11月が、あまりに暖かかったからでしょうか!
急に年末が迫ってきたような気がしています。


今年は途中、産休をいただいたこともあり、本当に一年があっという間でした。

新しい年を迎える前に、その産休について、ここに記しておこうと思います。

私自身、産休については色々な先生方のブログからも、選択のヒントをいただきましたので、少々長くなりますが、私自身の経験も記します。

いつか、どこかの先生のお役に立てたらな、と思います。

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私は、いわゆる 専業主婦のお母さん になるのが夢でした。

夢、というのは大袈裟かもしれませんが、自分の母がそうだった為、やはり自分もそんな母親になるものと無意識に思いながら、大人になったのだと思います。

でも、いざ命を授かった時の私には、簡単に手放せないものがありました。

可愛い可愛い、生徒さん達の存在です。

伸び伸びと音楽を楽しみながら、やる時はやる!
そんな素敵な生徒さん達にごめんなさいをして、仕事を手放すという選択肢は、私にはありませんでした。


しかし出産に際し、お休みはいただかざるを得ません。

ピアノの先生には、産休制度がありません。
それに、何しろ人生初めてのことでしたので、どれくらい休むのが最適なのか…
出産前っていつまで動けるの?産後は?
と、何も分からない状態!!

ただ頭にあったのは、レッスンを引き受けている以上、できるだけ早く復帰をしたい。しなければ、という想い。

でも、それと同時に、まだ見ぬ我が子との新しい生活にも、思いを馳せます。

あっという間に過ぎ去るであろう、赤ちゃんの時期。
なるべく長く、朝から晩まで隣で過ごす時間を過ごしたいというのも、正直な気持ちでした。


同業の先生方のご経験を伺ったり、
それこそ色々な先生のブログを拝見したりする中で、
ピアノの先生は、産後2ヶ月!で復帰されることが多いと知りました。

2ヶ月…
そうよね、レッスンに穴を開けられるのはそれくらい…
果たして私にも出来るのだろうか…と悩みました。

が、

想像でしかありませんでしたが、産後の体の回復や、子供達へのレッスンに注ぐ体力を考えると、2ヶ月後の復帰というのは、私にとっては現実的ではありませんでした。


ぐるぐるぐるぐる悩み続け、私が出した結論は、子供が生後4ヶ月を迎える頃の復帰でした。

お休みをいただく間、代行の先生をお願いすることも考えましたが、
全ての生徒と相性がマッチする先生をさがすことは恐らく不可能で、それがネックでした。

大人としての責任感からすれば、代わりの方にお願いするのも一つの方法と思いますが、
私はもし自分が生徒の立場になった時、どうかな…と考えると、踏み切れない部分がありました。

産前を含め、5ヶ月間の産休期間。

短い期間ではありませんので、このことをきっかけに、お別れになった生徒さん達もいます。

お怒りになった保護者の方も、いらっしゃいました。

私の未熟さ故、受け止め切れないものも、ありましたが、一期一会と割り切るしかありませんでした。


その時その時、人には、一番大切にすべきことがあります。

自分と家族の健康と生活があって、
その上に色々なことがあると思います。

お子様達にとっての習い事もまた然りです。

全ては永遠に変わらぬものではなく、
また、変わりゆく中で大切にできることこそが価値があると思います。



秋からレッスンを再開し、私自身と一緒に、生徒さんも新たなスタートを切ってくれました。

みんなが変わりなくレッスンに通ってくれることがとても嬉しく、むしろ皆のレッスンへの情熱は、パワーアップしているかのようです。


待っていてくれた生徒さん、
そして温かく見守ってくださる保護者の皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。



もし、今、産休のことで悩んでいる先生がいらっしゃったら、どうぞご自分の気持ちに素直に向き合ってください。

自分の人生を大切に歩まれてこそ、
生徒さんのためにまた、尽力できる時が来ると思います。

どうするのが正解なのかと考えても、答えはありません。
でも、一生懸命に生徒さんのことを想い、悩まれている先生のお気持ちは、きっと伝わるものと思います。

陰ながら、応援しております。