こんにちは。
久々の雨の日の日曜日、ブログ更新です。
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電通の過労死問題、同じ働く女性として、私にとっては大変ショックな事件でした。
なぜ、未来ある優秀な若者が、死を選ばなければならなかったのか。。
(女性社員のご冥福をお祈り申し上げます)
おそらく、うつ状態で、追い詰められていたんでしょうね…。
休職するか、辞めればよかったのに、などという声もありますが
うつの時って、もう脳が疲弊していて、自分では正常な判断ができないのです。
 
残業時間が一定数を超えると、会社には産業医面談を入れる義務があった筈です。もちろん残業時間を調整させていたようですから、それは無かったでしょう。
もし一度お医者さんにかかっていたら、違う結果になっていた可能性があると思うと、電通の罪は重いですね。
 
これについては、様々な方の論説を読んできたのですが、以下の
東洋経済オンライン ぐっちーさん の記事 
 
が、とても腑に落ちたので、抜粋してアップしておきます。↓↓(以下抜粋)
 
■電通問題の本質は「単純な労働時間の長さ」ではない
 
 ここではっきりいいますが、この問題の根本的な原因はそこにはないのです。問題の本質は全く別です。単純に労働時間が長いから=悪い、ということではありえません。ここでは2つの本質的な問題をとりあげたいと思います。
 
第1に、私自身、総合商社の丸紅に新卒で入社してからほぼ丸々1年、月の残業時間は100時間どころかほぼほぼ200時間に到達するレベルで残業をしておりました。「だからお前ら甘えるな!!」などと言う気は毛頭ありません。そうじゃない。極端な言い方ですが、24時間働こうと何をしようと、それを可能にするのは要するにモチベーションだということです。

 私たちがいまやっているようなある種ベンチャー企業の場合、もともとやりたいことをやっているわけですから、「24時間仕事漬け」になったからといって不満を持つわけがない。何時間働こうとも、モチベーションを維持することは可能です。

 問題はサラリーマンです。宮仕えの身で、どうやってモチベーションを維持するのか。今回の電通の新人女子社員のケースでいうと、その仕事の重要性すら理解しているかどうか怪しい新入社員に「モチベーションを自分で維持しろ」というのは困難を極めます。
 
そういう状況においては上司がすべてだ、ということです。特に直属の上司が如何にうまくモチベーションを与えるか。ただ「働け、てめーこのやろー」的な話ではどうにもならないわけです。正直彼女の直属の上司は訴えられても文句は言えないとワタクシ、思います。これは完全に上司による人災である、と断言さえできます。
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サラリーマン世界の上司の責任とは?

 なぜこういうことを言えるかというと、われわれ当時を振り返るに、丸紅の上司はきちんとモチベーションを与えてくれたので、われわれは何一つ不満を持つこともなく、むしろ夜中の12時に終電で帰るとき、「ここまで仕事をやり遂げた」、という大変な満足感があったのです。

 
「今お前がやっている仕事は将来のこういうヴィジョンに対してお前にとって絶対に必要な知識と経験になる。だからそれを今積み重ねなさい」と明確に指示してくれました。そうやって明確な指針を与えてくれれば、あとは簡単でそれに向かってひたすら走るだけですむ。野球でいえばちょうどバットの素振りのようなものですよね。その素振り、何の意味があるんだ、ということを明確に提示できるコーチがいなければ、そんなもん、単なる筋肉運動に終わるわけです。

 素振りに意味を持たせる上司の責任は、われわれのような会社と違ってサラリーマン世界においては非常に重いのです。マネジメントのみなさん、本当にそれを理解していますか?
 
ただし、そうはいってもモチベーションが上がれば何でも許されるということではありません。当然のことながら、体力的に続けられない人も出てくるわけですから、その場合は、自らの責任において部下を「下山」させるという度量も持ち合わせていなければなりません。ワタクシの当時の上司はすべてそういう人でした。
 
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■顧客側や消費者に回ると傍若無人に振る舞う日本人

 2つ目の本質的な問題を考えて見ます。マネジメントのミスコントロールという点以外に問題があるとすると、それはやはりクライアントの問題だということです。電通、というと一見大会社で華やかなイメージがありますが、関係者などの仕事ぶりを見ていると、はっきりいって広告を出すクライアント企業のいわば「奴隷」になっているのではないでしょうか。これははっきり言っておきます。要するに「お客様は神様です」を言葉のまま、究極まで行ったような姿が電通などの広告代理店の仕事だといえるでしょう。

 亡くなった女子社員が気の毒だな、と思うのは「そういう業界だ」ということを知らずに、広告がやりたいから、という純粋な理由で入社してしまった可能性があることです。
 

あなたは飛行機やタクシーでどう振る舞っていますか?

 何をいいたいかというと、日本人は普段はすごく優しくて気遣いもできるのに、いったん消費者、つまりお客様に回ると傍若無人に暴れまわる傾向があるということです。アメリカなどでは考えられない振る舞いをします。会社では自分たちがサービスする側にいるにもかかわらず、いざ消費者となった途端に、そんなことをすべて忘れて「モンスター消費者」やクライアントに変身する。俗にいう「モンスターペアレント」も同じルーツだと思います。

 つまり電通における過剰労働の裏には、まさにこういうモンスタークライアントとでもいうべき存在がいるのです。どうでもいい仕事を「明日までに仕上げてこい、今日中に絶対に必要だ」、などとかいって電通社員を奴隷のごとく扱う企業を、私はたくさん知っていますよ。

 

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「無自覚のモンスター」から身を守ることも必要

 そういうひどいクライアントがいるからこういう深刻な問題が起きる、という認識がどうしてできないのでしょうか。電通も必死になんとかしようとしているようですが、このクライアントによる過剰圧力を何とかしない限り、この問題は際限がありません。

 「この過剰な要求はいつまで続くんだろうか」と考えた新入社員がいて、それを明確にガイダンスできない上司、クライアントに対し無理なことは無理、と毅然と断れない上司、そして圧力をかけまくるクライアントと3拍子そろったら、それは新入社員、いや社員全員を殺そうとしているのと同意義でしょう。

 こうなってくると、われわれの社会の中にある、そういう意識……「組織なんだから上司の命令は絶対だ」「女なんだから女らしくしろ」的なセンスがいまだにあちこちに残っていることに気が付きます。そういう組織の中にいたら、声を上げるにも挙げようがない。どれだけのサラリーマンがそういう閉塞的な状況に置かれているのかと思うと、これほどの不幸はないというしかありません。

 若い人たちにいいたいのは、そういう「無自覚のモンスターたち」に襲われることがあるなら、直ちに人間が破壊される前にその組織を出るべきです。

 

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■日本の社会システムと歪んだ消費者意識を変えられるか

 しかしながら現状はそういう自立した人間としてどう生きていくべきか、という教育がなされているとは言い難い。組織の中の一員としてどれだけ効率を上げられるか、という目標を掲げている教育があったとしたら、そのものを根本的に変えなければこの問題はなくならないと思います。

 いかに人間は一人で自立して生きるべきか、という哲学と実際に独立して食っていける手法を徹底的に教えることが教育の現場では重要なのではないか、と思います。最終的には日本の教育制度そのものに問題がある、という結論になってしまいますが、結局はそういうことでしょう。

 くどいようですが、今回の電通事件を単なる時短問題ととらえてはいけない。事の本質はそこにはありません。その裏にある日本の社会システムとわれわれの意識、はっきりいえば消費者に回った途端に相手を思いやれないというそのことが大問題なんだ…という、実に根の深い問題まで至らねばこの問題は解決不可能なのです。
(以上、記事より抜粋)
 
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この記事を読んで思ったこと。

 無自覚のモンスター
右矢印無茶ぶりをするクライアント
右矢印クライアントの仕事を部下に丸投げの管理者
 
このモンスター達は、多くの会社に生息しています。相手はモンスターなので、一筋縄ではいきません。
万一、自分にふりかかってきた場合は、とりあえず逃げましょう。

逃げることは恥じゃなく、自分を守る一つの知恵、手段です。

自分を守れるのは結局自分しかいません。
どうか自分を一番大切にしてあげて下さいねキラキラ