ごかんたいそう保育園がつくっている「ごかんの森」でパーマカルチャーを学ぶ <水> 編。
雨水貯水タンクと、アクアポニックスを作りました。
雨水タンクは、ホームセンターで手に入る材料で、雨どいからタンクまでに5回水を濾過する仕掛けを作り、きれいな水が1トンためておけるようになりました。
雨が少なく水が貴重なオーストラリア・ブリスベン近郊では一般家庭にちらほら見かけたこれ。そうだよね、衣・食・住・エネルギーをすべて自給する必要はないけど、中央からの依存度を少しでも下げることは、合理的な家庭内安全保障。新築の家に自家発電装置と雨水貯水タンクが標準装備になる日、遠くないといいな。
今からでも、(今回皆で作ったような1トン貯められる大掛かりな装置の自作は難しいけど) 大きなバケツみたいなのに水をためることくらいはすぐできる。そこから少~しずつ、自分なりに濾過の工夫を重ねてみてもいいよね。
そして、アクアポニックスがまた、すごい。下の水槽にいる魚の排泄物入りの水をポンプで上の畑に汲み上げ、植物がきれいにした水を、下の水槽に戻す。ごく簡単な仕掛けだけど、この仕組みなら狭い土地しかなくても収量が三倍だし、水も90%削減可能。...という夢のような仕組み。
そもそも水耕栽培は嫌だ、土でじゃなきゃ、という人にはNGだけど、ベランダや屋上、壁面に増えつつある都市農業や、船の上での畑 (!) にはもってこい。
アクアポニックス講師のKAORUさんが言った「水質を調べるようになって、自分が作ったこの水のほうが水道水よりずっときれいだとわかったとき、自分の中の常識が塗り替えられた」という話も、腑に落ちたなあ。ある時代の常識は、未来の非常識。私たち、もっといろんなことをunlearnしてもいいかもしれないね。
最後、ガーデンティーチャーのフィルが「パーマカルチャーの土地選びに大事なことは3つある。まずはじめに、水。2番目に、水。3番目に、水」と言って笑いを誘ったあとしてくれた話も、心に残った。
「僕がパーマカルチャーを知るずっと前、25歳くらいで葉山に暮らはじめた頃、ふと ”水は平和だ” と思ったことがあった。
自分がふだん使う水を、使う前と同じくらいきれいな状態で返すことができたら、みんながそれをしたら、世界は平和になるんじゃないか。水って、平和って、そういうことなんじゃないかって。
そう思って、コンポストトイレなんてシステムを学ぶずっと前に自作のトイレを作ったこと、昨日思い出したよ」
...聞きながら、ちょっと泣きそうだった。ここ数十年の常識なんてゆうに超えて、信じる未来にむけて、まっさらな心で感じたことを体現する人たちがいる。
そんなフィルと仲間たちに教わった水循環のシステムあれこれ。あたたかい気持ちの余韻と、日焼けの火照りでおやすみ三秒。
ごかんの森、最高。
幸せな日曜日でございました!