今日まで12星座シリーズへのお付き合いどうもありがとうございました。

 

ではラスト、魚座です!

 

あとこれもどうしても言いたいのですが、僕は以前に、「魚座っていつもニコニコしているけど、特にいい人なわけじゃない」と言ってすごく反響があったのですが、これって別に魚座をディスっているわけではなく、魚座は「あ、私はこれをやりたい」という衝動が自分のなかに起こると、周囲の一切の音を遮断していく強い集中力があるのです。いわゆる「ゾーンに入る」状態のように、自分の好きなものしか見えなくなる。

 

「私が見たい世界を実現していくために何をしていくべきか」とか「あ、この人面白い。友達になりたい」とか、キラキラ輝くものが自分の目の前にやってきた時、あなたの表情はニコニコした狩人の顔つきに変わります。

 

「赤ちゃんみたいな表情をした狩人」。それが魚座のキャッチフレーズです。

 

『しいたけ.の12星座占い 過去から読むあなたの運勢』(KADOKAWA)p.171、p.187、運勢を読み解く鍵より

 

僕は特に「年齢が若い頃の方が感受性が輝いていた」とはそこまで思わないタイプの人間です。

 

だけどやはり、音楽とかファッション、そして、映画作品や小説などは10代の頃に出合った輝きって、ちょっともうそこまで「何かの作品によって心揺さぶられた、そういう初めての体験」って中々大人になると難しくなってきたなと感じてしまうのです。

 

10代の頃って、自分が出合って感動した音楽を、それこそヘッドフォンで毎日聴いても、千回聴いても、ずっと鳥肌が立ってたことがあるじゃないですか。

 

「10代の頃、好きな音楽をヘッドフォンで何千回も聴いた世界をそのまま残している」

 

それが魚座の世界なのです。

 

そして、いつの間にか僕自身も、そして、周りも大人になり、日々の生活の中で「胸が震える」とか「何かに感動する」よりも、実利というか、社会の中で有能な人間になるとか、他人から必要とされる自分とか、後は「誰かにとって失礼のないような自分」になることの比重が増えてきた。

 

そこで急に魚座の話をしたいのですが、魚座って僕はレジスタンスだと思っているのです。

 

つまり、大人になることをどこか拒絶した反対派勢力。レジスタンス。

 

「大人になっても感動がちゃんとある。感動がないという人は、感動することをサボっているだけ。だから私は今日もずっと音楽を聴き続ける」

 

夢と現実という世界があって、誰かが示し合わせたわけじゃないけど、大人になると、「現実の方が大事」ということが多数決で決まっていく。だから、僕は魚座の人に会うと「あ、夢の世界って生きていく上ですごく大事なものなんだ」と考え直します。

 

魚座って、赤ちゃんがはじめて好きなものを見つけて、「もう、そのおもちゃでずっと遊んでいて飽きないのかしら」と周りの大人が思ったとしても、魚座は自分の世界の中に、おもちゃと遊んだ夢の世界をちゃんと作り続け、そして守り続ける。

 

あなたは時々「感動するために、自分の心がガッと揺さぶられるために、それまで築いてきた全てのものを捨ててしまうぐらいの覚悟を見せること」があります。なんかそれがやけに爽やかなんですよ(笑)今まで築いてきたもの、守ってきたものがあるのに、何か、目の前に海があることを発見した若者が、パッとそこで着ていた服を全部脱いでしまって飛び込むように、今までの自分を捨ててしまう。すごい偏見ですけど、脱ぎたがり多いですよね魚座。

 

その思いきりの良さって、絶対に他の人では真似できない。

 

あなたの中に音楽が流れる。そしたら、あなたはその音楽に乗ることだけを考える。

 

この世界の主役に誰もがなることができて、自分の力の限り歌ったり、表現をしてみようと思う。

 

魚座の欲深さと「自分が見ていきたい世界に対して、獰猛なエンジンが入っていく姿」って、野生の中で動物と出会ってしまったかのような畏怖と敬意、そしてなんらかの美しさを感じてしまいます。

 

魚座の人には、色々なアドバイスよりも「そのままの姿が美しいんじゃないか」っていつも言いたくなってしまって、占い師としては失格になります(笑)

 

もしよければ、本も読んでもらえたら嬉しいです。