新しいコンサル先で必ず買ってもらう、レターオープナー。ないとちょっとイライラするので…。

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 さて、このブログで何度が振れていますが自社の経営分析を自分で行う手法のご紹介です。

 

 決算申告を終え、決算が確定すると、去年、その前の決算と比べてどうか、貸借対照表の動きと合わせ、実際のCFの状況はどうだったのか、知りたくなります。

 

 

 こんなような表を作っておられる会社さんも多いと思います。売上の前年比や粗利益率、営業利益率など合わせてチェックされるかもしれません。

 

 業績のトレンドを早期把握するテクがあります。各項目の「12か月移動合計」を計算し、グラフ化することです。

 

 業績に季節性のある会社さんでも12か月移動合計を取ることで閑散期繁忙期が必ず入りますのでトレンドがわかりやすくなります。

 

 具体的には、「いつピークアウトしたか」「いつ業績が反転上昇したか」が非常にわかりやすく表示できるのです。

 

 作り方は簡単です。

 

 試算表を36ヶ月、取れれば取れるだけ何か月分でも横に並べます。(会計ソフトによっては「月次推移表」などの名前で各期分の数値をCSV切り出しできます)

 

 その数値を12か月ごとに合計していきます。(1-12月、2月‐翌1月、のように)

 

 それをグラフにします。

 

 売上のトレンドはこれで非常にわかりやすくなります。

 

【黒字か赤字か/今増益か減益か】

 

 さて、それだけではありません。営業利益、経常利益でこれをやりますと、増益、減益のタイミングがわかります。(クリックで少し拡大します)

 

 

 

 架空のA社で考えてみます。

 

 ①から④は決算期です。

 

 ①は少し黒字。しかし増益傾向ですから②事業年度はかなりの利益がでそう。

 

 ②は①に比べ増益ですがトレンドは反転して下がり気味になっています。金融機関としては、営業利益、経常利益が②>①だから積極支援!とやると判断を誤ることになります。

 

 ③期はどうでしょう。赤字にしずんでいますが反転して業績が上向き始めていることがわかります。会社としてはそこをアピールすべきですし、金融機関側は、「③期が赤字ですからもう一年様子を見ましょう」とやっていると融資のチャンスを逃すことになります。まだ④期決算が確定する前ですから。

 

【CFと返済余力グラフ】 

 

 もう少し加工してみましょう。経常利益に減価償却費を加算し簡易的なCFを計算してみます。それを12か月移動合計します。

 

 一方、金融機関返済の月額を同じように12か月移動合計します。CFから返済額を引くとそれが「返済余力」ということになります。

 

 下のグラフでは返済余力が「ゼロ」より下に沈んでいる、緑の円で囲った時期にはCFでは返済を維持できず、預金の取り崩しをしたはずです。

 

 来年の予算を継ぎ足してグラフを延長すると、資金余力が維持できそうか、マイナスになるのはいつ頃か、予想することが出来ます。

 

 視覚に訴える分、管理資料として非常にわかりやすいのでコンサルティングでよく使うテク、となっています。

 

【応用編としては…】

 
 事業のテコ入れにコストカットを予定しているのであれば、それを織り込んだ営業利益/経常利益の推移グラフを作り、いつ、どれくらい利益が持ち上がるのか、CFと返済余力を計算して、「コストカット着手後何か月で資金的な効果が実感できるか」を示すことができます。

 

 などの使い方も。

 

【まとめ/弱点も】

 

 自社の計画作成や金融機関向け説明資料に最適、と思います。簡単なExcelの操作で作成することができますし、一度作ってしまえばメンテも楽です。ぜひお試しください!

 

 弱点もあります。それはもとになる会計がしっかりしていないときれいなグラフにならない、というところです。例えば、売上と原価の計上時期がずれていると、ある月はどっと赤字、その翌月がどーんと黒字、なんて感じになりますからグラフがぎざぎざのものになります。そうなると試算表の数値を手補正しなければなりません。

 

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  経営分析は最初の一歩。そのあとの改善計画は?銀行へのプレゼンは?など、さまざまな心配なポイントがでてきます。弊社は初回相談無料にてご相談に対応いたします。このような選択肢があります、という大まかな見極めとしてご利用ください。

 

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 このタイトル、この表紙。

 「ブスがとった戦略」を本人が書き下ろします。

 

 ブスなりにどう生きるか?の戦略を立て、実行。そして成功するまで。恋愛やセックスのことも赤裸々に描かれます。

 

 読み終わり、「まあな、ブスの生き方ってそんなもんだよな」なんて感想を持つのですが…

 

 本のタイトル、表紙に興味を惹かれ、結局本を買って読んだわけですから、書籍としての戦略も成功!しています。結局、田村さんに「してやられている」わけです。

 

 

 

 

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