もともと近所の何でも屋として始まったお店をウチの2代目店主の親父がディスカウントストアに方向転換をし、僕の代で専門店として方向転換をした話は以前にも書きましたけど、最初は専門店って何?ってところからのスタートだった酒のしのぶやの三代目店主(仮)佐藤浩一(@saketen51)です。

 

まぁ安売りの部分を辞め専門性の高い日本酒や本格焼酎を扱うようになったんですけど、そうなってくると必ず言われることが『〇〇ってプレミアついてる焼酎無いの?』とか、雑誌を持ってきて『この手に入らないの無いの?』ってことです。

最初は「無いんですよ〜」ってお断りしてたんですけど、調べていくとウチでも取引できそうな商品もあったりして。

だけどその時に思ったのが【このプレミア系の本格焼酎や日本酒を置くのはいいけど、置いてるだけで売れるならアルバイトでも売れるってことだよな】ってことです。

だって置いてるだけで売れるならぶっちゃけた話小学生がレジやってても売れるってことですよね?

そしたら僕いなくてもいいしウチの店じゃなくてもいいんじゃ無いの?って思って、それだったら誰も知らないけど定価で売れて美味しいのを自分で探して、それをお客様に説明して買っていただいた方が絶対にいいよなって勝手に思ったんです。

 

実際に僕が本格焼酎に力を入れ始めた頃は「富○宝山」とか「佐○」とかも問い合わせすると「一度蔵元においでください」と言われ、行けばもしかしたらウチでも扱えたかもしれません。

だけどそれを扱っていたら今みたいな品揃えにはなってなかったと思うし、もしかしたら商品力の胡座をかいて自分で商品を探すことをしなかったんじゃ無いかなって思います。

 

プレミア系の商品を定価で扱っているお店を批判しているわけでも無いし、そもそもプレミア系の商品自体を批判しているわけじゃ無いんです。

でも僕のやり方には合わなかったかなって今になってつくづく思うんです。

 

誰も知らないけど自分で気に入ってウチで売りたいと思った商品で蔵元さんの考え方とかも合った商品を扱って、お客様に説明して買って飲んだ感想が「こないだのお酒美味かったよ!」って言っていただけるのが僕は本当に嬉しいんです。

 

ウチで扱っている日本酒でも埼玉県の南陽醸造さんで造られている『花陽浴(はなあび)』も今でこそ入手困難になり入荷するとすぐに売れてしまってお客様にご迷惑をおかけしている状態ですけど、ウチで扱い始めたのは花陽浴として造られてから1年目くらいのことです。

最初から売れる商品なんて本当に少ないんです。

ずっと続けてきて売れるようになる商品がほとんどだと思います。

だから僕はたとえ知られていなくても自分で気に入った商品をこれからも売り続けていくと思います。

 

そういえばそんな花陽浴も11月には2種類ですけど入荷数が少ないと思うので告知できるかどうかはわかりませんが、入ってくると蔵元さんから連絡がありました。