〜前回の続き〜
僕「何食べたい?」
アイシャ「んーどうしよっかなー」
僕「歩きながら考えよっか」
アイシャ「あ、あそこにしようよ!」
そうしてアイシャが指さす先を見るめると、そこにあったのは
日高屋だった。
え?マジ?
アイシャ「中華でいいかな?」
僕「え、いや、いいんだけど、うん、」
男女が出会って最初のご飯が日高屋で、そこに行くのは生粋のインド人で、突っ込みどころ多すぎた。
アイシャ「行こ(^○^)」
僕「はい!」
アイシャの笑顔の前では抗うこともできず、僕たちは日高屋に吸い込まれた。
僕「なににしよっか」
アイシャ「あたし、これにする!」
そう言ってアイシャが壁を指差した先を見るとそこには、季節限定のカレーラーメンがあった。
アイシャ「あたしカレー好き!」
僕「(だろうな!)」無論、心の声だ。
いやでもね、日本のね、カレー屋さんですらない大衆向け中華屋さんのね、ラーメンとのハイブリッド飯をね、あなたに食べさせて良いのかと。
アイシャ「カレーラーメンください!」
今思うと、店員さんも目が泳いでた。
僕の方見て訴えてた。お前、本場の人連れてきて何食わせとんねん、と。マジの人からすると、カレーラーメンなんて「邪道」ちゃうんか、と。俺らを試してるんじゃねーのか、と。
「カレーラーメンです」って持ってきた時、手、震えてたもん。ごめんね、あなたは悪くないの、アイシャも悪くないの、俺が悪いの。
アイシャ「おいしいね!」
ありがとう、その笑顔で俺(と店員さん)は救われたよ。
お腹いっぱいになったからさ、次何したいか聞いたのね。そしたらね。
アイシャ「ボーリング行こ!わたし、ボーリング得意なの!」
って言うのよ。
俺もね、自慢じゃないんだけどね、ボーリングそこそこ出来るわけ。調子悪くても100はいくし、調子良ければ180くらいいける。
女の子相手ならそれくらい出来たら、「キャーすごい!」って言ってくれるんじゃない?
ってことでボーリング場ついてさ。
シューズだのなんだのレンタルしようとするじゃん。
そしたらね、アイシャがおもむろにリュックをゴソゴソしだしてね、「あたし、あるから」っつってマイシューズとマイグローブ取り出すわけよ。
僕「・・・え?」
アイシャ「こっちの方が調子でるんだよね!」
僕「そ、そうなんだ!いつも持ち歩いてるの?」
アイシャ「さすがにボールは持ち歩けないけどねー笑」
ってことは家にはマイボールもあるんだね。
でも、形だけってこともあるから。
男として、負けられない戦いだから。
レンタルだろうが、俺はこれまでもレンタルで戦ってきたんだ。レンタルは俺の味方だよな。
192-120でゴリゴリに負けました。
アイシャ「あたしの勝ちー!でも上手だったよー!」
アイシャ、教えてやる。男は自分を負かした相手からの慰めの言葉が一番辛いんだ。勉強になったか?
でさ、なんだかんだでいい時間になって。
そろそろお別れの時間。いや、ホントに楽しかった。
アイシャが声かけてくれたおかげで、普段体験できないことができた。俺くらいじゃない?インド人と日高屋行ってボーリングしたやつ。
でさ、この日だけにしたくなかったから、連絡先を聞いたんだ。
そしたら、「ごめん、今携帯調子悪くてさ、あ、じゃあ携帯貸して?『アイシャ』で番号入れとく」って。
これまで俺のアドレスで一番最初にあった「相田」くんの前に来て、先頭にアイシャがきた。
一生目に入る。
さて、別れて2ヶ月ほど。
急にアイシャに会いたくなった。
そういうことって、あるじゃん?
俺にはあの時もらった電話番号がある。
アイシャが教えてくれたんだ、かけることに、抵抗する必要はないはずだ!
今日、会おうよアイシャ。
そう思い立って、電話をかけたんだ。、
(プルルルルプルルルル)
誰か「ナマステー!ポルンギッソパヌンブホーー!?」
僕「すいません、間違えました」
教えてくれた番号、マジのマジで実家だった。インドに繋がったわ。
ということで、男女の友情はあります。俺とアイシャのように。