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10年前、ピースボートで訪れた米国カリフォルニアのベイエリアで感じたこと。

それは、「楽しい!」と「美味しい!」は人を変えるということ。

もともと教育に関心があった私は、米国オーガニックの母、アリス・ウォーターズがはじめたMartin Luther King Jr Highschoolでのエディブルスクールヤード(「食べられる校庭」)プログラムを見学して以来、公立学校に畑をつくることに憧れ続けてきました。

国語・算数・理科・社会・それに「菜園」。日本でも、すべての学校に、栽培から食卓までのいのちのつながりを学ぶ菜園教育があったら、どんなに素敵だろう、と。


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めぐりめぐって10年。
神奈川県逗子市で子育てをはじめたら、地域の仲間に恵まれ、なんと自分の子どもたちが通う学校で畑をはじめられることになっちゃった。

逗子市の児童青少年課と、ふれあいスクール、そして放課後NPOアフタースクールのコラボレーションで実現した、放課後畑活動。先日、準備会として、地元の材木屋キリガヤさんに端材をご提供いただき、子どもたちとレイズドベッド(上げ花壇)を制作しました。


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(小学校活動なので、子どもの笑顔の写真を掲載できなくて残念!)

次回はいよいよ、全校生徒にお手紙も配布して、地元の造園屋・逗子ガーデンさんのご協力で、土作り&苗植え。夏休みに入ったら、三浦竹友の会のおじさまたちにご協力いただき、子どもたちと一緒に裏山から竹を切り出してきて、流し素麺&流し夏野菜(もちろん畑の収穫物で!)を実施予定です。

学校から使用許可をいただけたのは、北東向きの日当り悪~い場所だし、きっとこれから数えきれないくらいたくさんの課題にぶつかるのだろうと思います。でも、第1回目の活動を終えた今、嬉しさが先走ってまだフワフワしています。

3人も子どもがいる私は、この学校に12年お世話になる。だから、1年で結果がでなくても大丈夫。子どもたちと一緒に実験的に、ゆっくり着実に少しずつ、畑を育てていけたらいい。ああ、嬉しい。ふわふわ、そわそわ。




今日は、そんな自分が地に足つくために、公立学校で畑をはじめる意味、そしてできれば学校をも飛び出して、町全体で食べ物をつくる意味を書こうと思っていたら…


同じ小学校のパパ友、おなじみ八幡暁さん(海洋冒険家)が、全ー部、言いたいことを書いてくれていました。相変わらず、飾らない等身大の言葉が沁みます。

以下、彼の言葉をそのまま共有しますので、ぜひ読んでください。





自然豊かな田舎でなく、街の中でも、
楽しく食べ物を自給したい。

暮らしの足下で食物を得るというのは、
今まで多くの漁村で見てきた村の様子でもありました。

日本の端っこの美しい島から、
2年前に都市生活エリアに戻って、
土のこともわからず、
庭木を引き抜いては、
ちょっとした食べ物を植え、

自宅半径2キロにある食べられる草や
果実を確認し、

ニワトリのことも知らぬまま、
卵と肉狙いで
まずは飼ってみたりしてました。

やれば出来るもので、
海の怖さを知らぬまま、
海に出る者レベルですが
陸でも楽しくウロウロしています。

そんな難しく考えず、
街中、食べ物になったら
災害時も役に立つし、
何せ子供も大人も収穫できて楽しいし、
いいことづくめだね。

なんて思っていたら、
そんなことは既に多くの方々が考え、
日本、海外でも実践していました。
知らなかったけど、これは嬉しいこと。

一緒にやらせてください、
教えてください、
新しく働きかけましょう、
その心構えだけあれば、OKなんだという喜び。

学校に畑を作りましょう。
地域で使われていない荒れ地や公園に、
住民が手を加えて作物や花や果樹を植える。

古い井戸を復活させたり、
新たに井戸を掘る。
家に雨水貯水タンクを置いおく。

ボロでも良いから移動式の寺子屋のようなものをこさえて、
人が集まれるような場を日頃から作ってしまおう。

そんなこんなで、いつしか自分の街が、
自然災害時に72時間、
他所からの補給なしで、
水と食料が確保されているんじゃないかな。

ただ物が確保されている、ではなく、
そんな住民が住む地域には、
暮らしている周りの人達の顔や振る舞いなどの理解も深まり、
互いに快くフォロー出来るようになっている筈。

少なくとも買占めやら、
些細なストレスは軽減されるでしょう。

繋がりや絆、という言葉をやたらと目にしますが
もしもの時に、急に繋がるものでなく、
一緒に土を弄ったり、
海で泳いだり、
道草を食べたり、
水を汲んだりする日常、

そんな時間と場所を楽しく共有することを経てはじめて、
もしもの時も平穏でいられるのかなと思ったりしてます。

そんなこたぁ、俺の町ではずっと昔から今でもそうだよ、
というところも日本には多いと思います。

そうしたところからも知恵を頂きながら、
都市部からも何か知恵の共有があり、
人や物も交流があったら、
本当に避難が必要なときにも助け合いにもなったり?

イノベーションだ!
アップルやグーグルみたいな会社を作るぞ!
画期的なビジネスモデルを生み出そう!
そんなアナウンスも良いけど、

この時代、かつてより人が生き物としてやってきたことを
もう一度、足下から日常に取り戻してみることにこそ、
「今」の積み重ねの先に
必要とされることに思えてならないのは、
わたしが41歳にもなるジジィだからかもしれませんが。。。

いろんなことが周りで動き始めてワクワクしますね。
同時多発的に、横にも繋がって、
もっともっと面白くなっていったらいいなぁ。

ということで、本日も子供達と海で遊んできまっす。
子供はいつの時代も、自然そのものじゃー



ついき:

*冒頭のお野菜写真は、先月22日に行った「海遍路」シンポジウムの懇親会で地元シェフの井上園子ちゃんが用意してくれた、三浦半島の Farm to Table ディナーの一部です。このへんでは一番大きなオーガニック農園 Sho Farm さんのお野菜、美味しかったなー。

*2枚目のおにぎり写真は、先月28日に行った映画「エディブルシティー」上映会にて、パーマカルチャー母ちゃん 西村千恵ちゃんの美しすぎるケータリングの一部。これまた、葉山のオーガニック農園 森と畑のがっこう からのFarm to Table ディナー。どんな高級レストランにも負けない、最高の贅沢でした。