日頃より西沢幸奏を応援してくださっている皆様に感謝申し上げます。

先日の西川口Hearts公演におきまして、不測の事態が2つほどございました。
そのことについて、所属事務所より少しお話をさせていただければと思い、
この場を設けさせていただきました。

一つは、ライブ中の会場内の室温調整が、その設備の許容量を越えてしまい、
コントロール出来なかったことです。
Heartsにはフロア前方、後方、そしてステージと3機のエアコンが設置されており、
そのすべてを最低の温度、最大の風量で稼働させましたが、効果を発揮することが出来ず、
結果としてステージ、フロア共に水たまりが出来るほどの状況になってしまいました。

Heartsスタッフも大きな扇風機を手持ちで回すなど、尽力してくださいましたが、
状況の改善までには至らず、良い環境を提供することが出来なかったことに対し、
お詫び申し上げると共に、大きな課題をいただいたと思っております。

もう一つは、私たちはその場で把握出来ていなかったことですが、小学生のお客様が
かなり前方で観ていて、気分が悪くなり、途中退場されたということです。
この件に関しては、ご本人、並びに保護者の方から、何かご連絡をいただいているわけでは
ありませんが、今後のこともありますので、触れさせていただこうと思います。

開演前に、私がご注意を申し上げた際、またはライブ中に幸奏本人が気づけていれば、
という気持ちにもなりましたが、正直なところ、事前にそのような事態を想像出来ていなかった
ことに深い反省と後悔の念を抱いております。
「好き」という気持ちを優先、または尊重した結果、それがトラブルに繋がることは
誰も望まないことだと思います。
一層の注意喚起はもちろんですが、エリア分けなど具体的な策も考えていかなくては
ならないかとも思っております。
ただ、現実的には、会場の方でどこまで対応出来るかという問題もございますので、
こちらに関しての「解決」という意味では、しばらく試行錯誤を繰り返す必要があるかと
思っております。

私を含め、幸奏スタッフとしては、出来る限り「自由」な空間を提供出来るように、努力を
しております。
出来れば「ルール」で縛り付けたような空間は作りたくありません。
しかし、トラブルや事故が起きてからでは遅いですし、それは西沢幸奏のアーティスト生命に
関わることですので、絶対にあってはならないものです。
終演後に皆さんを握手でお見送りさせていただきましたが、苦情的なご意見はなく、
好意的な言葉でお帰りいただきました。
しかし、これに甘えるわけにはいきません。

都合の良い話としてではなく、ファンの皆さんのご理解、ご協力が「ライブ」をきちんと成立させる
ためには不可欠です。
どうぞ、よろしくお願い致します。

9月からのNaked Soul TOURでは、全公演で開演前の確認作業的な前説を私が行います。
そこで、トラブルを未然に防ぐよう、一つの防波堤的な時間を設けます。

西沢幸奏は「吹雪」でデビューし、その後もアニソンで育てていただきました。
「Brand-new World」でギターを持ち、ジャンルもロックの方向へ進んで行き、
海外のアニメフェスからもお声を掛けていただくようになりました。
そして、今、自分の立つべきステージはどこなのかを、必死に探しています。
それは、ロックだとか、アニソンだとかのジャンルの話ではなく、ステージに立つ者としての
アイデンティティーなのだと思います。
ライブのスタイルも、それによって当然変化して行きます。

アーティストという生き物は、常に変化し続けるものかもしれませんが、皆さんがよろしければ
西沢幸奏の時間にどうぞお付き合いください。
私たちはスタッフとして、それをより良い環境で皆さんにお届け出来るように、尽力致します。

今後とも「西沢幸奏」をよろしくお願い致します。

ティーズクライム 代表取締役 糸賀 徹