大人になってからあんまり「嫌い」っていう人がいなくなってきた。

 

それは多分、もう年齢的に、「朝までずっと一緒にいる」とか、そうやって長い時間をかけて「生きるとは何か」とか「こういうやり方が正しいと思うよ」とか、そうやって近い距離で色々な価値観を話す機会が減ったからかも知れない。誰かを嫌うって「あの人のやり方は間違っている」とか「うっとうしい」とか、そういう“近い距離”で起こるものですもんね。

 

もちろん、僕も人間なので「ちょっとこの人とは気が合わないな」という人に出会うことはあります。

 

でも何か、これも年を食った効用からか、「あの人は苦手だな」という言葉の後に「でも、すごいよね」っていう言葉を付け加えるようにしています。

 

たとえばある人に自分の仕事の仕方を否定されたとします。すっごい腹が立ったとします。

 

でも、その後に「あの人は嫌だなぁ。でも、あの人はすごいよね。こういう仕事もしてきたわけだし」って言っちゃうと、何が起こるかというと、自分の心の中でその人と「敵対関係」にならずに済むのです。

 

敵対関係に陥ると、嫌いな相手のTwitterとかSNSに毎日目を光らせるような羽目になったりもします。もちろん、その行為自体を否定しているわけじゃないですよ。

 

「あの人は苦手。でもすごいところもある」

 

「あの人は苦手。なんか、悲しいよね。色々あるんだろう」

 

って言って、(なるべく)敵対関係にしない。もちろん、なるべくで良いと思いますそんなものは。「許しちゃいけない人」っていうのも、多分この世界の中で出会う人もいるわけだから、そんなもん「全員を許しましょう」なんて無責任に言えるわけがない。

 

だから

 

「あいつだけは許せない」

 

と全然言って良いと思います。

 

なんか中途半端ですが、終わり。