これ持って、会場へ。
ドキドキする。
むむ。
高校生に挟まれてしまった…
ちょっと席を離れよう。
そう思ってロビーの椅子に座った。
『ゆき先生…ですか』
「あっ…はいっ」
思わず立ち上がると…
『りたの母です』
みゆの同期のりたのお母様が声をかけて下さった。
とっても綺麗。
優しそうなオーラ。
りたとそっくり。
しばらくして……
『緒方先生ですか?』
「はいっっ」思わず立ち上がると…
『山城です』
なんとまぁ、みゆが1年生の頃のキャプテンの山城先輩ではないですか!!
今は助手さんをされていて、ずっと会いたかった人の一人。
本当に会えて良かった。
直接お会いして目一杯の御礼を伝えることができた。
もうすでに素晴らしい一日になった。
いよいよ始まった。
どの大学も本当に素晴らしくて感動した。
体育教師として、今ここで最高の作品を体感できていること。
それこそが財産だなと…
どれもこれもみゆが繋いでくれた道だよなって。
あらためて感謝の思いであふれた。
何事もなく…
とにかく何事もなく…
怪我せんで…
終わってほしい。
手を合わせてお祈りした。
たまに目を閉じた。
頑張れ。
頑張れ。
みんな頑張れ。
ラストつっちーが駆け上がった。
暗転した。
バクバクが止まらない…
またちゃんと観れなかったな。
隣に座っている高校生にバレないように涙をぼとぼととズボンに落とした。
みんな、おめでとう。
あなた達を心から誇りに思います。
この舞台に出会わせてくれて本当にありがとう。
4年生のみんな、お疲れさん。
よく頑張った。
よく戦ったね。
とことん悩み抜いて
皆で高みを目指して
壁を作ってはぶち壊し
それでも互いを信頼し
作品を信じて
この日を迎えたのだろうと…
作品を観ながら心震えました。
こんなにも人の心を動かせる力を…
あなた達一人ひとりが持っています。
心から尊敬しています。
本当に、ありがとう。