さてさて、


イエローストーン訪問記、今回で最終回です。


今日はじめにご案内するのはこちら


『マンモス・ホットスプリングス』! 





この場所には太古の昔から熱水がこんこんと湧き続け、その水に含まれる石灰質が固まることで、こんな段々畑のような真っ白い世界を創り上げているのです。


似た場所では、トルコの「パムッカレ」という世界遺産も有名ですね。


そして、公園内に沢山ある滝の中で、僕が一番好きだった滝。


『ロウワー・フォールズ(滝)』!

遠くに見えているのがそれですが、


近くに行って上から覗くこともできます。

どうですか!


この水量。


この渓谷!


まさに、世界遺産オブ世界遺産!


ちなみにこのイエローストーン国立公園ですが、自然保護に関して少し特殊なスタンスを取っていることでも有名です。


それは「なるべく人間が関わらない」ということ。


例えば40年前、


雷によって大きな山火事が起こってしまった時。


公園側は「これも自然の営みの一つ」として積極的な消火活動を行いませんでした。その結果、火は公園内の3分の1をも焼き尽くし、多くの木が焼かれ動物も焼け出されてしまいました。


しかしその結果、


むき出しになって光が降り注いだ地面に新たな植物が芽吹き、


燃えた木が土地の養分となり、森の新陳代謝が進んでいることが観察されたのです。


これまで以上に様々な動物が住み着き、失われた自然が新たな形として回復しだしたのです。


さらに、


松ぼっくりの中には、火災の高温にさらされて初めて種を放出する仕組みのものがあったそうで。つまりこの松ぼっくりたちは、木の上でじっと次の山火事が来るのを待っていたのです。


自然のメカニズムには本当に驚かされますね。

こうして一度焼け野原になることで、

新たな世代の森が確実に育ってきているのです。


木々が完全に回復するまでにはあと何年かかるか分かりませんが、例え100年かかっても地球の時間からすれば一瞬のこと。そして、今までにもこの森は、同じことを何度も繰り返してきたのでしょう。


地球がどういう仕組みで生命を育んでいるのか。


イエローストーンはそれを確かめる巨大な実験場でもあるのです。


いろんな角度から『地球』という生き物を感じられるイエローストーン国立公園。


いやぁ本当に、


とってもとっても素敵な


世界遺産でした。


【おしまい】



(動画ギャラリー)