なるみです。

今日は青森弘前も
気温がついに37度に突入します。
せっかく蓄えた脂肪が燃焼してイケメンになってしまう・・・

などというたわ言ことはさておき、
報告の3回目ですね。

③抗原抗体反応から感作成立まで
1.肥満細胞


前回アレルギー反応にはIgEが関与する
というお話までしました。

どのように関与するかを説明するには
肥満細胞(マスト細胞)の存在が欠かせません。

肥満細胞は哺乳類の粘膜下に存在する細胞で、
内部にはヒスタミンがたっぷり詰まった顆粒が入っています。


肥満細胞という名前から、ダイエットに関係するように
意識する方もいますが、ダイエットに関係するのは
肥満細胞 ではなく 脂肪 です。お間違えのないよう。

2.肥満細胞からのヒスタミン分泌


肥満細胞にはIgEの受容体が存在し、
抗原(この場合は花粉)が粘膜に付着した際に
抗体(IgE)が出現します。

それを肥満細胞が感知し、
肥満細胞内部のヒスタミンを分泌させます。


ヒスタミンが分泌されることで、
花粉症の症状がスタートします。

3.ヒスタミン分泌による反応 ロイコトリエン



ヒスタミンが分泌されることで、
目のかゆみ、くしゃみ、鼻水が出現します。
合わせて毛細血管の拡張、平滑筋の収縮、胃酸分泌↑
などなどの状態になります。

いわゆる花粉症症状になりますが、
これらは異物を体外に出そうとする反応です。



ちなみにこれが長期間続くと、今度は鼻詰まりが起こります。

これは肥満細胞から同じく分泌される
ロイコトリエンというものの作用で
入ってくる花粉を排出するのに限界が来たので
もういっそシャットアウトしてしまおうと働きます。




具体的には鼻粘膜内の血管を拡張し、
血管の透過性を亢進することで
浮腫を作り、鼻をふさがせてしまいます。

これがいわゆるアレルギー性鼻炎と呼ばれる状態です。


4.抗原抗体反応は悪いものではない。

鼻水やくしゃみ、鼻づまりを引き起こす
抗原抗体反応ですが、
決してこれらは悪いものではありません。

むしろ身体を守るための正常な防衛反応とも言えます。


ただ、この際の反応が過剰になり、

”患者さんに過度な苦痛を味あわせること”


がアレルギー症状の根本的な問題なわけです。



今回はここまで。
次回は後半部分、感作成立についてです。



一般社団法人TACTリハビリテーション研究会
代表理事 鳴海裕平

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