とある蔵元さんと話をしていた時に僕は質問してみました。

『減圧蒸留の麦焼酎は造ってますけど常圧蒸留の麦焼酎って造ってないんですか?』

この質問をしたことでまさかの事態が起こりました。

 

酒のしのぶや三代目店主の佐藤浩一(@saketen51)です。

 

最近お取り引きを始めさせていただいた蔵元さんで本格焼酎を造っているんですけど、九州に負けない味わいで飲んだ時に僕は感動しました。

本格焼酎といえば九州のイメージが強く消費者の方も同じ考えの方が多いと思いますが、九州じゃなくても九州に負けない本格焼酎を造る蔵元さんがこんなに近くにあったなんて…。

こういうのを灯台下暗しって言うんですね。

 

蔵の社長さんとの会話で常圧蒸留の麦焼酎で美味しいのを探してることを伝えてはいましたけど、正直その蔵元さんは減圧蒸留の麦しか造っていなかったので諦めてたんです。

その数日後、社長さんからお電話をいただき「しのぶやさんに聞かれるまで忘れてたんですけど、常圧蒸留で試験醸造で造った麦焼酎が蔵にあったんです。サンプルを送るので飲んでみてもらえませんか?」と。

二つ返事ですぐに送ってもらいました。

 

と、その前に先ほどから出ている減圧蒸留と常圧蒸留ってなんだよ?って方のために物凄く簡単にご説明しますと常圧蒸留は90〜100℃の沸点で蒸留する方法で、原材料の旨みや味わいを引き出しやすいけど雑味も一緒に引き出される為に個性豊かな味わいになりやすく、減圧蒸留は蒸留機内の気圧を下げ40〜50℃の沸点で蒸留する方法で、沸点の高い雑味などは抽出されないのでクセのないクリアな味わいになりやすいとされています。

 

サンプルが届きました。

 

常圧蒸留で42度の原酒の8年貯蔵。

それだけを聞いただけでドキドキしちゃいます!

 

ここからは試飲してみた僕の感想です。

 

早速開栓してみるとさすがに8年貯蔵なだけあって嫌な匂いはなく派手派手な香りもなく、どちらかと言うと僕の中では落ち着いた穏やかな香りって感じですね。

キャピキャピ(←死語?)したアイドルじゃなく色気を纏った艶やかな中堅クラス。

少しだけグラスに注いでまずは生で舐めてみるとアルコール度数42度だけあって、ピリピリとした刺激が舌の上を走り回りますけど嫌味なピリピリ感じゃなく程よい刺激。

僕の直感でコレはお湯割だなって思いました。

湯飲みにお湯を注ぎ追いかけるようにコレを注ぐと甘い香りが湯気となって鼻をくすぐり、飲み手を誘っているかのよう。

一口飲んでみると一瞬で口の中に甘味が舌を包み込むように広がり、そのまろやかな甘みに一気に落ちそうになりました。

 

僕の正直な感想

『なんじゃこりゃ〜〜〜!!!メチャメチャ美味いじゃん!!!なんで今までコレが世に出てこなかったのーーーーー!!!』

です。

 

実はこの商品って社長さんも造ったのを忘れていたらしく、8年もの間蔵の中でひっそりと息をひそめながら世に放たれるのを待っていたんです。

それが今回の社長さんとの会話の中で発見され今回製品化されることになりました!

 

ただ社長さんも忘れていたくらいなので量的には凄く少ないし、今まで一度も世に出たことがない8年目にして正真正銘の初出荷ではありますが、今回は全て四合瓶で瓶詰めしてもらうことで製品化していただき今月中に入荷してきます。

 

もう少しで正式に発表できると思いますが今しばらくお待ちください。

販売予定価格は四合瓶で2000円くらいだと思います。