Romantic Nobita Records - 国内外の人と人とを繋ぐブッキングチーム | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

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2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。



先日のIllidiance 初の来日公演も盛況でした。

さて、今回はいつもと違って

そんなIllidiance のJAPAN TOURをサポートしてくれた



Romantic Nobita Records(以下RNR)について書いていきましょう。

と、自分の口から語る前に

まずはこれを見て欲しい。


RNRを知っているなら知らぬ人も少なくないであろう

ex.After Tonightvo.KenさんによるDown Time With Ken

過去色んなバンド(バンドマン)をゲストに招き

音源制作やライブ、ツアー等でのオフレコトーク等

根掘り葉掘り聞けちゃう、とても面白いWeb番組?です。

先月末、バンドマン以外では初のゲストとなった

RNRの首領(ドン)ことワッキーさんをゲストに迎えた回がこちら。



Waki(RNR TOURS) Talks DIY Touring


今回のゲストは海外/国内バンドのツアーDIYで
精力的にブッキングしているRNR TOURSのワッキーです!
ツアーブッキングの裏側やインドネシアでの体験などを
話してくれました。(公式より転載)




このDTWK、もちろんATが好きだったことからKenさんに行き

この動画にたどり着いたんだけども。

毎回面白くて、何気に第1回からずっと見てます。

で、このワッキーさん回を見て思ったことは

この手のアングラなバンドやライブが好きな人のみならず

有名無名問わず、海外のバンドがひとつでもいる人は

絶対に見ろ!

ってのが率直な感想でした。




動画の方でも語ってくれていましたが

○○○Records、とは言うものの

一般的なその名を冠するレーベルとは違って

現在の主な役割は

海外バンドのブッキング&来日ツアーのサポート。

最初はPOP PUNK/MELODIC PUNK界隈の招致がメインかな?

という印象もあったし、今もそのきらいはあるが

今回のIllidiance だったり、7月のDesasterkids

まぁ、この2つは日本の所属であるGO WITH ME絡みで

ってのもあるかもしれないが、

過去にNightshade なんかも招致してる通り

METAL/METALCORE/DEATHCORE方面のブッキングもしていたりする。

そのNightshade も来月、

GO WITH MEから国内盤デビューが決まっている。


そんなRNR TOURの公演参戦も、自身の中では

Illidiance6回目となる。

ちなみに過去参戦した公演のバンドは






2014年8月 Daylight (Spain)





2015年8月 Harbour (Canada)





2015年9月 Smile And Burn (Germany)





2015年10月 The Anthem (Italia)





2015年12月 4th 'N Gaol (Italia)



で、今回のIllidiance (Russia)

7月はDesasterkids (Germany) と続くワケだ。

RNR TOUR自体は6月も詰まってる。

見てもらうとわかる通り、

招致するバンドは非常に多国籍に渡る。

むしろ大正義US/UK勢のバンドはほとんどない。

その2大国家だけでなく、良いバンドは世界中に溢れてる。

そういったその主要2ヶ国以外のところから

招致してくれるのも、とてもありがたい。

そういった点も、以前の記事で

RNRGO WITH MEでタッグを組んで欲しい

と切望していた理由だ。

GWMとやるには、必然的にPOP PUNK方面からは離れるが。

それでもGWMバンドも素晴らしい海外バンドと契約するので

是非とも、このタッグは今後も継続して欲しい。



と、いうように

RNRが選ぶバンドも秀逸なのはさることながら

個人的にここのライブを推したい理由がいくつかある。


まず安価であること。

"ど"メジャー級のバンドじゃないんだ、

そういったバンドの知名度的な部分もあるかもしれない。

しかし、まぁツアー費用やら何やらを考えたら

間違いなく破格なレベルでチケットが安いのは確か。

もちろんそれによるキャパの小さい箱や、

都内でも、都心から少し離れたところの箱であったり、

スタジオライブだから ...etc

ってところもあるかもしれない。

今回のIllidiance 公演で、自分が行ったのがスタジオライブで

熊本へのチャリティーを兼ねた無料ライブだった。

料金(募金)額は個々の意思と財布事情次第だ。

そして、RNRはスタジオライブをかなり薦めている。

理由は公式のブログから↓

僕たちがもっとスタジオライブをするべき理由
(RNR TOURS)



次に客層が良い

たぶん、それはRNR TOURに限らず

アングラなバンド、アングラなシーンならでは

という部分も大きいかもしれない。

そういった場には、本当に音楽が好きな人が集まり

日本では全くと言っていいほど知名度がないけど

音楽が好きだから故に見つけ、気に入り、

来日を待ち焦がれた人も多いだろうからだと思う。

そういう人たちが集う場所のライブは良い。

ってのは、今まで約200回以上のライブに

参戦してきたからこそわかる。

そのバンドが好きで、そのバンドの音楽が好きで、

でも金と時間に追われる日本で、彼らのホームには行けない。

そんな好きなバンドが来日するんだ。

歓喜以外の何ものでもないだろう。

顔や見た目で追いかけているようなファンより、

そのバンドの音楽に対する愛は深いと思うんだ。

大体、海外バンドのライブに国内のバンドも多数出ると

批判反対が起きるのが割と常とされてる部分もあるが、

RNR TOURでは、そのメインの海外バンドに

ちゃんと"合った"国内バンドを呼んでくれる。

そしてまだ国内ですら知名度が低く、駆け出しのバンドも多いからか

オーディエンスも温かい目で見てくれている部分もあるかもしれない。

4NGの時も、多数の国内バンドがひしめく中

最初から最後まで、ライブハウスの熱は保ったままだった。

そして、出演者も募集している。

来日する海外バンドに、自分たちの音楽も合ってる!

と思う、この記事を読んだまだ世に出ぬバンドは

そういった際には、是非ともRNRに名乗り出てほしい

そんな人たちが集まるRNR TOUR

客層が悪かったことはほとんどない。



最後にバンドの満足度

極端な話、客が満足しなくとも

バンドが満足してくれれば、次の来日の可能性も出てくる。

RNR TOURで来日するバンドの多くは

本当に日本を満喫して、楽しんでいってくれる。

ライブはもちろん、それ以外の部分でもだ。

それはひとえに、ツアースタッフである

RNRの尽力なくしては得られないものだと思う。

中には、スタジオライブというものを

日本へ来て初めて体験して、満足したバンドもいた。


来日した際に、すべてのライブスケジュールを終え、

帰国する前に、日本でMVを撮影していったバンドもいた。


熊本の震災に心を傷め、自らのバンドマーチの売上を

寄付する為に、チャリティーを申し出たバンドもいた。


初来日にとても満足し、

是非また来たい!と思ってくれるバンドもいた。


資金繰りや宿が取れなかった等のこともあるのか

一般家庭に宿を求めている時もたまにあった。

そんな中で、ある家庭に宿泊させてもらった際

バンドが翻訳ツールを使って書いた感謝の手紙を

お世話になった家にそっと置いていった。

外国人と接したことがなく、身振り手振りを交えながら

懸命にコミュニケーションを取っていたというそのご家庭でも、

メンバーと撮った写真と共に、手紙も一緒に

大事に取っておいている、という

とても心暖まるエピソードも、FBでワッキーさんが投稿していた。


一般家庭に助けを求めるのも、

RNRの本意ではなく、仕方なしの場合もあるかもしれない。

でも、これも苦肉の策から生まれた国際交流の形だと思うし

バンドもこういった経験は忘れず、思い出になるだろう。

それ故に、メンバーも"自発的に"

感謝の手紙を書いたんだろうし、

国籍なんて無関係な"人の繋がり"って

こういうことなんだと。

現代人が忘れてしまいがちとさえ思える

こういうリアルに面と向かった人間関係という大事な部分が

ホントに大切なことなんだと思う。


それらのエピソードは紛れもなく

すべてRNRと関わった海外バンドたちだ。

RNR TOURで、ライブや来日自体が

キャンセルになったバンドは見たことない。

こういう仕事をしてたら当然なのかもしれないが

バンドと密に細かく連絡を取り合っていることの

証明だと思う。

実際に来日する前からマメに情報を交換し、

良い関係が築けている証明だと思う。

ツアーに良いバンドを呼ぶのも、

良い客を呼ぶのも、

そういうのはすべて繋がってると感じる。

良いバンド、良いライブには、良い客が集まる

と、常々思ってることをRNRのライブで実感する。


この前のIllidiance 公演の時にワッキーさんに聞いた話だが

本来、ブッキングはこちらから

バンド側にオファーをして"来てもらう"らしい。

しかし、RNRの場合はそれをせずとも

バンドの方から大量にオファーが来ているという。

なんでも、口コミで広がっているらしい。

日本のイチ、ブッキングチームが、

海外で口コミで広がっていて

尚且つ、日本に行かせてくれと

オファーが殺到してるって単純にスゴいことよな。

今回のIllidiance も、

バンド側からオファーされての来日だと言っていた。

バンドは日本に来たくて、それが実現する。

バンドのファンは、まさかの日本でライブが見れる。

バンドが満足して、客も満足する

そういった理想型に近い環境作りも

RNR TOURを支持する理由のひとつでもある。





RNRに限らずだけど、

国内インディーレーベルや

小さなブッキングチームやプロモーター

それらの人たちはRNRと同じようなことをしてる。

音楽低迷、その中でも更なる洋楽低迷

日本での知名度なんて度外視でも

良いバンドを日本に呼んでくれて

人間関係的にも、音楽面的にも

日本と海外の国際交流の場

本当に小さく狭いシーンから

バンドとファンを繋く役割を果たしてくれている。


そして、そういった部分の苦労や重圧は

客やバンドの比じゃないことも確かだろう。

それでも

来日を切望するバンドの為、

そんなバンドが好きな日本のリスナーの為、

動いてくれている人たちがいる。

そういったバンドが好きな人たちからすれば

感謝してもしきれない。

Downtime With Kenを見た時に

バンドやレーベルのサポートは大事だけど

改めて、こういった人たちへのサポートって

ホントに大事なんだよなって思った。

こういったリスナーやバンドに近いチームやレーベルほど

フォローしていくべきだし、

本当に必要な存在なんだと強く思う。




遅咲き故に

今まさに音楽方面に振り切ってる自分ではあるが

そんな自分だって、こうして

いつまで頻繁にライブに行けるかわからない

いつまで音源購入に金銭をかけられるかわからない

いつまで音楽ネタでブログを書いていけるかわからない

ある日突然、音楽への熱が冷めてしまうかもしれない

先のことなんて誰にもわからないけど

少なくとも、今こうして音楽が好きで

追いかけられている内は、

興味が削がれないでいる内は、

引き続き、RNRのサポートもしていきたい。

自分の好きなバンドやジャンルもあるし

仕事の都合だったり、経済的な理由だったりもあるし

当然のこととして、RNRのライブ全てに行けるワケでもないけど

そうしてフォロー、サポートするに値するチームであると

少なくとも自分は思うので。


もちろん、それに近い

インディーレーベルや

未だ見ぬバンドたちへのフォローもね。








参考資料
RNR TOURS】(公式)

改めて、音楽ネタでブログを書く意味
バンドの思いと、リスナーの思いと…
バンドとファンの理想の形