世界政治、世界経済と米国大統領選挙と社会運勢学 | 『展望と開運365日』

『展望と開運365日』

「九星気学」や「易」の研究者としても著名であり、「社会運勢学」の第一人者である村山幸徳が
政治、経済などビジネスや日々の生活にすぐに活用できる社会動向の裏の成り立ち(=裏成り)を語ります。

■米大統領選の行方

昨日は米大統領選のニューハンプシャー予備選について、個人的な意見を述べておいた。今日にも結果が出るが、予想通りになりそうだ。



面白いのは、共和党の候補者として元ニューヨーク市長のブルームバーグ氏が出馬しそうだ。これには大賛成。ニューヨーク市は、リンゼイ、ブルームバーグという二大の市長によって警察官の人数を大幅に増加、社会秩序を回復させるため徹底的に取り締まりを強化、市条例によって厳しい罰則を下すようになって一気に治安は安定、夜間でも女性が歩けるようになってきた。驚くほどの政策力と実行力だ。


 ブルームバーグ氏は、もともとソロモン・ブラザーズ社長、そこから通信会社を設立、金融情報端末を販売して巨万の富を築き上げた。現在全米13位の富豪、トランプ氏の4倍以上の資産を持つといわれている。

 ルビオ氏とブルームバーグ氏が共和党候補の一騎打ちになれば、米大統領選挙は一気にもろ上がる。




■世界経済の動きは、2017年も深刻

 さて、日経平均918円安の翌日、すべてのマスコミが大騒ぎをしている。長期金利も初のマイナス、新聞の経済面は絶叫だ。


 どうも事の次第がいまだ日本のマスコミには理解されていない。僕は昨年夏から世界経済の落ち込みに言及し、拙著『展望と開運』(KADOKAWA)にも詳述したように、今年の世界経済は極めて不安、株価と為替は乱高下を繰り返し、年末には世界全体の景気はかなり落ち込む予想を立てている。


 米国のシェールオイルが採掘され、中国経済が下振れすれば原油価格は落ち込む。それでもサウジアラビアは、敵対国イランの崩壊を狙って原油生産量は減らさないだろうと思っていたが、事態はそのとおりに動き、ロシア経済の崩壊を願う米国も減産しない。結果として原油価格は下がり続ける。


 ならば、サウジは資産売却で乗り切るしか手がなく株を放出、世界株は全面安となるに違いない。中国は原油安、株安に耐えきれないから元は安くなって外貨準備は底をつき、アジアインフラ銀行(AIIB)など砂上の楼閣になってゆく。残る道は習近平氏が、これまでの改革開放政策を改め、もとの「社会主義市場経済」に戻るしかない。


 結果として、中国の繁栄はわずか10年の夢で終わり、中国ブームは終焉する。同時にアジア経済は全体に冷え込む。


 欧州の要石ドイツは、難民問題とVWでメルケル政権はとん挫、中東は混乱、中南米は深刻な不況、米国経済にも陰りが生じ、日本は安倍政権の無策で景気は一向に浮揚しない。


 2017年はさらに深刻な経済情勢になる。