お久しぶりです。

今年はずっとお仕事が途切れず、興味のある分野にも関わらせて頂き、とても有難いです。

自分はかなりラッキーだと思います。

 

でも、どうしても思い出すたびに心がズンと沈んでしまう出来事がありました。

とてもとても大好きな作品があって、それは私の中で特別で、唯一無二でした。

 

その作品の映像化が決まり、更にその脚本のお仕事が私の師匠に来ていた事が判明しました。

師匠は弟子の中から何人かのライターを入れてくれたのですが、私は入っていませんでした。

 

私はその作品を何より愛している事を師匠に伝えていなかった。話を聞いた時、呆然と「私、その作品大好きなんです」と伝えたら

「言ってくれたら入れたのに~」と言われました。冗談かもしれない、私に気を使って言ってくれたのかもしれない。

でもその言葉を聞いて更に悔しさが増しました。

 

あと一歩であの作品の脚本をかけたのかと思うと、悔しすぎて涙が止まりません。

 

脚本家人生で、自分の愛した作品に関われる人など何人いるでしょうか?

しかも私のように無名の脚本家がそんな機会に恵まれる事なんて、生涯ないと思っていました。

でも、すぐそばにあったんです。

遠くにあれば諦めもついた。

私の知り合いが書いている。実力的に私が追いついていないのは十分わかっている。

悔しがるのもお門違いだと思います。でも悔しい。手が届きそうだったからこそ悔しい。

 

ちなみにこの作品はすでに映像化されましたので、もうこのくらい言ってもいいだろうと思って書いています。

好きな事は好きだってちゃんと言わなきゃダメだなって学んだので…今後に生かしていきたいです。

でもこんなに愛した作品と関わる事はもうないと思います。