慰安婦問題が取り上げられて30年、この間、韓国慰安婦支援団体および日本の支援者達が、元慰安婦からの聞き取り日本軍と米軍の記録などから、日本軍の強制連行と慰安所運営の責任を問う運動および訴訟を起こしてきた。一方、強制性はないとする保守勢力も資料収集を行い、慰安婦支援団体に対し反論を行ってきた。
 それぞれが収集した資料並びに解説を紹介する。(強:強制連行派)(保:保守派)(中:中立)

1.ブログ「犬鍋のヨロナラ漫談やで~」(中)
左側のカテゴリー「慰安婦問題(162)」
 ブログ主は仕事の関係で韓国在住が長く、外国語習得に熱心で韓国語を正確に翻訳できる能力を持った方。しかも必ず一次資料に目を通している。韓国語のできない吉見教授や捏造癖のある秦教授の解説よりは信頼できる。

 重要と思われる投稿を紹介する。(一部再掲)

慰安所管理人の日記
慰安所日記を読む(1)
 このブログに上記「ビルマ・シンガポールの従軍慰安所」のリンク先があるが、リンク先閉鎖、下記テキサス親父さんサイトにバックアップあり。
慰安所日記を読む(2)
慰安所日記を読む(3)
慰安所日記を読む(4)
慰安所日記を読む(5)
慰安所日記を読む(6)
慰安所日記を読む(7)
慰安所日記を読む(8)
慰安所日記を読む(9)
慰安所日記を読む(10)

 
 ブログ主は、安秉直ソウル大名誉教授の現代語(ハングル語)訳や、資料引用、解題について、疑いを抱いているが、韓国内での身の安全を考慮すれば仕方がないと言われている。国漢混用文で書かれている日記本文で確認することが必要になるかもしれない。
 
 神戸大学木村幹教授、京都大学堀和生教授がこの慰安所日記を翻訳されている。下記はテキサス親父さんがバックアップしているサイト。
ビルマ・シンガポールの従軍慰安所
 

2.HAZAMAさん(保)
Twitter:https://twitter.com/Hazama_Hisatake
ブログ「続・慰安婦騒動を考える」
 2010年以降、2000件を超える投稿。量、質共に最大。

3.ekesete1さん(強)
確信犯的強制連行派。一次資料の在処と解題に利用価値あり。
Twitter;https://twitter.com/ekesete1
慰安婦ブログ

4.Existenzブログ(保)
朝鮮人従軍慰安婦の証言を検証
吉見教授が6人の慰安婦に聞き取り(金福童さん含む)
金学順他18人

 

(上記吉見教授の聞き取りに加えて)

中央大学論集 第41号 2020年2月

ある元日本軍「慰安婦」の回想 (8) -吉元玉さんからの聞き取り
中央大学論集 第40号 2019年2月   

在日の元日本軍「慰安婦」の回想-宋神道さんの証言      

 

(文献紹介)

従軍慰安婦の真実


5.慰安婦問題とアジア女性基金(日本政府)
1990年代に米国国立公文書館や各省庁に残された資料を収集している。慰安婦問題を理解する一次資料が豊富。

 

6.日韓基本条約・請求権協定関連
(1)東京大学東洋文化研究所データーベース「世界と日本」
日本と朝鮮半島関係資料集(日韓基本条約及び協定書等の条文)
サンフランシスコ平和会議関連(条約)

 

〔2〕参議院 調査室(日韓基本条約並び附属協定批准審議の第50回国会会議録)
立法と調査 テーマ別索引 ODAに関する論文(特にその1とその4)

日韓基本条約、請求権・経済協力協定を中心に(その1)

 

日韓基本条約、請求権・経済協力協定を中心に(その2)

日韓基本条約、請求権・経済協力協定を中心に(その3)

日韓基本条約、請求権・経済協力協定を中心に(その4)

日韓基本条約、請求権・経済協力協定を中心に(その5)

7.日韓会談文書・全面公開を求める会
 右側の緑枠内「日本公開の日韓会談文書」をクリック、開示決定文書一覧リスト Excellファイル(2017年9月5日現在) htmファイル(最終リスト)のどちらかをクリックすると文書一覧が表れる。

最終リスト


 「行政文書の名称等」の文書(ハイパーリンク)をクリックすると富士ゼロックス社のスキャナーデータ(拡張子;XDW)文書を見ることができる。ただし、事前に下記からビューアーソフトを入手しPCにインストールしておくこと。

「DocuWorks 9」の閲覧用ソフトウェア


請求権関係主要文書(◎印は重要)
文書78~82:第7次日韓請求権および経済協力委員会会合(特に81文書)

文書83:第5次日韓全面会談予備会談の一般請求権小委員会会合(第1回)から
◎文書95:第5次日韓全面会談予備会談の一般請求権小委員会会合(第13回)まで
 特に文書94と95に徴用者の定義(労務者、軍人、軍属、船員など)と未収金の請求権の定義について、韓国側がサンフランシスコ平和条約第14条の戦勝国に対する賠償を求めたが、戦勝国ではなく同条約第4条により財産の分割を行う、との議論。

文書660:財産請求権問題処理要領
◎文書693:(第3次会談)日韓交渉報告(請求権関係部会)
(徴用労働者の未払い金、慰安婦が南方から持ち帰った連合軍発行の財産受領書など)
文書1221:一般請求権
文書1224:一般請求権徴用者関係
文書1227:日韓請求権条項と在韓私有財産に対する国内補償問題
(個人請求権と外交保護の解釈)
文書1740:請求権処理に関する問題点(国内討議用)
文書1744:朝鮮人徴用者、軍人軍属、文官恩給該当者
文書1776:日韓会談の請求権処理の基本方針
◎文書1914:韓国側の対日請求8項目の整理と日本側の対応

8.在朝鮮アメリカ陸軍司令部軍政庁(USAMGIK)の軍令(日本資産の接収と李承晩政権への譲渡)
サンフランシスコ平和条約第4条(b)項、米軍接収の在韓日本資産の取扱い関連
第2次世界大戦後アメリカの対韓国 [朝鮮]占領政策(李相睦)

USAMGIK 軍令第2号(韓国語+漢字)
USAMGIK 軍令第33号(英語)

ハーグ陸戦条約

9.日弁連 
戦後補償のための日韓共同資料室
韓国の法令・裁判例
日韓請求権協定に関わる韓国国内処理について等

 

10.個人請求権と外交保護権に関するその後の国会質疑
1991年(平成3年)8月27日 参議院予算委員会(清水澄子議員の質問から)

1992年2月26日衆議院外務委員会
(土井たか子議員と柳井外務省条約局長との質疑応答)

11.徴用工あるいは「朝鮮半島出身労働者」(最近の政府の定義)の資料(日韓会談時点では「徴用労務者」と呼んでいる)
高市早苗衆議院議員のブログ
「在日朝鮮人の渡来および引揚げに関する経緯、とくに戦時中の徴用労務者について」という外務省資料

12.ILO 1930年の強制労働条約(第29号)
 第2条の2では、軍事的強制兵役の労務、完全な自治国国民の公民義務の労務は、強制労働に含めないとしている。当時、朝鮮半島出身者は日本国民であった。なお、中国人(華人)の内地就労は、強制労働として提訴され和解に至った案件がある。(花岡事件)

13.アジア近代史
鳥飼行博研究室(東海大) 平和と戦争

 

史実を世界に発信する会(日本語)
史実を世界に発信する会(英語)

平和祈念展示資料館 労苦体験手記

 

14.書籍

従軍慰安婦資料集(大月書店)
吉見 義明 1992/12/1

 

従軍慰安婦(岩波書店)

吉見 義明 1995/4/20

 

共同研究 日本軍慰安婦(大月書店)
吉見 義明、 林 博史 1995/8/1

 

文玉珠 ビルマ戦線楯師団の「慰安婦」だった私(新装増補版)

(梨の木舎) 森川万智子 2015/4/20(初版1996/2/1)

 

慰安婦と戦場の性 (新潮選書)
秦 郁彦 1999/6/1

 

「慰安婦」問題とは何だったのか(中公新書)

大久保 保昭 2007/6/25