ボク達は空港のトイレにいた。
2人とも疲れきっていて、マックで死んだ者のような顔でハンバーガーを食らいついていた。
ハンバーガーを食べる前に、武田くんはトイレでやってしまった人になった。
何をしたかはわからないが、とりあえずやってしまった人になってしまった。
やってしまった人の足取りは重い。
そして、変な間が生まれカオスな世界へと連れて行かれる。
その時の動画だが、何をやってしまった人なのか未だに謎である。
この謎は解かずに忘れよう。
解けない謎があっても、自分の人生に何も影響はない。
ボクもトイレに行きたくなったので、中に入ったが便器がなかった。
あまりにも前衛過ぎる事件で、解決するには情熱と哲学と、ほんの少しの才能が必要だった。
このような空室トイレが二つあった。
きちんと便器が存在している部屋は、なぜか地面がビチョビチョに濡れていた。
しかも、全部の便器でだ。
なぜ、地面が濡れている?
あまりにも腹が立ったので、帰り際にあった"トイレについてのお客様の声"のアンケートに、ここのトイレは最悪だ!という意味で、1番右のボタンを押した。
いちいち謝ってくれた。
この便器の隣にある
この謎のホース。
蛇口をひねるとタイルがもげるぐらいの水圧がボクを襲った。
ビチョビチョになる原因がわかった。
みんなこの謎のホースにやられたんだ。
謎が解けたけど、何一つ気持ちは晴れなかった。
搭乗アナウンスが聞こえるまで、空港の充電できるエリアで寝て待った。
地面で寝た。
2人とも恥じることはなかった。
深夜一時の便に乗り込み6時間の飛行時間を終えて、到着した。
無事に日本に帰ってきた。
関空から難波へと帰ってきた。
そこで1番最初に食べたのが焼肉だった。
タイの暑さが懐かしく、日本の寒さが寂しく思えた。
夜になり、"マッド・ドッグ"の異名を持つ仲江くんに会った。
彼の牙は相変わらず鋭かった。
夜が深くなる前に別れて家路へ向かった。
家に着き荷物を整理する。
といっても、持っていったものはほとんど無いし、お土産もほんの一部のみだ。
いかに身軽に行くか。
いかに身軽で帰ってくるか。
余計な荷物は持たずに足取り軽く行動する。
良質な情報を集め、限りない安値で目的地に向かう。
航空券は往復で36000円で、宿泊代は一泊600円。
インターネットの恩恵により、そういう旅行がしやすいものになった。
だけど、今だに"海外旅行は高いもの"という変な固定概念を持ってる人がいる。
次回はベトナムに行くけども、航空券の往復代は17000円だ。宿泊費は一泊700円で見積もりを立てている。
知識は力である。
情報弱者に陥った時に、どんな分野でも損をするのであろう。
所有するものなんかに価値は無くなりつつあり、共有する時代になりつつある。
シェアカー、シェアハウスといったモノの共有。
そして、体験したことをSNSを通してコトの共有。
"モノ"から"コト"へとシフトしている中でまだ古い価値観でしか物事の物差しを測れない人が多いのは、なぜだ?
夜が深くなった時に、そんな事をふと考える。
世界一過激なミニマリストであるタイラー・ダーテンはこう言った。
"お前は物に支配されている"
そして、こう続ける。
"我々は消費者だ。ライフスタイルに仕える奴隷。殺人も犯罪も貧困も誰も気にしない。それよりアイドル、テレビ、ダイエット、毛生え薬、インポ薬にガーデニング…。何がガーデニングだ!タイタニックと一緒に海に沈めばいいんだ!"
この言葉はいつも心に突き刺さる。
ニューヨーク編
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マルタ共和国編
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イングランド編
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香港・マカオ編http://ameblo.jp/suizenjigengorou/theme-10104260115.html
台湾旅行編
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