鎌倉芸術館ホールの3月のスケジュールをチェックすると、年度の終わりということもあって中学高校生の吹奏楽部や合唱部の演奏会が10回以上あり、1年間の成果を発表できるうれしい場になっています。同じようにアマチュアの演奏会も多いようです。

私は今まで、地元に絡む音楽家の演奏を聴こうとする気はなかったのですが、今年はプロアマを問わず 地元で活躍する方々のコンサートを聴こうと思っています。

●3月9日アマチュアのコンサートが2つありました。

 

1つは 小ホールの『植木リトゥル・エコー・アンサンブル』で鎌倉市の小学生(4年生5年生6年生)が演奏するジャズバンドでした。私は初めてですが今回が第38回定期演奏会とのことです。 サクソフォーンとトランペットとトロンボーにリズムセクションを加えた演奏でした。18名に先輩たちの賛助出演を得て生き生きと、まことに楽しい演奏会でした。学校もいろいろのメンバーなので指導者が大変だろうと、余計な事まで気になってしまいました。

 

もう一つは大ホールの『鎌倉交響楽団』第20回ファミリーコンサートです。120名のアマチュア楽団です。1963年にアマチュア管弦楽団として発足し、2012年には100回目の定期演奏会では地元のコーラスとともにマーラーの大曲「復活」を演奏したそうです。今回のプログラムには、聞いたことのある「展覧会の絵」があって嬉しかったのですが、楽しかったのはお客様から応募した3人にインスタントコンダクターとして指揮棒を振らせたことでした。なんとお母さんに手を引かれた ピアノを習ってる3歳のお嬢ちゃんや、今日初めて演奏会に来たという女性などが その場で教わって棒を振り、それに合わせて100人以上のオーケストラが演奏したことでした。短いフレーズでしたが どんどん遅くなってしまったり早すぎて合わなかったりと、地元アマチュアオーケストラならではの愉快な試みでした。私は たまたま数日前に芸術館に有る珈琲ショップで数人の鎌響メンバーによるサロンコンサートを聴いていたのですが、その時のヴァイオリン奏者が コンサートマスター五味俊哉さんだったこと気づきニッコリでした。

●翌日10日『湘南鎌倉フィルハーモニック管弦楽団』第26回定期演奏会を聴きに行きました。NPO法人癒しの医療を考える会の主催で、~身体にいい音楽会~とサブタイトルが付いています。このNPO法人は湘南鎌倉総合病院の小林院長肝いりで発足した会で、「病に倒れても音楽の持つ力を活かして明日に生きる勇気と希望を!」を趣旨としているそうです。演奏会は2000年から開催して最初は室内楽だったそうです。私は知らなかったのですが妻はこの演奏会を聴いたことがあるとのことです。2016年に著名な演奏家たちに声をかけ 趣旨に賛同してくれたプロの演奏家によるオーケストラがこの管弦楽団だそうです。有名なオーケストラに所属している演奏家も多いとのことでした。

 

 (演奏中の写真撮影は禁止です)

プログラムでは、ビゼーのカルメン組曲からの抜粋が聴きなれたメロディが耳に心地良かったです。マエストロ木許裕介の指揮は私の好きなタイプでした。この管弦楽団は60人ほどの編成でしたが、演奏は素晴らしく「さすがプロ」と感動しました。前日アマチュア楽団を聴いていたのでよりはっきり感じたのかもしれません。『湘南鎌倉フィルハーモニック管弦楽団』のファンになりました。

演奏会終了後 私は「癒しの医療を考える会」に入会しました。

音楽にし合わせる・・・いい気持ちです。

(ライター:山口一郎)