燗酒が美味しい時期になってきましたね。

たまには酒屋らしいことを書いてみようかと思っている、酒のしのぶや三代目店主の佐藤浩一(@saketen51)です。

 

日本酒でも本格焼酎でも温かくして飲むのが美味しい時期になってきまして、鍋物とか食べながら燗酒を飲むなんてのはこの時期の醍醐味なのかなって思う僕です。

 

【燗上がりするお酒】

 

こんな言葉を聞いたことありませんか?

僕も知らない時は「あ〜それね!」なんて知ったかぶりで話していましたけどね(笑)

【燗上がりするお酒】ってのは簡単にいうと燗酒にした時に美味しくなる日本酒・燗することで旨味が引き出される日本酒のことだと思っていただければいいかと思います。

 

僕は基本的に燗酒にしたらダメなお酒ってないんじゃないかと思っています。

活性清酒はシュワシュワが消えてしまうのでやめておいた方がいいかもしれませんけどね。

大吟醸であれ生酒であれ基本的にはダメなものはないと思うんです。

だって個人の自由ですからね。

 

大吟醸を燗して美味しかったらいいじゃないですか!

生酒を燗して美味しかったらいいじゃないですか!

 

またこんなこと書くと蔵元の思いを踏みにじってるとか、せっかくのお酒が勿体無いとかお叱りを受けるかもしれないですけどね(^^;)

 

うちのお酒でいくと広島県の亀齢酒造さんで造られている『萬事酒盃中(ばんじさけさかずきんなか)』っていう純米酒なんかは、燗して本来の味わいが引き出されるお酒だと思います。

 

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今時期は「おりがらみ生酒」が入荷していまして、そのうすにごりの生酒だけど燗すると美味しさが引き出されます。

「おりがらみ生酒」は全国の「萬事酒盃中」販売店の中でも10軒程度しかないので、目にする確率は少ないかもしれませんが見つけた時は是非お試しください。

 

ちなみに僕は「ぬる燗」と言われる40℃位で飲むのが好きです。

 

 

それと燗酒を飲む時に使う徳利についての豆知識を。

 

上のイラスト(クオリティーはさておき)のような注ぎ口がついてる徳利がありますけど、この時にお酒を注ぐ時は注ぎ口を使わずに注ぎ口と反対のところから注ぐのが正解らしいんです!

じゃあなんの為の注ぎ口なんだよ!って思いますよね?

僕もそう思ってましたけど諸説ありまして聞いたところによると、大昔の戦国時代にお殿様の暗殺の時に注ぎ口に毒を盛っていた為に使わなくなったとか、「相手と縁を切る時」という時に使われるとかあるそうで、今ではお酒の席のマナーとされているようですね。