今回はマニアックな記事なので、
興味ある人だけ読んでください。


紀元前3000年のシュメール神話に出てくる
粘土板「七枝樹二神」の

左が 女神「地母神キ 」、
右が ハル 」。
中央の樹が生命の樹です。




中央にある生命の樹の枝の数が↑

それぞれの象徴の数字で

地母神 キの数字が「」で
雄牛神 ハルの数字が「」となっています。

ハルキ」とは男女2神の合体神であり、 
2神合わせて、3+4=「」になります。

中村 省三、クロード・ボリロン著の

「聖書と宇宙人(1980)」によると、


シュメール神話での最高神は「アヌンナキ」で、アヌは天空を、ナキは大地を意味し、つまり「天空より地に降り立った者」。


「アヌ」は数字の60に置きかえられ、
古代シュメール語で「アッシャム」という。

「アッカム」→「カムイ」→「カミ」→「神」。


アヌの指示により、人間の創造にあったった神は「エシュ・ア・ナン・ギ」といい、

生命の樹(三と四の樹の枝)からもじって、三と四の男「エシュ・アラム・ギシュ」から七の枝の樹の男(エシュ・ア・ナン・ギ)となった。


(時間の経過と共に)

エシュ・ア・ナン・ギ

イシャ・ナギ 

イザナギ」となり、

シュメールで「ミ」は女性を示すので、

三と四の女

「エシュ・ア・ラム・ミ」から

七の枝の樹の女である

「エシュ・ア・ナン・ミ」になり


イシャ・ナミ
↓ 

イザナミ」となった。



つまり、3(ハル)+4(キ)の合体とは、

イザナギとイザナミが天(あめ)の御柱を

互いに反対に回って出会う「国産み」と同じです。



また、この蛇(4)と雄牛(3)の関係は、

染色体の「XとY」による

人類の創造とも深く関係しています。


Xが4(蛇)、Yが3(雄牛)として捉えてみると

よくわかります。



ヒトは

性染色体「XとX」で 女の赤ちゃんが生まれ、

性染色体「XとY」で男の赤ちゃんが生まれることから


最初のこの「七枝樹二神」のレリーフは


「蛇女神 」と「雄牛神 ハル」による
人類創造の図だということがわかります。

「キ」には「エンキの母」説と「エンキ」説があるのですが、いずれにせよ DNAを構成する「塩基」という言葉も 偶然とは思えなくなってきます。


これが 世界樹の創世神話の源流にもなっており、
この七枝樹から7のシンボルが各地で伝承されていきます

旧約聖書の「7つの教会(=7つのチャクラ)」や、
ユダヤ教の燭台のメノラー=生命の木、

また、北斗七星=賀茂氏
大和(石上神宮)ヘ伝来した「七支刀」
なども思わせます。




ちなみに「ハル+キ」から数代 下の子孫に 

イシュタル(イナンナ)という女神も登場します。



イシュタル、バビロン出土、ルーブル美術館


イシュタルの頭には二本の角があり、

目は赤いルビーがはめ込まれています。


角は牛神であり目が赤いのは蛇神であることから、イシュタルが、ハルキ神の子孫でハーフの女神であったこと、そして、古代の神々には角が生えていたと考えられます。


それが日本では鬼子母神や鬼神、

桃太郎に退治される鬼として伝わっています。


とすると、

現代の日本で奇妙で不思議な慣例があります。


婚礼のとき花嫁がかぶる「角隠し」は、 

文字どおり角を隠す頭飾り

だったのではないでしょうか。


下のレリーフ(イシュタル像)には 角隠しの帽子?金星の女神という説も



話を「ハルキ」二神に戻します。


牡牛神ハルは、エジプトでは「ホル」、
その妻は「ハト・ホル」でした

この牡牛と蛇を左右に配置しいる構図はその後、古代中国の伏羲(ふっき)と女媧(じょか)に伝播していきます。


古代中国の殷では実際に
牡牛と蛇の合体神を信仰していました

古代中国の殷に移転した神話を継承したのが、
イザナギとイザナミ…そして
スサノヲと櫛稲田姫の神話だと考えられます。

このシュメール起源の「ハル」と「キ」の二神を
伯耆(ほぅき)と日本では呼ばれていました。

伯耆(ほぅき)国と言えば、今の鳥取県の西部の旧称で、伯州とも言っていた。イザナミが亡くなって、出雲国と伯耆国との境にある比婆(ひば)の山に葬(はぶ)られたことが古事記に書かれています。

伯耆(ほぅき)は、音韻的に
「伯ho」=ハル神「耆 ki」=キ女神

すなわち「ハル」と「キ」の二神の神をあがめていたので、この地名に残ったと考えられます。 

「伯」はニンベンを取れば、「白」になり
「白」は、牡牛神ハル(伊邪那岐)のシンボルカラー、
 蛇女神キ(伊邪那美)のシンボルカラーは紅です。

神社の注連縄(しめなわ)紅白の蛇が絡む様子を示していて、この国には 古来から
龍蛇信仰があったことがわかります。
 



また、出雲のスサノオは牛頭族という、元々はシュメールのスーサという地の王だったという説があり、それが出雲族になり、現在の日本人につながる祖になったという説があります。

驚くべきことに

縄文の「ウパラ土器」を比較言語学で分析すると、


シュメールの「牡牛神ハル」と「蛇女神キ」が

土器に刻まれていることがわかっています。



つまり、牡牛神ハルは、BC3000年頃の村に住んでいた縄文人によって祈り奉られていた一人目の異教の神(主祭神)なのです。


世界各地の古代史を紐解いていくと、古代世界では
地母神を「蛇」に象徴させていたことがわかります。

日本においても 三輪(白蛇)山があり、

女神信仰があった縄文時代のシンボルとして

最も多いものが「」で、頭の上に蛇を乗せた

女性の土偶が多く発見されています。







その「蛇」と インドから来たサラスヴァティが融合し、中世では、頭に蛇神を乗せた「宇賀弁財天」が登場します





ちなみに 歴史的に最も古い女神は

シュメールの ティアマト(ナンム)という女神ですが、 
このような姿をしています↓

(紀元前3000年頃。赤ちゃんを抱っこしている顔が蛇の女神。)




神話によると、

女神ティアマト(龍蛇神)は、のちに

男性神のマルドゥク に惨殺されます。


これは地母(女神)神から 

男性神への歴史の塗り替えを物語っています


時代と共に 大地や海を女神とする

地母神信仰からスタートした世界は、

時代と共に男性神優位に変わっていったのです。




▼.日御碕神社の謎



出雲にある日御碕神社をご存知でしょうか?


この神社は「日の昇る東の伊勢神宮、


日の沈む西の日御碕神社」と言われ、


夜を守る神社としての役割が与えられた重要な神社です。


この神社には 謎が残されています。


本来、社殿は 祀られる神様によって


性別がわかるように、屋根部分にある千木(ちぎ)で


見分けがつくようになっています。




内削ぎと外削ぎがあり、


内削ぎは女千木と呼ばれ、「女神」を表わし

外削ぎは男千木と呼ばれ、「男神」を表しています


しかし、この日御碕神社最大の謎は、


スサノオを祀る社殿は「千木」で、

アマテラスを祀る社殿が「千木」になっているのです。


スサノオが女神で、アマテラスが男神!?



不思議なことに ホツマツタエの中でも

天照大神は「アマテルカミ」と書かれていて

「女神ではなく、男性神」として描かれています。
 
 しかも12人も妻がいるアマテルカミは 

12人の妻の中から 最も純真で慎み深い

一人の女神を正室(皇后)にします。

その女神の名前が「瀬織津姫」です。


長くなったので、今日はこの辺で




【後記】

 


来週 妃谷朱理さんのご縁で、
日御碕神社に伺うので、
また何か新しいことがわかるかもしれません。

妃谷朱理さんは日御碕神社とご縁の深い方で、神さまと繋がっていらっしゃる(僕から見ると)巫女さんです。


8月11日に新刊を出されるので、
ぜひ一度読んでみてください。

この本を読めば、
二人が出逢ったミッションがわかると思います