第26回市民と介護を考えるカフェ「オリーブの木」『うつとメンタルケア』 | ほっこり 知恵袋

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本日のテーマは「うつとメンタルケア」でした。
心療内科医の松村雅代先生をゲストにお迎えして、日常陥りやすいうつ状態や専門家の助けが必要な場合など分かりやすくお話頂きました。後半は、体験者のお話をお聞きして、質問などをざっくばらんに参加者と共有しました。
「つらさ」の度合いは人それぞれです。自分の「つらさ」との向き合い方を今回学びました。自分が陥りやすい思考パターンなど、なんとなく気づきました。



【プログラム】14:00~14:30講演「うつとメンタルケア」(心療内科医師松村雅代先生)
14:35~15:15パネルディスカッション「当事者の経験から思うこと。」(芦沢壮一さん)
【パネラープロフィール】
芦沢壮一(あしざわそういち)
スキルノート主宰・ファシリテーター。1974年生まれ。金融機関に入社後、人事異動等がきっかけでうつ病を発症し、約3ヶ月間の休職の後リハビリ勤務、治療期間2年。働き方や価値観の見直しが必要と考え2013年に複業による起業として研修講師としてのキャリアをスタート。府中市在住、2児の父
【講師プロフィール】
松村雅代(まつむらまさよ)
日本内科学会認定医、日本心療内科学会登録医、㈱BiPSEE代表取締役、
㈱リクルートを経て米国へMBA留学(医療経営学専攻)。日米のベンチャーを経て、岡山大学医学部に学士編入。臨床に加え、㈱NTTデータ等で産業医を歴任。H29年、「VR×医療」の㈱BiPSEEを設立し、「歯科VR」を提供中。現在も1回/週、心療内科外来を担当している。

私がうつ状態に陥りやすいときはこんなときだと思いました。
・栄養が足りないとき
特にタンパク質、ビタミンB群
やや貧血気味でヘモグロビンが足りないので、疲労しやすいのです。
・睡眠不足

女性に多いといわれる甲状腺機能低下症もうつ状態になりやすいそうです。
主な症状は、気うつ、眠い、むくみなど。



自分が陥りやすい考え方のくせ
以下の6項目のうち、私は「思い込み」がやや強く出る傾向にありました。

❰考え方のくせ❱
①「先読み」:悲観的な予測をしてしまい、予想通り失敗してしまう傾向。→可能性と解決策を具体的に考える
②「べき思考」:過去のことを思い出し、必要以上に悩み自分にプレッシャーをかけてしまう傾向。→具体的な結果に目を向け、解決策を考える
③「思い込み、レッテル」:根拠が不十分なのに、自分の考え正しいと決めつけてしまう傾向。→反対の事実はないか?具体的に考える
④「深読み」:相手の気持ちを一方的に予測し、そうであると決めつけてしまう傾向。→根拠と反証を見直す
⑤「自己批判」:良くないことが起きると、何でも自分のせいだと考え、自分を責める傾向。→誰にどのような責任があるのか相対的に考える

⑥「白黒思考」:曖昧な状態に耐えられず、物事を白黒はっきりと極端な考え方で割りきろうとする傾向。→点数をつけるなど、段階的に考える

❰心のくせ切り替え❱
バランスのよい考え方を導き出すコツ
「根拠」と「反証」をつなぎあわせて、ひとつの文章をつくってみる。
例)「根拠」しかし「反証」という事実もある

ひとつの事象は二つの見方があること。
裏と表、どちらの面も客観的にみてみる。
文字にし、書き留めてみてもよい。
自分の考え方のくせがわかってくると思います。

日々の診療で、認知症なのかうつ状態なのか分からない方に出会うことがあります。ご高齢の方の場合、配偶者の死に直面された方に時々「あれ?」と思うことがあります。大きな喪失感がストレスとなり、身体が反応していたのかも知れません。

もし、「つらそうな」方にであったら、「気にかけている」「心配だ」ということは伝えてもよいそうです。家族の場合も同じそうです。「あなたの存在が私は必要で、大切だから心配だ。」という意味。

❰まとめ❱
・身体的な症状がある場合は、心療内科を受診する
・他の病気が原因の場合もある(甲状腺機能低下症、鉄欠乏性貧血、薬の副作用など)
・うつ状態に陥りやすい自分の思考パターンを見直す
・栄養不足はないか見直す(タンパク質、ビタミンB など。)
・もし、身の回りにつらそうな方がいたら、声かけしてもよい。