※例によって正しいつもりで書いていますが、ご判断は読者様ご自身でお願いします。

金町浄水場で放射性物質…乳児には飲ませないで」(YAHOO!ニュースより)

以下抜粋。

東京都は23日、都内に水道水を供給する浄水場から、乳児が飲む規制値の2倍を超える放射性ヨウ素を検出したと発表した。
(中略)
都では、この水道水を乳児の粉ミルクなどに使うことを控えるよう呼びかけている。ただ、指標は乳児が長期にわたり飲み続けた場合を想定しており、他の飲用水が確保できない場合は飲んでも構わないとしている。


以上、抜粋引用終了。

そいで、東京都は乳児一人当たり550mlペットボトル3本を配るとか。良かったね。


で、僕の疑問は。

若いほど放射線感受性が高いから、(今のレベルでは)乳児に与えないように、というのは分かる。
しかし、テレビのニュースを見る限り、母乳を与えている母親や妊娠している人は大丈夫というか無問題、との説明だった。

ほんとか??


小さい子ほど気をつけなければいけないのは、2つの理由によるらしい。

1)甲状腺が小さい(ので、放射性ヨウ素がたまるのが簡単)
2)細胞分裂が活発なので放射線の影響を受けやすい

1)の理由は僕は思いつかなかったけど、テレビの「専門家」は1)のみ説明して2)は言及しなかった。

2)の説明は省きますが、この理屈で言うと、胎児が一番あぶない。母親がヨウ素を摂取したのに、胎児(や母乳)にヨウ素が届かないなんてことがあるのでしょうか?


調べた中では、この資料→「原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について(平成14年4月 原子力安全委員会 原子力施設等防災専門部会 )」が一番正しそうに思いました。

以下抜粋。

・妊婦について
妊婦については、妊娠第1期では、妊婦自身の甲状腺が胎盤由来の絨
毛由来性腺刺激ホルモンにより交叉刺激されている。このため、放射性
ヨウ素の集積が高くなることが予測され、安定ヨウ素剤の服用による放
射性ヨウ素の甲状腺への集積を抑制することが必要である。妊娠第2期、
3期では、放射性ヨウ素が胎盤を通過し、胎児が被ばくするのでやはり
安定ヨウ素剤の服用が必要となる (16) 。安定ヨウ素剤を服用した妊娠後期
の妊婦より生まれた新生児については、その甲状腺機能をモニターする
必要がある。

・授乳婦等について
授乳婦についても、安定ヨウ素剤を服用する。授乳婦が摂取したヨウ
素の約四分の一は、母乳へ移行するといわれているが、授乳児について
は、母乳からの放射性ヨウ素の移行や安定ヨウ素の摂取を正確に見積も
れないため、授乳を中止して人工栄養に替え、安定ヨウ素剤を服用させ
る。


おいおい~って感じ。

一応簡単にまとめると

・妊婦→胎盤→胎児、と放射性ヨウ素が移行し、胎児が被曝する(妊娠第2期、第3期)から妊婦は気をつけろ
・授乳によってお母さんが摂取したヨウ素の1/4くらいが母乳に移行するかもしれないがよくわかってないので授乳は控えろ

という感じでしょうか。


なお、同資料中に

・放射線被ばくにより誘発される甲状腺がんの大部分は、甲状腺濾胞細胞に
由来する乳頭腺癌であり、一般的には、悪性度が高くないため、適切な治
療が行われれば、通常の余命を全うできる


と記述があったことをお知らせしておきます。


また、現状の汚染度がどのくらい危険なのかはちょっとまだ分かりません。ごめんなさい。