高天原(天界)から高千穂の峰(人間界、日向国・現宮崎県)に降臨します。その前後にも色々な神々の物語がありますが、最後に皇室の祖である初代神武天皇がここで生まれ育ち、東征して現在の奈良県辺りで最初の統一国家・大和朝廷の基礎を築いたとされています。

 

今回は県内あちこちにある古事記神話にまつわる神社のうちいくつかを参拝しましたが、それぞれが海の近くの断崖絶壁にあったり、人里離れた半島の先にあったり、神秘的な森の中や渓谷にあったりといずれも神代の雰囲気を現代に伝えるような自然環境の中にありました。中でも印象的だったのは「天岩戸神社」と「高千穂神社」でした。それぞれ大分県や熊本県との県境辺りの山間部にあるのですが、前者は神社境内の遥拝所、渓谷越しの天の岩戸(実物⁈)とも撮影禁止、後者は渓谷と滝のコントラストが見事で正に神様が地上に降臨するというドラマにふさわしい舞台であると感銘致しました。かしこみかしこみ...(^^;;

 

神話自体、矛盾やつっこみどころも多々あり、それがまた面白くもありますが、もう一つ面白かったことがあります。宮崎市内の近代的な街中にはビルやホテルやマンションも多く、夜はイルミネーションも結構あるのですが、この時期なのに全くと言っていいほどクリスマスムードはありませんでした。駅前や空港でさえ。さすが「日本の神々」との仕合わせに徹している県と感心しました。

 

今日も仕合わせる一言をお読みいただき、ありがとうございます。
<ライター:沢☆一休>(鎌倉愛好家)