一環として、生活クラブ長野単協と、信州・生活者ネットワークで

長野県知事に対して要請書を提出してきました。

 

2021年7月9日、環境部の方に対応いただき、生活クラブの理事長・常務理事、信州・生活者ネットワーク代表の西村裕子と、事務局の私、山岸綾子の4名で伺いました。

 

要請内容は以下のとおりです。

 

脱炭素、脱原発を進め、再生可能エネルギー電力の割合を高めるエネルギー基本計画の改定を行うよう、長野県から、日本国政府に対して、意見書を提出して下さい。

政府は、気候変動の問題は人類を含むすべての生き物の生活基盤を揺るがす「気候危機」の段階であると、令和2年版環境白書で表明しています。IPCC(国連気候変動政府間パネル)は、世界の平均気温上昇を産業革命以前と比べ、1.5℃に抑えた方が地球環境や人類にとって著しく好ましいことを指摘し、地球環境のさらなる崩壊を防止するとしています。これは2015年に制定された温暖化に関する国際条約パリ協定の目標と結びついています。

私たち人間が生み出している二酸化炭素を原因とする、「気候危機」が進む中、2021年10月から行われる「エネルギー基本計画」の改定は大変重要です。

 

資源エネルギー庁が発表した令和3年5月13日の次期エネルギー基本計画の骨格(案)には、東京電力福島第一原子力発電所事故後10年の歩みとして福島復興はエネルギー政策を進める上での原点としています。東日本全体が壊滅する可能性すらあった事故から10年が経過した今も、未だ廃炉の見通しが立たず、汚染水の処理すらできず、暮らしを奪われたまま元の暮らしに戻れない方がたくさんいる現状を考えると、巨大なリスクを抱える原子力発電は廃止すべきです。

また、次期エネルギー基本計画の骨格(案)には、2050年カーボンニュートラルを見据えたエネルギー源の位置づけとして、再生エネルギーと、原子力、化石エネルギー等をあげていますが、ほぼ100%のエネルギー資源を海外に依存している日本が自給できるエネルギーは再生可能エネルギーしかありません。

加えて温室効果ガスを大量に排出する石炭火力発電の温存政策は、持続可能な脱炭素社会に逆行することからも、実現の鍵は、再生可能エネルギーの大幅な拡大をいち早く進める事であると考えます。

 

エネルギー政策の基本は、地域にあることから、以下の2項目について、長野県から国に対して意見書を提出することを要請します。

◆要請事項

1. 国は、次期基本計画で、2030年度の再生可能エネルギー電力目標を60%以上、2050年度は100%とすること。

2. 国は、脱炭素社会に向けて、再生可能エネルギーを強力に推進する政策への転換を早急にすすめること。                                       以上


生活クラブが取り組む電力の共同購入事業(生活クラブエナジー

では、2020年度の構成比率は65.4%。中部関西エリアでは88.8%となっており、全国知事会の「脱炭素社会の実現に向けた対策の推進に関する提言」でも少なくとも40%超の目標設定があることからも、決して無理な数字ではないと考えます。

 

私は、2014年に、信州・生活者ネットワークが加入する、全国市民政治ネットワークの全国交流集会で、「ソーラーシェアリング実証試験場」を見学し、考案者の長島彬さんのお話をきいてきました。また、2012年には全国集会の移動を利用し、北海道グリーンファンドでお話を聞かせていただき、石狩市の市民風車かりんぷう・かぜるちゃん・かなみ.ちゃんの視察をさせていただきました。

当時から、市民の意識は確実に変わってきていることを実感しています。

 

長野県は、0カーボン戦略についても、全国で初めて「気候非常事態宣言」を行い、脱炭素社会づくり条例を成立するなど、先駆的な取り組みをしてきています。

目指すところは、私たちと全く同じですね!!と、確認した上で、

改めて、国に対して、意見書を提出していただけるよう、お願いして参りました。

 

県の方からいただいた資料。

信州ゼロカーボンBOOK

脱炭素社会の実現に向けた対策の推進に関する提言

国の施策並びに予算に関する提案・要望 47Pから55P

 

要望書に対し、文書での回答をお願いいたしましたが、

「こちらに記載されている通りです。互いに協力してまいりましょう」とのお返事をいただきました。

熟読しなくては。

 

お時間を取っていただき本当にありがとうございました。

 

わかりやすく、かわいいラブ

活用させていただきますグッド!

 

アルクマ押しの私、ささります。これまたかわいいラブラブ

 

参考:

内閣府の再生可能エネルギーに関する、規制等の総点検タスクフォース

「三原則」の記事

 

提出を終えてホッとする、西村と私。

提出時の写真は後日アップいたします。