僕は幼い頃魔法が使えました。



違う方向を向いている人に向かって、

「こっち向けこっち向けこっち向けこっち向けこっち向けこっち向け…」

と、こっち向け光線を出すと、みんな振り返ったものです。



これで育つのは子供特有の万能感。
もしかして本当に魔法が使えるんじゃないか。




しかし現実は違います。


家族をはじめ周りの人達は小さい僕のことをいつも気にかけていてくれていたということです。


変な光線を出している僕から目を離さないで、いつも優しく見守ってくれていたということです。




大人になるということ。

それは与えられる人から与える人に変わっていくことだと思います。


喜びの対象が、自分が達成できたことから、いつの間にか誰かのためになっていることに変わっていく。そしてそこに使命感すら抱き始める。

そんな人生は最高ですね。


子供に夢を見せてあげられる、魔法をかけてあげられる、そんな素敵な大人になりたいです。


人はなかなか変わらないけど。

一歩ずつ。
少しずつ。



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