お留守番 | あしたもいっしょ

あしたもいっしょ

生きてりゃ誰もが通る道「わたし編」

母が入院中、父は老猫と独居となる。

現役時代の父であれば、料理も家事も心配なしの

できた男であった。

 

しかし、数年前に隠居するようになると、

一日中麻雀ゲームに明け暮れるニートになってしまった。

 

当時、父は81歳。

前の年には父の傘寿を家族で祝った。

 

一人で自転車で出かけて、鍵がかかった状態のまま

自転車が動かなくなったと思い込み、持ち上げながら歩いて帰ってくるなど

奇行が目立つようになってきていた。

 

そんな感じだったので、母の留守中は弟のお嫁さんが父のお世話に来てくれることになった。

 

そのお嫁さんから電話が入った。

「お姉ちゃん、お父さんがおかしい」

 

その日は寝てばかりいるという。

様子を聞きながら、色々話しているうちに、ふと思った。

 

私:「申し訳ないんだけど、ゴミ箱の中に薬の殻ないかどうか見てもらえないかな」

嫁ちゃん:「あ、ありました!」

 

母が普段飲んでいる眠剤を間違って飲んでいた・・・。

 

気が利くお嫁さんは、すぐに市の福祉に電話し、介護認定をもらう手続きをしてくれた。