橋を渡る | 奈良 聖林寺ものがたり

奈良 聖林寺ものがたり

奈良の聖林寺 国宝十一面観音立像の光について
四十年来光背(光)の研究をしています。

昨日の検診結果、癌の再発が見られるので、もう一度、抗がん剤治療をうけることにしました。一週間の入院です。
せめて、観音堂が新しくなるここ数年、お寺の里で見守りができたら、と、贅沢な願いがあります。

お腹に違和感があるのが、楽になるとありがたいのですが、我慢できないものでもなく、贅沢な患者です。

ただ、治療は一種の冒険です。
治療を拒否しようかなと、迷う私に家人が言ったことが、可笑しかったので、記録しておきます。それは、私が、「聖林寺の新しい収蔵庫の為に、いつも、宝くじを買っているだろ?いつも、当たらないのに、希望を 持って買うのと、同じだ。新しい抗がん剤にも希望をもってみたら?」と、言いました。宝くじね🎵

まぁ、私も体力ある人だから、もう一度、毒に挑戦してみましょう。ドキシルと言うお薬です。いかにも強そうなお名前。

聖林寺の下を流れる寺川にかかる、田んぼへ渡る仕事のための小さな橋、一度、渡って見たいと思いながら眺めていました。

あの小さな橋を渡る思いで、治療をうけます。
渡ってみて、それから先は、また、その時です。

決めれば、迷いません。針治療や、気功、ホメオパシーにも頼りながら、頑張ってみます。
天理よろず相談所病院では、落ち着いて、患者の気持ちに寄り添ってくれる雰囲気が、新しい治療を受けてみようと、決心できたのかもしれません。
病室では、お寺の絵本の下絵を書いたり、一人で集中して過ごせそうです。


家人があれこれ、世話をしてくれるので、なんの心配もありません。
昨夜はご住職とも、色々と話ができました。
奈良にいれば、心落ち着いて、過ごせます。感謝。