『こころの処方箋』(河合隼雄著) の読書会で、心に残った文章をご紹介します。
第27章『灯を消す方がよく見えることがある』より
(子どもが登校しなくなったことに悩む親御さんの例について)
『目先の解決を焦って、灯をあちらこちらとかかげてみるのではなく、
一度それを消して、闇のなかで落ちついて目をこらすことである。
そうすると、闇と思っていたなかに、ぼうーと光が見えてくるように、
自分の心の深みから、本当に自分の子どもが望んでいるのは、
どのようなことなのか、いったい子どもを愛するということはどんなことなのか、
がだんだんとわかてくる。そうなってくると、解決への方向が見えてくるのである』
(kindle版 P88より)
2月25日(日)に、開かれた第10回読書会にて、上記の文章に出会いました。
自分の子どもたちが小さい頃は、子育てに悩んでたくさんの灯を掲げてみたような気がします。
灯を消して闇のなかで目をこらすことなんて、考えたこともありませんでしたし、
たとえそうアドバイスされたとしても、怖くてできなかったのでは、と思います。
でも、本当に必要だったのは、闇のなかにぼうーと光る光を見るように、
自分の心の深みから届くメッセージを受け取ることだったのかもしれません。
今だに、子育て中の“あんなこと”“こんなこと”を思い出しては、
自分の至らなさにジタバタしておりますが、このこと自体も
灯をあちらこちらに掲げて見ているやもしれず、
一旦灯を消す勇気を持ってみたいと思います。
それこそが、仕合わせる勇気なのだとは、わかっちゃいますがドキドキですね。
次回の仕合わせる読書会は3月23日(土)20時~21時半です。
良かったらぜひご一緒してください。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。
寒さにも仕合わせて、どうぞお健やかにお過ごしくださいね。
〈ライター:斉藤知江子〉