子供も３人授かり、今も夫婦仲はめちゃくちゃ良好。
旦那も相変わらずごみ捨てや排水溝掃除など家事もちょこちょこ手伝ってくれる。
ママ友にそれを言うと『優しいじゃん！うちのは全くやってくんないよ～。』なんて羨ましがられる時がある。
私自身も『自分には勿体ないくらい優しい』と思っている。
でも、どんなに『愛してる』と言われても、どんなに体を重ねても、一緒に過ごした年月が邪魔をしてドキドキしたり、ときめいたりというのはここ最近皆無である。
ひたすら続く安定感。
それこそきっと幸せなんだろう。
でもなんでだろう。
このまま平坦な道をどこまでも歩き続けるのかと思うと、物足りなさを感じてしまうのだ。
暇つぶしにスマホアプリで始めたチャット。
友達募集で、プロフィールには適当なハンドルネームと都道府県、マスクした半顔写真、趣味等を書いてみた。
同県の人から、友達申請のメッセージがちょこちょこきた。
選りすぐり、何人かと友達申請を許可してチャットしてみると会話は弾んだり、弾まなかったり。
会話が弾まない人とは友達解消。
弾む人とは友達関係をチャット内で続けていたんだけど、『今度飲みに行かない？』、『一緒にドライブ行かない』とまだ知り合って数日しか経ってないのに言ってくる人が多くて。
そういう人は怖いし、たぶん軽い人なんだろうと友達関係を解消した。
結局こんなチャットなんかで人柄なんてわからないし、飽きたからもう辞めようと思い始めた時、出会ってしまった。
最初は『たまには年下と話してみよっかな』なんて何の気なしに思ってその子と友達になってみた。
都内の大学生。
１４歳も年下なので、友達にはなったものの『どうせちょっとチャットしたら年齢差感じて会話も弾まず、どちらかから友達解消になるだろう。』なんて思ってた。
甘かった。年下をなめてた。
やられた。完全なる敗北。
母性本能で守ってあげたくなるのかは未知数だが、それだけではなくときめきもある。
彼からチャットがくるとドキドキしてしまう。きっと彼は狙ってそうしてるわけではないだろうけど、破壊力ある。
『かわいい( *´︶`*)』とか
『○○ちゃんはオバチャンじゃないよ、オネーサンだよ～ฅ^•ω•^ฅ』とか、いちいち年上女の心を鷲掴みするワードがごろついている。
それだけではなく、
『嫌な思いをしたからもう２年彼女がいないんだ。恋愛が怖くなった。』
素直に弱い部分も話してくれて……。
『恋愛っていいもんだよ』と簡単な言葉じゃ言い表せないんだけど、何とかして彼の心を癒してあげたくなってしまう。
今はチャットからLINEに変化を遂げ、やりとりをしている。
チャットアプリは即消した。
電話で話したりはお互いせず、ひたすらチャットの延長みたいな事を繰り広げている。
他愛もない会話がこんなに楽しかったなんてもう忘れてたよ、私。
相手の話で一喜一憂し、感情が波打つ。
なんか前にも経験したけど、昔過ぎて忘れてたなぁ。
家族以外の『守ってあげたいもの』を見つけてしまったのかもしれない。
彼が自信を持って前を向けるようになった時、その時が私達の別れなんだろうな。
どんな事があっても彼とは決して会わない。
今の幸せがあるのは家族のおかげだとわかっているから。
友達として彼をしばらく見守ってみようと思う。