毎月15日に告知を行なっている「項羽と劉邦」シリーズ。

 

 

今月号『後宮』もダウンロード可能になってます!

 

 

ダウンロードはこちらから。↓

 

 

 

 

今月号の主人公は劉邦の妻・呂后(呂雉)です。

 

 

「ミスコンのステージ裏ってどうなってるの?出場者同士が水ぶっかけあったりドレス引き裂きあったりするの?」

 

 

ミスコン現役時代、私もそんな質問をされたことがあります。

 

 

私自身は経験したことはありませんが、テレビなどではそういうシーンが描かれることもあるのでそういう疑問を抱かれるのも仕方がないかな……とは思っていました。

 

 

そして相手がそういう先入観を持っているのを理解した上で実際の話をすることは私にとって楽しく、また価値のあることでもありました。

 

 

本当かどうかは別として「煌びやかなステージの裏では女同士の醜い戦いが繰り広げられている」という筋書きの方が売れるというのもこの仕事をしていれば理解もできます。

 

 

私自身が実際にステージ裏で何を経験したかは私の別の著書で確認していただくとして、私が人よりかは「女の戦い」を経験した人間であるのは確かでしょう。

 

 

そんな女が描く歴史の中に生きる女性は男性の作家が簡単に描けるものではないと自負しています。

 

 

「鈴木さんの書く歴史小説は女性ならではの描写があって面白い(現在は活動名を「能世雄妃」ですが、「項羽と劉邦」は「鈴木詩織」で書いています)」

 

 

というようなご意見を読者の皆様からいただくことは多いですが、自分のこうした経験・経歴のため執筆当初からこのようなご意見をいただくことは当然想定していました。

 

 

中国四大悪女の一人に数えられる呂后。

 

 

呂后は夫の死後、夫の愛人を生きたまま切り刻むような残虐性で知られているだけでなく、後に「呂氏の乱」と呼ばれる混乱の元凶にもなった人物です。

 

 

私が初めて「項羽と劉邦」の物語に触れたのは中学生の頃のことであり、まだ幼くあらゆることに無知だった私は呂后の残酷な行いを「酷い女だ」と言ったものです。

 

 

けれどもあれから15年以上が経ち、女の戦いを生き抜き、自分自身のキャリアを切り開き、結婚・妊娠した今、おこがましくも呂后の気持ちや意図があの頃よりも理解できるようになった気がします。

 

 

こうして自分自身の変化が分かるのは、歴史を学ぶことの最大のメリットなのかもしれません。

 

 

少なくとも夫が浮気をしていたら、浮気相手を殺したくなるほど憎む気持ちはよく分かる。

 

 

今回の物語はこんな女がそんな女を描いたものです。

 

 

本作もたくさんの方にお楽しみいただければと思います。