【今回の記事】
<千葉・弟遺体切断>殺人容疑で姉を再逮捕へ…刃物を使用か

【記事の概要】
千葉県の住宅で、住人の高齢者福祉施設職員、竹内諒(りょう)さん(21)が切断された遺体で見つかった事件で、県警が死体損壊・死体遺棄容疑で逮捕したのアルバイト店員、愛美容疑者(25)を殺人容疑で再逮捕する方針を固めたことが捜査関係者への取材で分かった。
 遺体は10以上に切断された状態で複数のビニール袋に入れられて発見された。捜査関係者によると、愛美容疑者は諒さんを殺害したとほのめかし「生活上のトラブルで口論になり、やってしまった。(発見の)2週間くらい前、遺体の処理に困り、1人で切断した」などと供述したという。県警は自宅にあった刃物で殺害した疑いが強いとみている。

【感想】
   急増している親子間殺人。今度は、姉弟間の事件である。
   今や、親子間殺人は、どの家庭で起こっても不思議ではない。そのことは、以下の投稿でも述べてきた。
次男『母親を刺した』 〜要注意!どこの家庭で起こってもおかしくない親子間の殺人事件〜

   今回の動機も些細なことである。それは、「生活上のトラブルで口論になり、やってしまった。」とのこと。つまり、家族内の口喧嘩が殺人のきっかけになったのである。
   少なくとも、一昔前は、このような事件は起きなきった。ではなぜ、今はこのような事が起きるようになったのだろうか。
   昔は、家庭の中にあるメディア機器と言えば、1台きりのテレビだけだった。そのため、家族みんなが同じ番組を見て、同じ話題で楽しんでいたしかし、今は、テレビの他に、スマホ、ネットゲーム等、様々な機器が家庭内に溢れている。テレビでさえ複数台ある家庭も珍しくない。つまり、家族それぞれが銘々の機器で別々の情報を楽しんでいる。
   この両者の家族様態で異なる点は何か?それは、家族が互いに見合い、笑い合い、語り合い、触れ合う、という行為の有無である。一昔前はそれが有ったし、今は少なくなった。実は、これらの行為は、人が互いに愛着(愛の絆)で繋がりあうために必要な行為なのである。つまり、今は一昔前に比べ、家族の中の「愛着(愛の絆)」の形成のための行為が激減しているのである。そのため、家族それぞれがバラバラの存在となり、まるで赤の他人から文句を言われているような感覚があるのではないだろうか?
   なお、この「愛着」の形成のための行為については、以下の投稿を参照して頂きたい。
愛着形成のやり直しの仕方 その2

   今一度、家族が一緒に食事をしたり、同じ娯楽に興じたりする機会を作ることを考えなければ、家族間殺人の危険は、これからも私たちの身近に潜み続けることになるのである。