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『世界の歴史はイギリスから動く①』三橋貴明 AJER2016.10.25

https://youtu.be/2Ywfmm4KoJs

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一般参加可能な講演会のお知らせ。

11月18日(月) 平成28年度 東ト協ロジ研第2回オープンセミナー

限定二十五名様のみ、弊社からお申し込み可能です。

https://ws.formzu.net/fgen/S55219779/

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 本日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。

http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651


 韓国で朴槿恵の「親友」であり、元・後見人(故・崔太敏)の娘である崔順実が、職権乱用の共犯と詐欺未遂の容疑で逮捕されました。韓国のケーブルテレビ局JTBCによると、朴槿恵は崔順実に日韓の外交文書(2013年、安倍総理の訪韓時)まで渡してしまっていたということで、なかなか洒落になりません。


 機密漏洩のみならず、そもそも崔順実氏および元夫の鄭允会は、朴槿恵の背後から政界の人事に介入するなど、「黒幕」ぶりを大いに発揮していたことが明らかになっています。


 94年に亡くなった崔太敏は、キリスト教系新興宗教団体「大韓救国宣教団」を設立したり、新興宗教「永生教」の教祖に収まるなど、胡散臭さが半端ない人物なのですが、崔太敏と娘の崔順実が朴槿恵に近づいたのは、陸英修(朴槿恵の母親で、朴正煕の奥さん)が暗殺された時点(1974年)ですから、「癒着の歴史」も半端ありません。


 朴槿恵大統領は、本日、「談話」を発表するそうですが、辞任無しで乗り切れるかどうか、難しい状況だと思います。


 朴槿恵大統領の支持率は9.2%。わずか一か月前の34.2%から一気に下落し、ついに10%を下回ってしまいました。


 ところで、ロンドンの高等法院が、イギリスのEU離脱について議会の承認が必要との判断と下したことを受け、英国ポンドが急騰しました。


 イギリス議会はEU残留派が主流だったため、議会承認が必要となると、テリーザ・メイ政権のハードブレグジット(強硬なEU離脱)が困難になるのではないかという「期待」に基づいているようです。


 日本にしても、イギリスにしても、為替レートは「投機」「期待」で動いてしまうわけでございます。
 
 さて、山本農相の発言問題で、採決が延期になったTPPですが、本日、衆議院の特別委員会で、締めくくりの総括質疑と採決を行いたいとする与党と、反発する野党との間で駆け引きが続いています。


『TPP国会承認求める議案 採決めぐり駆け引き続く
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161104/k10010755231000.html
 TPP協定の国会承認を求める議案と関連法案をめぐって、与党側は、4日、衆議院の特別委員会で、締めくくりの総括質疑と採決を行いたいとしていますが、民進党は山本農林水産大臣の一連の発言に反発して欠席する方針です。与党側は民進党に対し、4日中の衆議院通過は見送る方針を説明して出席を呼びかけるなど、駆け引きが続く見通しです。(後略)』


 政局ではなく「内容」の議論をメインにして欲しいと思うわけですが、残念ながら日本の政治レベルはそれほど高くはありません。(唯一、共産党がまともな質問をしているようですが、あまり報じられません)


 例えば、TPPの第二十五章は「規制の整合性」ですが、各締約国の主権はある程度認めつつも、「規制措置を策定する手続きに関する機関相互間の協議」などにより、規制の整合性を円滑に実現することを求められます


 TPPが発効になると、各国は規制について全面見直しを求められ、

日本の国内規制に関して、なぜそこまでやらなければならないんだ
 という感想を覚えること必至の状況になります。


 しかも、TPP内に「規制整合性小委員会」が設置され、各国の規制をチェックし、各国が取り組むべき規制緩和などを「勧告」してくることになるのです。小委員会に対しては、利害関係者(要はグローバル企業)が意見を提供する継続的な機会を与えることになっているのです。


 わかりやすい例を挙げておくと、例えば小委員会で日本の「遺伝子組み換え作物に関するパッケージ表示」という規制が槍玉に上がれば(上がるでしょう)、日本は規制措置の必要を説明し、小委員会から規制緩和の勧告を受けないように「努力」しなければ、パッケージ表示の規制を維持できなくなる可能性があるという話です。


 何で、日本国内の規制について、いちいち外国の機関やグローバル企業の顔色を窺わなければならないんだと思われるでしょうが、そもそもTPPとはそういう協定なのです。


 このままTPPが批准され、アメリカの議会も通り、発効になると、我々は623ブレグジット前のイギリス国民と同じ思いを抱き続けることになるわけです。


なぜ、日本国内の法律や規制を、日本国民の主権に基づき、決められないんだ。なぜ、外国の企業や機関のいうがままに、国内法を変えなければならないんだ」
 と。


 もっとも、大東亜戦争敗北後の長き「平和」の中で、日本国民は「主権の重要性」を次第に忘れていきました。


 今回を機に、日本国民が「主権」について正しく意識するようにならなければ、たとえTPPがアメリカ大統領選挙の結果を受け、終焉に向かったとしても、同じような事態が繰り返されることになってしまいます。


 それにしても、イギリス国民が「主権を取り戻すために、EU離脱」という決断をしたのと同じ年に、我が国は「主権献上」の色が濃いTPP批准の議論を国会でやっているわけです。本当にわが国は「周回遅れなんだなあ」と、つくづく思い知らされました。


「主権献上に該当するTPPに反対する!」に、ご賛同下さる方は、 このリンクをクリックを!

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