(以下は、筆者の無責任な推測)

ウクライナ国境にロシア軍を集結させているプーチン大統領が、国境を越える命令を出すのだろうか。西側の政府機関やジャーナリストの各種観測が飛び交っている。2月7日、モスクワではプーチン・マクロン会談、ワシントンでは、バイデン・ショルツ会談と首脳会談で打開策を協議したが、平行線のまま。
プーチン大統領の真意をはかりかねているが、全面的な戦争を望んでいないと思われる。ワシントン・ポスト報道によれば、ロシア軍は数日でウクライナ制圧を行うことが可能だが、ウクライナの被害は民間人5万人が死傷し、500万人が難民となる恐れがあると米軍の分析を報じている。

 

ロシア軍にも被害があるはずで、ウクライナの人々の抵抗に対抗するためにも長期の駐留を余儀なくされる。日本の1.6倍の面積(人口 4,159万人)に10数万の兵力を展開するとすれば、全くまばらな配置にならざるを得ない。(77年前の敗戦後、日本政府を通して間接統治した進駐軍は43万人)

 

ロシアにとっても、ウクライナ占領は、その後の維持も含めると経済的に負担が大きすぎる。そして、各国から無法な国家と非難され信用を失う。そして制裁に苦しむことになる。ロシアにおいてもプーチン政権の支持率を落とし不安定な政権運営になるだろう。プーチン大統領は十分理解していると思う。

プーチン大統領は、8年前のマイダン革命の反革命(リベンジ)を考えている可能性がある。米国のネオコンが、親ロシア政権の大統領や閣僚達を狙撃兵で脅して排除し、親欧米政権を樹立させた。(責任者はバイデン副大統領・現大統領)この逆を考えているのだろうと推測する。

それには、現政権幹部がいる首都キエフに空挺部隊を送り制圧し(1月のカザフスタンで演習済み)、近接するロシアとベラルーシ国境から一気に支援部隊を送り込み、親ロシア政権の擁立を行う。(親ロシア勢力支援に工作員が送り込まれているとの情報がある。)全面戦争ではなくキエフ制圧に限定した作戦の可能性が高い。

8年前のウクライナのマイダン革命では、下記の経緯で推移した。北京オリンピックが終わるのが2月20日、8年前のマイダン革命と日が重なる。2月20日前後が決行日か?

2014年2月18日
欧米派のデモを治安部隊が襲う。銃撃戦で100人を超える死者と多くの負傷者を出した。この被害者には、狙撃兵に打たれた治安部隊も多くいた。(狙撃兵は欧米側)
2月20日  
親ロシアのヤヌコーヴィチ大統領は、野党との合意案を示した。
2月21日
ロシアとEUの調停の下、ヤヌコーヴィチ大統領と野党とが合意文書に署名した。
その後、ヤヌコーヴィチ大統領と政府高官は国外(ロシア、ベラルーシなど)に逃亡した。
2月22日
議会は、ヤヌコーヴィチ大統領らの逃亡を確認。5月25日の大統領選挙とそれまでの大統領代行を決めた。
2月23日以降
デモ参加者の殺害の責任を問い逃亡者等を指名手配した。
3月1日~16日
ロシア・クリミア併合