小林茂子オフィシャルブログ「生きてみよ、ツマラナイと思うけど」Powered by Ameba -9ページ目

変わりゆく落語界

昔ある番組で私はゼネラルマネージャーだった。

NHKの番組だった。

楽屋である咄家が、「台本の漢字が読めないので辞めたい!」と言い出した。

慌てた仲間と弟三木助は、私に台本の漢字に仮名をふれと言った。

おやすい御用

私の時代は漢検は、あまりメジャーではなかったが漢字は得意分野だったので、難しい漢字に仮名をふった。

しかし、また読めないと言う。

漢字が読めないらしい。

そして時は経ち

ある日落語協会の事務局長が「お姉さん、最近の落語界の主流は早稲田です。」と教えてくれた。

私は仰け反った。

早稲田大学を出て、落語家!?


早稲田大学を出て落語評論家はわかる。

早稲田大学は、落研が有名だったから

しかし、若いうちに落語が好き…だけど、早稲田大学を出たらまっとうな仕事をする。

私達のまっとうな仕事とは、一流企業に入りエリートとなり趣味で落語を愛する。

ところが、今や早稲田大学のみならず東大やらエール大学を卒業して主従関係の厳しい食えるか食えないかわからない落語家となる。
うちは、家業だし…国士舘大学だし…

世の中変わった。

終身雇用制度も影を潜め、趣味の落語が仕事となる。

昔は勉強も嫌いだし、サラリーマンになっても先の見えるような人が落語家になった。

私の弟を落語家にする時五代目柳家小さんは「向いていなかったら、大学を出てまっとうな仕事につけ!!」と、とりあえず落語家。

しかし、あっという間に売れてそのまま落語家。

大学を辞めなかったのは、遊ぶ口実だった。

今お笑いも、京大、同志社と高学歴

私も仲間のかみさんも、変わったねぇ…と言うしかない♪