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「欧州の農業はなぜ発展したのか。欧州の顛末」(前半)三橋貴明 AJER2024.2.6<br>
令和の政策ピボット呼びかけ人に「やまと経営者連盟 代表理事 古賀真氏」が加わって下さいました。
内閣府妄想シミュレーション 政府のPB黒字化で「赤字化」するのは誰だ?[三橋TV第818回] 三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/anjX6ompKMM
三橋TV第818回の冒頭で話している、
「人間は単方向の思考しかできない。結果、財政破綻プロパガンダに引っかかる」
は、かなり重要です。最近、講演が増えてきて、懇親会で(ほぼ経営者さんと)話す機会が増えているのですが、昨日も、
「自分は輸出企業だが、日本の財政赤字はやはりどうしても問題だと思ってしまう」
と、言われました。
その際に、
「(講演で話したように)誰かの赤字は、誰かの黒字ですよね。日本の財政赤字が増えているということは、我々の黒字が増えているという話です。我々の黒字が増えているのが「問題」なんですか?」
と返すと、「う~ん・・・」と考え込んでいらっしゃいました。
単方向の思考をやめ、双方向で物事を考える「癖」を付けることが、財政破綻プロパガンダの洗脳から解き放たれる最も適切な手法なのかも知れません。貴方の支出は、誰かの所得です。貴方の資産は、誰かの負債です。貴方の純資産が増えるには、誰かの純負債が増えなければなりません。貴方の黒字のためには、誰かが赤字にならなければならない。
さて、実質賃金。
『23年の実質賃金2.5%減、2年連続減 90年以降で最低水準
厚生労働省が6日発表した2023年の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)によると、1人あたり賃金は物価を考慮した実質で前年比2.5%減った。2年連続で減少した。マイナス幅は1.0%減だった22年からさらに大きくなった。
20年を100とした指数で見ると97.1で、唯一100を下回った22年からさらに低下した。比較可能な1990年以降で最も低かった。(後略)』
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皇統論第六十回「頼朝の首を墓に供えよ」、歴史時事第六十回「華夷秩序の崩壊」が配信になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
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加えて、23年の実質賃金も発表。対前年比2.5%の減少。1990年以降で最低。まさに、失われた三十年でございます。
図の通り、日本の実質賃金はピークと比べ、すでに17%も減少してしまいました。
【日本の実質賃金指数の推移(2015年=100)】
と言いますか、これほどまでに貧困化が進むと、国民が怒り、政権が倒れるでしょう。
昨日の懇親会でも話題になったのですが、現在は何というか「賃上げしなければならない空気」のようなものが醸成されています。特に、経団連に所属しているような大手企業は、春闘で5%レベルの賃上げをする可能性は高い。
問題は、中小企業にそんな余裕が無いということです.
「政府は国民の実質賃金低下という問題の解決を民間に丸投げしている」
という印象を覚えてしまいます。
それはまあ、企業に政治家や官僚が「賃上げしろ」と圧力をかけるのは、タダでございますから。
本来、日本政府は消費税の減税や、非正規公務員の正規化などにより、自らも国民の実質賃金上昇のために支出拡大をしなければならない。それにも関わらず、自らは何もせず、口で「賃上げしろ」というだけ。
現在の日本には、「政治」が存在しないのも同然なのですよ。
「日本政府は自らも支出拡大しろ!」に、ご賛同下さる方は、