4月もはや半ば、新しい環境で迷ったり悩んだりしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
できればスッキリとにっこりと暮らしたいものですが、そうはいかない時もありますよね。
そんな時は、先人の知恵もお借りしましょう。
3/29 №2969の記事でもご紹介した、『Q&Aこころの子育て:誕生から思春期までの48章 河合隼雄著』から
『葛藤保持力』をご紹介します。
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44章P200より
『悩みや迷いがあるのが問題なのではなくて、問題があるのにちゃんと悩んだり迷ったりしないことが問題なんです。
(中略)
迷いを持ちこたえる力は大事です。ぼくはそれを「葛藤保持力」と言ってるんです。
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悩んだり迷ったりしている時は、個人的には早くすっきりしたいし、とりあえず前に進みたいと思ったりします。
でも河合隼雄さんは、ちゃんと悩んでちゃんと悩もう、と仰るのです。
P203にはこうも書かれています。
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『いろいろな葛藤を持ちながら、ぐっと耐えてそれを持ち続ける。それが「おとな」なのだ、というのがぼくの定義なんですよ』
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おとなって、大変だなぁと改めてしみじみしますね。
ここはひとつ、ぐっと耐えて葛藤を保持する時と、子どもに戻って無邪気に遊ぶ時、両極端を仕合わせて、
健やかに乗り切っていきましょう。
桜も散り始めました。ひらひらと舞う花びらもまたきれいですね。
諸行無常。嬉しいこともそうではないことも、いつかは変わります。
まずは今日、どうぞお仕合わせにお過ごしください。
〈ライター:斉藤知江子〉