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『世界の歴史はイギリスから動く①』三橋貴明 AJER2016.10.25

https://youtu.be/2Ywfmm4KoJs

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 大手マスコミはあまり報道していませんが、現在、全農「改革」をめぐり、永田町が大荒れになっています


 自民党の自民党農林合同会議では、
「農家の所得向上でなく、農協潰しが目的になっている
「農協の評価をするべきなのは農家だ」
 などと反発の声が相次ぎ、さらに公明党でも規制改革推進会議のやり方に批判殺到という状況です。


全農改革案に議員も農協も猛反発
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201611/20161121_73009.html
 全国農業協同組合連合会(全農)改革に向け、政府の規制改革推進会議が11日にまとめた提言を巡り、東北の農業団体や自民党国会議員に反発が広がっている。提言は、生産資材を仕入れて農家に販売する「購買事業」からの撤退などを求め、改革が進まなければ「第二全農」の設立まで突き付けた。「急進的」との声が強く、党が今月中にも取りまとめる農業構造改革の方針に、会議の意見がどの程度反映されるかに注目が集まる。(後略)』
 
 日本の食糧輸入は民間の商社や全農により担われています。すでにして、商社の多くには「外国資本」が入ってしまっている状況です。


 例えば、2013年末時点の外国資本比率は、三菱商事が30.1%、三井物産が32.9%、住友商事が33.9%、丸紅が30.6%、伊藤忠商事が43.2%。


 全農は、日本食糧輸入の25.9%を担っていますが、唯一の民族資本です。


 厳密には、日本国内の農協が組合員である「協同組合連合会」なのですが、外国資本の影響を全く受けない食糧輸入組織は、日本では全農のみとなってしまっています。


 だからこそ、邪魔、という話なのでしょう。


 昨年の農協改革で、全農の株式会社化が可能になりました。株式会社になり、株式譲渡制限という「規制」が緩和されたとき、カーギルによる全農買収を阻む術はありません(外為法の届け出だけ)。

 とはいえ、全農の組合員である農協が株式会社化に反対する限り、上記スキームは実現しないのです。もちろん、農協改革では農協の理事の過半数を経営者、認定農業者にすることが決定されるなど、着々と「布石」は打たれているのですが、短期で全農を株式会社化することは困難です。


 ならば、というわけで、今回の全農潰しが始まったとしか思えないのです。


 特に、規制改革推進会議の日付に注目で、問題の「改革案」が離されたのは、11月11日です。すなわち、ドナルド・トランプが大統領になることが決まった直後に、狂気の改革案を出してきたのです。


 トランプ当選を受け、カーギルに代表されるグローバル資本側が「焦っているのではないか?」というのが、わたくしの推測でございます。(あくまで「推測」)


 改めて書きますが、今回の全農潰しは、
「生産資材に関し、全農が商社機能を提供することを禁止」
「農産物について、全量買取を強制」
 という、民間のビジネスに対する不当な介入であり、さらに「改革」が進まない場合、「第二全農」を作るという構想までもがあるのです。


 要するに、全農にさっさと潰れろ、という内容が、国会議員ではない民間人による規制改革推進会議で話され、実行に移されようとしているのです。規制改革推進会議の民間人たちは、一体全体、何の権利に基づき、日本の食糧安全保障を崩壊させる「全農潰し」を推進しているのでしょうか。


 「カーギル様」の意向に沿っている、以外の理由があるならば教えてほしいものです。


 自民党の農林関係合同会議では、
「これを実行させたら自由主義の死。いつから日本は統制経済になった」
 という反発の声が上がったそうですが、同時に今回の話が通った日には、日本の「民主主義の死」でもあるという事実を、是非とも多くの日本国民に拡散して欲しいのです。


「亡国の全農解体を阻止せよ!」に、ご賛同くださる方は、 このリンクをクリックを!
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