明るい時間から飲むワインは美味しい。それは友人とでも。恋人とでも。1人ででもだ。

よく冷えたワインを口へ運びながら談笑する時間はきっと何事にも変がたいはずで、こじんまりとした落ち着いた曲の流れる洒落たお店での料理は美味しく、食事もすすみ、おしゃべりする事で喉が渇くので自然と一杯、もう一杯と手が伸びるだろう。
暗くなる頃にはボトルが数本、空いているはずだ。その頃にはお腹もいっぱいになり、おしゃべりにも潮時が訪れ誰かから「私、明日も早いからそろそろお暇するね」なんて声が上がりその場は解散となる…。

だが、それがもし恋人とだったらどうだろう?

きっと指を絡めあって遠いのか近いのか、密着しているのに不思議な距離感で2軒目へ消えていき、今夜をどうするかを決める、少しスリリングな駆け引きをくり返す夜となるかもしれない。
面白い、その勝負のった!!!なんて意気で。

1人で飲むのも良い。

酔うとすぐに眠くなってしまう私は、出来ることならそのままベットへダイブし夢への旅路の船を漕ぎたいところだかきっとシャワーを浴び、化粧水をしっかりと肌へ吸い済ませる瞬間の幸福感に包まれながら恋人へ電話をかける。



少し眠そうな恋人の声を聞きながら眠る。
どちらかが眠ってしまっても繋いだ電話はそのまま、お互いの寝息を聴きながら私は包まれる。幸福に。恋人とともに。










しの つばさ