▽珍しく美しい病症者達は、人身売買されていたり、コレクションされていることもあるとかないとか▽
【お花症】(おはなしょう)
花が傍にないと息が出来なくなる。
花に愛された人や心の拠り所がない人、体の弱い人などに見られる症状。
お花症になった人の周りでは土が無くても無差別に花が咲くため、お花症による死者はまだ出ていない。
夜中に咲く。その花を“生命花”と言い、人により咲く花が違う。
花言葉がその人と関連しているとされている。
【音声症候群】
(おんしょうしょうこうぐん)
音楽を聴いていないと、吐き気がしてくる。頭痛がする。腹痛になると言った症状が出ること。
街中に住んでいる人によく見られる。
突発性が有り、電車の中や歩いている途中などになってしまう人も少なくはない。
原因は人それぞれで、「人の笑っている声」「視線」など自分ではないと分かっていながらも怖い、ということから音楽で聴こえなくしようとする。
【人魚水欲中毒】
(にんぎょすいよくちゅうどく)
水がないと息切れ、動悸、目眩、
吐き気などの症状が出る。
原因は不明。突然なったという人が続出。
水の取り方は人それぞれだが、大概は飲んで補給したり、水につかるなどしている。
一番初めの中毒者が泳いでいるところを人魚に見立てて、そう名を付けたとされている。
【睡眠睡蓮病】
(すいみんすいれんびょう)
睡蓮の花が咲く頃、一日に三度、意識を手放すように眠る。
原因は重度のストレスや過労からきていると言われていて、睡蓮病者がその頃に眠ると睡蓮の夢を見るとされている。
その時期だけその人の眠るところは睡蓮の花であふれている。(水かさはストレスのかかり具合で少なかったり多かったりする。花や葉には触れられない、透ける。プロジェクションのようなもの。)
お花症と似ているが、息が出来なくなるなどの症状は出ない。
【夜白症】(よるしろしょう)
夜、六時頃から少しずつ、髪の毛などの色がが白くなっていく症状。
とくに命に関わるようなものではないが、珍しい病気なため、あまり見られない。
月の光に反射して光る。
原因は分かっていない。
【血色赤症候群】
(けっしょくせきしょうこうぐん)
赤いものを見つめすぎる事によって血が出てしまう。
血の苦手な人や血にトラウマのある人、感情を保つ事が難しい人がなりやすい。
血色赤症候群には三段階あり、
『低血色赤』は、まだ分からない状態。
『中血色赤』は、赤いものを触ってしまうと症状が出てしまう。
『高血色赤』は、赤いもの見つめただけで症状がでる。
【アジサイ症候群】
(あじさいしょうこうぐん)
雨に濡れると肌が痒くなる、頭が痛くなる、などの症状がみられている中、逆に体が軽くなるなど、症状の出方は人それぞれ。
肌の弱い人や、静かな人になりやすい。
特徴的な病気で、梅雨の時期だけの雨限定で症状を出すらしい。
(その病気発症者に触れると、微毒で少しの間だけ痺れる)
紫陽花の模様が体の何処かに浮かび上がることからその病者達を“紫陽花
の精”と呼ぶ者もいる。
【模目病】(ももくびょう)
瞳に四季の模様とイメージ色が浮かび上がる。春ならピンク、桜の花びらが散り。夏なら水色、波が揺れ。秋ならオレンジ、紅葉の葉が散り。冬なら灰色、雪が舞う。
目の見えない人や写真を撮る人、目のいい人によく見られる。
目の見えない人には四季の景色が見えるらしいが特に身体を害する症状は見られていない。
【樹木緑症】(じゅもくりょくしょう)
光を浴び、身体から葉っぱが生える。少しずつ、少しずつ伸び、身体を覆い、蕾をつけ、最後に花が咲く。
寿命の残り少ない人や、もう助からない人などに出る症状で、苦しみ・痛みなどは感じない。
一番、幸せな死に方だと言われている。(衰弱死)
【夢星中毒】(ゆめぼしちゅうどく)
瞼を閉じると星が降る。
夢の中でその星とぶつかってしまうと、
目が開かなってしまう。
そのため夢の中で逃げなくてはいけなくなり、寝不足になりがちである。
過労で亡くなる人も。
栄養をうまくとれていない人や神経質な人になりやすい傾向がある。
治す方法はお花症発症者の花を側に置くこと。
夢の中では、
綺麗で一瞬動けなるという声が多数を占める。