大きく手を振って久しぶりに鴨川を見た。冬の姿は冷え冷えとしていて、とても澄んでいた。どこか夜の闇に似ていた。冷たく突き刺すような川のせせらぎが何故だか安心感を与えてくれ、止まることはなく川は流れていく。2つに分かれてまた1つになって、サヨナラと手を振った向こう岸では、また別の名前となって続いていく。今日というこの日は終わる。大きく手を振ってサヨナラ、また明日。しの つばさ