訪問者たち | 小さじ半分のマッドネス in NY

訪問者たち

12、3年、それ以上前かも知れない。
夜中の変な時間に目が覚めたと思ったらお腹の上に小動物が乗っている。
黒猫か?それは足踏みをしていた。

何も知らずに眠っていたわたしは、びっくりして飛び起きそうだったが、既に金縛りで動けないし、声も出ない。黒い動物はどんどん大きく重くなり、動物園で見るヒョウみたいになった。

お腹の上で足踏みしながら、体脱を促しているようでもあった。

わたしは、迷惑に感じて頭の中で帰ってくれーっと叫んだ。

すると、そいつは不意に飛び降りてまだわたしと遊びたそうに狭い寝室をうろうろしていたが、こっちは疲れていて眠りたかったので、さらにきつく拒否したらすっと居なくなった。

後で、それがある人が送った式神だったことを知り、やっぱり遊んでおけば良かった、もったいない事をしたな、と思った。その時迷惑と感じたモノが、例えば全然眠くない時で、しかも今から式神が来るぜカモーン、みたいな状況では、歓迎すべき事にもなり得たってゆうね。

また、そんなにはっきりしたやつじゃなくて、モヤっとしたエネジーに羽が生えてやってくるとき、捉え方によっては悪意と取れる事もあるかもしれないが、エネジーの元をたどれば、送り主のサミシサやカナシミだったりするので、無害。とゆうか、せつないものがあるね。