旅で怖いこと。ロストバゲージとレイプ @グルジア テラビー | もしも会計士が財務諸表から離れて世界一周をしたら&その後

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仕事をやめて、世界一周の旅に出たときの記録と、その後の旅行の中で日々感じたことをつづってゆきます。
たまに旅人お役立ち情報があったり、なかったり。


《6/30/2015》《94日目》アゼルバイジャン シェキ~ グルジア テラビー



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◼︎最後に旅人情報あります

※シェキ ~ キシュ移動


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今日起こった出来事は、結構危なかったと思うんだ。
私があまりにもマヌケだったと思うんだ。
旅をはじめて三ヶ月、旅慣れて、親切な人にたくさん出会って、気が緩んでた。

書こうか悩んだけど、自戒を込めて、書くことにした。

ちなみに、結果として荷物も私も完全に無事です!

お叱り、罵倒もしかと受け止めます。



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2日間のシェキ滞在を経て、今日はジョージアへ国境越え。

いくつか車を乗り継いでアゼルバイジャンとジョージアの国境に着いた。

タクシードライバーにお金を差し出すと、受け取らない。「後で受け取るから国境を渡れ」というような仕草をする。

キルギスからウズベキスタンへの国境越えのときも、国境を徒歩で渡ってその後に車に乗り込む形だった。今回もそれなのかなーと思って、イミグレに向かった。







このところ国境周辺といえば、自然豊かな川ばかり。今回はここ一番にまったりした国境だった。ガソリンスタンドに牛いるし。



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中央アジアでは2時間かかってた入出国が
今日はたったの20分で国境通過できたし、牛がいてまったりだし、楽しみにしてたジョージアだし、私はかなりうきうきしてた。

大きい荷物はタクシーのトランクに入れて国境を渡ったから身軽だし、リュックサッカーっていいよなぁ。

と、ジョージアに渡って車を、待っているこのとき、ふと気付いた。




私の荷物を乗せたタクシーは
いつ
国境を渡ってくるのか
と。



タクシーも国境を越えてくるのだと思っていたけど、
そんな素振りをドライバーも見せていたけど、
どこにそんな確証が?

イミグレに向かった時、ドライバーに呼び止められなかったけど、
ハナから盗む気なら呼び止めないし、単純にあっちも忘れてたのかもしれない。

タクシー代金はまだ支払ってないけど、肉を切らせて骨を断つつもりだったり?

ウズベキスタン入国のときも、国境越えてから車に乗ったし、と思ったけど、
そういえばあの時は荷物は全部自分で運んだんだった。

国際バスでもないのに、一介のタクシーが国境を越えてくるって、全然一般的じゃないんじゃないの?

だからこそ、ジョージア側の国境でこんなに客待ちしてるタクシーがいるわけでしょ?

今からアゼルバイジャンに戻る?
だめだ、アゼルバイジャンのビザはシングルエントリーだから、一度出国したら入国できない。



「ロストバゲージ」という言葉が頭に浮かんだ。

あのキャリーの中には、大切に作ってきたスクラップブックや、プラグ類、全ての衣類や、少ないけどお土産、貴重品以外の諸々が入ってる。
キャリーそのものがプレゼントしてもらったものだし、無事に帰れるようにってもらったカエルのお守りだってついてる。

貴重品は全て手元にあるけれど、そういう問題じゃない。

旅を続けられないなんて大事ではないはずだ。


でも。


だけど。


あのキャリーを失うのは、物的損失以上に痛いよ。




如何せん理由がアホすぎる。

タクシーのトランクに置いたまま国境を渡ってしまいました。


って、間抜け以外の何だっていうのよ…


かなり動揺しながらもタクシーが国境を超えることもあるの聞こうとジョージア側のタクシードライバーに事情を説明すると、

金を払ってないなら、こっちに来るだろうとか
大丈夫だよ、心配ないよとか、
事情を話せばアゼルバイジャンの警備も入国させてくれるよとか、
慌てふためく私をドライバー総出でなだめるというよくわからない状況に。

ちなみに言葉がわからないのでだいぶ想像。

乗った車の特徴を聞いてくるドライバーもいた。私がシングルエントリーでアゼルバイジャンに行けないなら、代わりに取ってきてやるということらしかった。


それしかないかもしれない。


車種は?色は?


。。。。。。。タクシーの特徴なんていちいち覚えてないよ。。。








だめだ詰んだ。






いや、
さっき、ガソリンスタンドで牛の写真撮った時、、








(再掲)




写ってる!!!うしろに!!
ラダーのシルバーだ!!!!





あった、あった!!とドライバー軍団に話してるその時、ちょうど国境のバーの奥から何台かシルバーの車が見えた。


!!!!!!!!!


近づいて車のナンバーを写真と照合する。
いた!私のタクシー!!




その運転手は私の姿を見つけるとキャリーをトランクから取り出して、お金を受け取るとジョージアのどこかに走って行った。



マイバッグ、奪還!!




こ、こういうのも独り相撲って言うのかな。。。?



もうなんと言ったらいいのか。



底抜けに間抜けだった。




ドライバー軍団に頭を下げてお礼を言うと皆笑ってくれた。







お世話になりましたドライバー軍団の皆様。大変お騒がせしました。







今日はまだまだ終わらない。


荷物を受け取った私はテラビーに向かう。
国境から一番近い街ラゴデヒまでタクシーで行き、ラゴデヒからテラビー行きのバスに乗り換える。

ドライバー軍団の一人がテラビーまで乗って行けと言う。
値段を聞くと、お金はいらないと。

この人はちょうどテラビーに用事があるとかで、そんなこともあるもんなのかな。。?( ゚д゚)
さっきまでの独り相撲で疲れた私は、その車に乗った。





ジョージアの車窓は緑が豊かで、のどかそのもの。ぶどう畑もちらほらとあってワイン作りが盛んなエリアなことが伺える。









途中、お店に立ち寄ったドライバー。ビールを二本買ってきた。

飲酒運転??( ゚д゚)と思ったら二本とも私へのプレゼントだった。






しかもピーナッツ付き。


ジョージアは酒飲みの国だと聞いている。ワインをビールのごとくジョッキで飲み、客人をもてなしては飲ませるという。
飲ませたがりというちょっとめんどくさい国民性をお持ちのジョージア。
まさかタクシードライバーにビール買ってもらうとは思わなかったけど、これもお国柄か。トルクメニスタンのアイスティーに続いて、おもしろいこともあるもんだな。

かと言って酔いつぶれるわけにも行かないし、飲め飲め!と笑うドライバーさんを、時に飲んでるフリもはさみながら助手席でちびちびとビールを飲んだ。


ドライバーさんは、運転しながらグルジアの言葉を教えてくれて、挨拶と移動の時に最低限必要なフレーズはだいたいメモできた。

ドライバーさんはロシア語とグルジア語を話すので、言ってることがわからないこともあったけど、車内での時間は楽しかった。









車がどこかに着いてテラビーかと思うと、それはどこかの湖だった。








地元人らしき若者も楽しそうに遊んでいて、きれいなところだ。

通り道にきれいなところがあったら連れてきてくれたんだ。粋なことするじゃない(^^)と、うきうきした。


車から湖への道のりも手を引こうとしたり、肩を抱こうとしたり、頭を撫でてこようとしたりする。

過度なスキンシップに違和感を覚えはじめて、適当にあしらって触られないように距離を置いて歩いた。



湖の着くと、どうも一緒に泳ごうぜ!ということらしい。

さっき会った赤の他人と一緒に泳ぐっていうのは、気のりするもんじゃない。
断ってるんだけど、向こうは一向に引かない。

靴だけ脱いで水に入っても、ドライバーは泳がないなんて理解できないとでもいった雰囲気で、失望と苛立ちを顔ににじませる。

しつこくて、めんどくなってきた。ちゃちゃっと泳いでテラビーに行ってもらう方が楽ちんだ。

服は濡れるけど、着替えならあるし、早着替えなら得意だし。
そう思って、泳ぐことにした。

湖はきれいで、外は暑くて、天気は快晴。水に浸かるのは気持ちよかった。


ドライバーがパンツ一丁で泳ぐ姿はなんだか胸焼けを起こしたけど。






そして。

この湖で、ドライバーの謎が解けた。






車の中からずっと向こうが何を言いたいのかわからないことがあった。

宿がどうとか、どこかに一緒に行こうとか。

ドライバーはトビリシに家があるらしくて、私も近日中にはトビリシに行くと言ったから、トビリシへの運転や宿斡旋なのかな。。?と推測してた。


そのよくわからないことを、湖でも引き続き私に伝えようとして、一向に私はわからなくて






しびれを切らしたようにドライバーが




セックス





という単語を口にした。



何度も。



不機嫌そうに。



パンツ一丁、泳いだそのまんまの格好で。




6(シックス)の聞き間違いであってほしいと思ったけど、そんなことはなかった。





そういうことか。



過度な親切も、
過度なスキンシップも、
あの意味が汲み取れなかった会話も




全部そういうことか。




ああ、気づくのがあまりにも遅いぞ自分。
ばかたれが。





ちなみに、ドライバーは41歳、髪とヒゲにに少し白髪も混じる。ややがっしりとした体格で毛深い。
曰く妻と、3歳の息子、6ヶ月の娘がいるらしい。


当然答えはノーだ。
冗談じゃない。
シェキでのキス魔に続いて何なんだ、この辺りは。



なんでだめなんだと引かないドライバー。

なんでもへったくれもあるか。
ノーはノーだ。


夫がいます(嘘)作戦ど薬指の指輪を見せるけど、俺だって家族がいるからノープロブレムだみたいなことを言うドライバー。


あんた最低だよ。
どうも夫がいます作戦はコーカサスでは機能しないらしい。

とにかくノーだ。

一時間だけだとか言い出すドライバー。

なんで、まだ可能性があるみたいな方向で説得しようとしてんだこの人は。

ノーだ。


30分!

10分!

5分!

1分!

時間の問題じゃないのに、時間を提示し続けるドライバー。

ノーを言い続ける私。

不毛で不快なやりとりの末、ドライバーは大人しくなった。

プライドが傷ついたような顔だった。虫の居所が悪そうな、苛立ったそぶりを見せた。

無駄なやりとりは終わった。


この後、ドライバーは私を宿まで送り届けた。



途中で古城で止まったりしながら。
何がしたいのか、本当に不思議だ。

いらないと言っていたお金、それも国境から宿まで往復分15ドルを要求してきて、それもふざけた話だと思いながら残っていたアゼルバイジャンの通貨7ドル分だけ渡した。



どっと疲れて、宿で仮眠をとった。


仮眠後、テラビーの街を少しだけ歩いてみたら雰囲気が良くて、救われた。


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本当に私がバカだった。
タクシーの運転手がお金をいらないなんて怪し過ぎる。こんなの最初から気づけた話だ。
親切に慣れて、感覚が麻痺してた。


振り返ってみると、湖の後も車に乗ってたのが、絶望的にバカだと思った。

力づくで来られたら、ひとたまりもない。



後から旅人に聞いた話なので、真偽はわからないけれど、ジョージアでは女性が強い力を持っているそうだ。
強そうな見た目と裏腹に男性は肩身の狭い思いをしている。
その反動で、人当たりが良かったり弱そうに見える旅行者にアプローチすることがあるそうだ。

ただし、ジョージアは男女共に自らに誇りを持っている人種で、何につけても無理強いをすることはプライドがあるので、しないらしい。

これが本当なら国民性故に起こった出来事だけど、国民性に助けられたってことになる。


ジョージア人を好きになれるかな。




私は自分が女だっていう認識が足りてなかったなぁ。

こんな眉毛半分ない小汚い格好の私に何の需要がありましょうか、位に思ってた。

でもそういうことじゃないんだよね。


体付きが女だということを、
力で行使されたら抗うだけの力がないということを、
どうやら日本人女性は海外では人気だということを、

今一度しっかり意識しないといけない。

親切を全て断っていたら旅がつまらなくなること間違いなしだ。
信じるも信じないも全ては自己責任。

私の旅の三カ条に、一つ追加。

知らない人に着いて行かない
貴重品から目を離さない
夜に1人で出歩かない

信じるも信じないも全ては自己責任。

引き続き、安全に!
無事に旅を続けるよ!!




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◼︎旅人情報


※シェキ~ジョージア国境越(バラキャン国境)

シェキバスターミナル


↓バラキャン行バス 2.5マナト 約2時間
チケットの購入不要

ザカタラ

↓ バラキャン行 ミニバス 0.6マナト 約20分

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バラキャン バス停 MMOILいうガソリンスタンド前

↓タクシー
言い値5マナト、交渉後3マナト

国境