キンドル本作りに熱中していたら
ブログを更新するの忘れてたよ

KDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)の『プリーズ・リクエスト・ジャズ50』が発売になりました。アマゾンから電子書籍のジャズ本を出したよ!つーことです。
ePubのプログラミングに悪戦苦闘。3月13日にリリースはしたのですが、なかなかiOS対応( iPad、iPod Touch、iPhone)にならなくてプロモーションが出来ないままに2週間も経ってしまいました。
データを作り直して再アップロード、本日やっとiOS対応になったので、さあっ!販売開始です。


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Please Request Jazz 50 Vol.1 tommyTDO(TDO books)定価:298円

まぁ、これでオレも「ジャズ評論家」になったということだね(笑)。てか、本を出せば誰でも評論家つー世の中の雰囲気もどうかと思うけどね。素人との区切りがないから、今までは本を出す事が専門家のパスポート、証明書みたいになっていたんだよね。オレがジャズ本を出したのは事実だから、これをもってジャズ評論家というのも仕方がない。かなりヘボイジャズ評論家ということになった(笑)。いつだって好きに、いろんな本が出せるのだからいいことだ。
実際は、「キンドル作家」と言って欲しいね。そっちの方がめざしているいるものだからさ。


プリーズ・リクエスト・ジャズ50_1 (TDObooks)/tommyTDO

¥298
Amazon.co.jp

電子書籍「プリーズ・リクエスト・ジャズ50_1」
やっと初校原稿が出来上がりました。もうすぐ発売!
巻末原稿を書いた。第2弾、次の予告もしておこう

 やっと、50枚のジャズ・アルバムの原稿が書き終わりました。ジャズ・アルバム50枚、聴くのも書くのも大変ですよね。根気が入るのは確かです。
 元々、「ジャズ本評論家」を自称しているので、ジャズ評論家やライターをブログなどでチェックするのが主で、文筆活動を目指している訳ではありません。よく知っているアルバムとは言え、50枚のアルバムの紹介原稿 を丁寧に書くのは、苦痛以外の何ものでもありませんでした。
 やっぱり文字で音楽をみんなに分かるように語るということは、身に沁みて愚かな行為だということを実感しました。また、音楽の趣味は人に薦めるものではないことも知りました。相手が興味を持っていることを確認してから、パーソナルに伝えることがいいと思います。要は書けば書くほど自分の感覚の押し付けになることを感じたのです。人は年齢や経験によって感じ方に大きな差があるという事は、明確だということです。同じ感覚にはなれないことが前提ですし、共有できる感覚も難しくなっています。
 一枚の名盤ジャズアルバムでも、それをオリジナル発売時に聴くのと、今聴くのとでは感じる事が違います。政治、経済、時代や社会情勢という要素だけでなく、生きていて感じる事が常に変わってきているということです。外的要素を切り離し、音楽だけを聴くと言っても、録音された音楽は変わりませんが、聴く人間が変わって行く事は誰も止めることはできなせん。「音楽だけを聴いて評価する」というのは、音楽家のエピソードやゴシップ、性格や人間性などはアルバムとは切り離して音楽だけを聴くということですが、一見すごくシンプルで的を得た表現に思いがちですが、そんなことは妄想以外の何ものでもありません。それ以前にブレている大きな要素があるのです。
 問題は聴く側にあるのです。それぞれの体験や環境によっても音楽の聴こえ方は違います。また、その違いをお互いが大切にするのが、音楽好きな人のマナーでもあります。人は常に変わっていることを前提に、今、自分はこう聴いたという評価しか存在しないはずです。昔のように音楽をみんなで共有する事も難しくなっているのです。

 できるだけジャズを聴く機会が少ない方に向けて書いたつもりです。聴いた事がないのですから、 曲の紹介はできるだけ避け、アルバム全体像がイメージできるように書いたつもりです。一枚でも多く聴いて頂いて、自分との相性や肌触りを確認頂けると嬉しく思います。
 openingでも書いたように、スイングジャーナル誌で発表された「21世紀に残したいジャズ "Best & Best 100" 特別編~読者が選ぶジャズ名盤ベスト100」は、ジャズアルバム100枚ですから、51位から100位まで残り50枚が残っています。急いで書いてリリースします。近日発売!引き続きよろしくお願いいたします。


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Please Request Jazz 50 Vol.1 tommyTDO(TDO books)予価:250円
ブロガーは作家や評論家にはなれないという事実
ブロガーはブロガーでしかないということ
作家や評論家とはまた別の人種ってことだね

ちょっと思い立っただけです。しばらく考えてみましょう・・・。
まぁ、自分に正直に生きるために書いているはずのブログが、ホントに正直に生きるためになっているかという問題なんだろうね。自分を装飾するためのものになっているんじゃないの? というようなことを書こうと思うのだが、まだ整理がつかないなぁ~。
先日お知らせした電子書籍のジャズ本『とりあえず聴いておけっ!ジャズCD50』は、タイトルを変更、『プリーズ・リクエスト・ジャズ50』に変更なりました。
ePubのプログラミングに悪戦苦闘していますが、いろいろな方々のアドバイスを受けながら制作しています。もうすぐアマゾンのキンドルストアからリリースしますから、よろしくお願いします。お楽しみに!!


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Please Request Jazz 50 Vol.1 tommyTDO(TDO books)予価:250円

制作快調!!電子書籍のジャズ本
「プリーズ・リクエスト・ジャズ50」

●制作コンセプト「はじめに」から
 ジャズは初心者にとって敷居が高い音楽です。ジャズを聴かない人にジャズを聴かせようというジャズ入門書では、「ほんの少しのヒントで、ジャズはとても親しみやすい音楽」とか、「ジャズは難しい音楽ではありません。聴くコツが分かれば、誰でも楽しめる音楽」なんて前書きの本を何冊も読みました。誰でもジャズが簡単に楽しめるというのはウソです。
 これは著者たちが、本を書くために作り出した出版社への企画書の仮想初心者像なのです。よく話に出てくるジャズ・バーなどで「ジャズが聴きたいのですが、何から聴けばいいのでしょう」なんて、初対面で質問をしてくる女性(?)にも会ったことがありません。あれも妄想です。「そういう女性に聞かれた時に困らないように、ジャズ本で勉強しておけ」という、ジャズ本のプロモーションなのです。そんな単純な処方箋があるはずがありません。もしホントだったとしたら、世の中にはもっとジャズを聴いている人が増えているはずです。

 やはり重要なことは、ジャズは聴く人を選ぶ音楽だということ。いや、本来音楽はそういうものだと思います。「聴く人も音楽を選ぶが、音楽も聴く人を選ぶ」というのが事実なのです。音楽の持っているバイブレーションと聴く人のバイブレーションが共鳴しないことにははじまらない。それがジャズを聴くことのはじまりなのだと思います。
 人生におけるいろんなタイミングでジャズが必要な時があるはずです。それがジャズの聴き時だと考えます。また、ジャズには孤独を楽しむという要素もありますから、ジャズに縁のない人はそれはそれで幸せです。無理なジャズ聴きは体によくありません。

 この本もジャズ入門本です。自分なりにまとめてみると、「ジャズに聴き方などない。とりあえず好きに聴いてみてください」というのがジャズを聴く最良のアドバイスだと思っています。しかも、個人の趣味や好みで選んだアルバムではなく、休刊になったジャズ専門誌「スイングジャーナル」の2001年の1月号で発表された「21世紀に残したいジャズ "Best & Best 100" 特別編~読者が選ぶジャズ名盤ベスト100」」を丁寧に書籍化して紹介しています(まぁ、おいしいネタを頂いたということです)。日本人が好きなアルバム、一般のジャズファンが支持するジャズ名盤を、誰にでも分かるように解説することに徹しました。

 これはジャズ入門者の記憶リストなのです。アルバム名やニュージシャン名で覚える必要はありません。カラージャケットを覚えていれば、どこかで出会うはずです。ジャズに興味があるけど、どんなアルバムから聴いたらいいの・・・? という疑問、軽い気持ちのジャズ入門者へ、ジャズファンが好きなジャズ名盤50枚を記憶にとどめておいてください。いつかどこかで出会うアルバムかも知れません。

自分でやってみて分かる現実の壁
親切じゃないジャズ・アルバム・ガイド本

 電子書籍サービス「アマゾン・ダイレクト・パブリッシング」用の1冊、『とりあえず聴いておけっ!ジャズCD50』(仮)の制作を「パブー」に登録して、1日に5~10ページくらいのペースで進めていきます。だいぶ佳境にさしかかってきたが、ジャズが好きな人に向けて書く文章は簡単!ジャズを聴きたいと思っていても、予備知識のない人に文章で伝えるのは、かなり大変だということを実感しているんだよ。だから、ジャズブログなんてのは楽勝。好きなことを書けばいいからね。でも、ジャズに少しだけ興味が湧いて来た人向けに書くって、これは大変なんだよね。ホント、評論家になりたい分けでもないのに本を書くってオオゴトだぜ。
 例えば『カインド・オブ・ブルー』がなぜいいアルバムなのかを、誰にでも分かるように書いている文章なんて少ないよ。みんな自分のジャズ知識をちりばめた、個人的な感想文、エッセイだらけだよ。プロもアマチュアもいっしょ、プロの実力差ってのは見えないね。ほんとに「モード」って分かって書いているの?って感じ。まぁ、アマゾンで売るからには同じ土俵だからね。波風立ててみるから楽しみに見ててね。


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RePub(リパブ) Vol.2
 先日、年末に参加した電子書籍のフォーラムにつづき、「RePub」マンスリーライブイベント!の2回目に参加してきた。いよいよ誰もが作家になり出版社になれる時代がやってきた!ユニークなゲストと共に議論!
「自分たちも出さないと話にならないよ!」という集まりになってきた。すでに『アマゾン・ダイレクト・パブリッシング』プログラムに参加している人。出版社を中心とした電子書籍のことはもうどうでもよくて、「誰でも本を出せる時代」個人にはどんな可能性があるのか。これはプロ、アマ問わずの混戦になって来る気配だ。採算分岐で二の足を踏んでいる出版社を無視して、勢いで瀑走する人たちが多数。こりゃどうなるんだろう。ホント、紙の本でジャズ本は出なくなるぞ!!を実感したイベントだった。


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先日YouTubeを観て気に入ったイスラエルのベーシスト、
アダム・ベン・エズラさんにメールしたら、すぐに返事が来たよ。


Hello Tommy, thank you for writing to me,
Japan is fascinating to me and I hope to perform in your country.
I'm from Israel, Tel Aviv city, do you know it?

You can find all the information about me on my youtube channel:
http://youtube.com/adambenezra
And on my facebook page:
http://facebook.com/adambenezra1
and website of course.
Please tell me if you need more information from me.

What can you tell me about yourself?
How did you hear about my music?
I would love to hear more about my fans in Japan.

Best regards,
Adam Ben Ezra.


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ジャズ入門書って成立しない事実
本も読まないのにジャズを聴くと思う?

 ジャズを聴かない人にジャズを聴かせようという入門書がジャズ本には多い。んで、「ジャズは初心者にとって敷居が高い。しかし、ほんの少しのヒントで、ジャズはとても親しみやすい音楽になります」とか「ジャズは難しい音楽ではありません。ジャズを聴くコツが分かれば、それが最初の一歩です」なんて前書きの本を何冊も読みました。これは書き手が本を書くために作り出した出版企画の仮想初心者像なんだよね。そんな処方箋があるはずがない(笑)。
 よく話に出てくる「ジャズが聴きたいのですが、何から聴けばいいのでしょう」なんて質問をするような女性(?)にも会ったことがない。あれも妄想だと思うね。だってジャズ聴きは、ジャズを聴いて欲しい親しい女性には、聴きやすいアルバムの1~2枚はプレゼントするもんね。言われる前に!そのくらいの気が利かないジャズ聴きはダメじゃないの?たいがい、その1~2枚で終わるけどね。それ程親しくもない人が突然そんな質問してくる訳がない。どういう場面だよ(笑)。
 話は後半につづく・・・。


 そう言えば小川隆夫のジャズ本を紹介することは少ないな~。かなり読んではいるんですが、「良くもなければ悪くもない」と言った感想。オリジナリティがそれ程ないんだよね。雑誌の連載って感じかな?まぁ、まじめな感じはしますが面白さには欠けます。てか、ネタが外国の本から頂いたものだろうって思うから、英語の読み書きが出来てジャズが好きで資料を集めれば、書けそうな本ってことだろうな。ちょっと妄想力は弱い。それと独特なジャズ観はないので、クセがないからツッコミもいらない、さらりとしています。まぁ、フツー(笑)。そう言えばジャズ友の間で、小川隆夫のジャズ本が話題になったことは一度もないなぁ~という不思議。お医者さんでジャズ評論家というのもイケスカナイ要素だと思うね(笑)。「知ってるようで知らない ジャズ評論家、小川隆夫」ってことだな。

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知ってるようで知らない ジャズ名盤おもしろ雑学事典 小川隆夫・著(ヤマハミュージックメディア)

 いわゆる”名盤”の紹介本です。英語を読み書き出来る小川さんらしい本。ジャズの歴史エピソードを交えながら、時代別にわかりやすく入門的な名盤アルバムを紹介しています。
 実はこういう本がジャズの正しい入門書じゃないのかな?って思ったりします。ムリにジャズのアルバムを聴かせるのではなく、ジャズの歴史に絡めて名盤を紹介しているのは、時代背景も分かって読み物としても面白い。「ジャズを聴いてみようか!」という気持ちにさせてくれます。本を読むことが好きな人にジャズを聴かせるには、スゴクいい本だと思う。ジャズに興味が薄くても読める本です。でも、出会いが難しい本だな。


 んで、話のつづき。
 ジャズを聴くのはそう簡単ではない。ジャズ本を書いている方々が言う程、お気楽ではないのだ。まず誰でも楽しめる音楽ツーのはウソです。そういうアルバムもありますが、殆どのアルバムは聴く人を選びます。ジャズのいいところでもありますが、音楽が聴く人を選ぶと言う偉そうな音楽(笑)。その辺はみんな知っているけど言わない・・・。個人が抱えているいろいろなことがジャズのバイブレーションと共鳴しないと、ジャズ聴きにはならないと思います。だから、音楽が好きとかこのミュージシャンが好きなんて問題ではなく、自分と向き合うことを了解できるかどうかじゃないのかな?そういう側面もあるから聴く人を選ぶんだよね。それがあるからジャズは面白いんだよ。

 てか、そんなことよりも本を読まない人がジャズ入門を読むと思う?ジャズを聴く人は、意外と読書家が多いんだよ。ジャズと読書は相性がいい。ジャズを聴く前に本を読め!が先だね。ジャズの前に読書をする人を増やすのが先だと思うね。ジャズに関係なく・・・若い人本読まないぞ。
 どんな本でもいいけど、ちゃんと読書をする習慣を身につける方が先。読書しているとジャズが聴きたくなるもんだよ。それからでいいんじゃない?ジャズ入門は。知の欲求がない人は、ジャズは聴かないと思うよ。
 文字を大きくして、短めに書きはじめたらスコブル評判がいい。「分かりやすい」「読みやすい」などと嬉しい反応。そうだね、短めに書けないクドいヤツは文才がないということだね(笑)。

辛口批評を心情としているオレの
ジャズ本研究「推薦ジャズ本No.1」!!
『マイルスからはじめるJAZZ入門』
【増補版】
 久しぶりに四谷のジャズ喫茶「いーぐる」の店主、後藤雅洋さんの本を何冊か並べて検証してみた。そう、自炊で有名なドキュメントスキャナー『FUJITSU ScanSnap iX500』を買ったからだ。
 自炊に適した本は断裁して、電子書籍として読めるようにしようという魂胆である。とにかく本の劣化が著しい、1980年代の単行本は黄ばんで饐えた古くさい匂いがするのだ(笑)。まぁ、そんなこともあって、並べて点検していた。パラパラと再度読み返してみると「これは!」というジャズ本を発見した。それは『マイルスからはじめるJAZZ入門(増補版)』という本だった。
 いいね!ジャズ聴きなら読むべし。マジ・ジャズ好きのバイブルになる本だと思う。ただし、この本は初心者向けじゃないよね(笑)。どうして「ジャズ入門書」にしちゃうんだろうか?これから入門出来る訳ないじゃん!


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マイルスからはじめるJAZZ入門【増補版】後藤雅洋・著(オフサイド・ブックス)

 この本には大きな節目が示されている。多くのジャズ聴きが「好きなジャズ」と気軽に呼んでいるのは、『クールの誕生』以降のジャズのアルバムだということだ。微妙なところだがチャーリー・パーカー、バド・パウエル、ディジー・ガレスピーなどの活躍は、ちょっと違うということだ。古典と近代の分かれ目のような感じもする。まぁ、1950年以降ということになるのだろう。
 チャリー・パーカー好きな後藤さんが、マイルスとパーカーの絡んでいる部分を「0章」として、このジャズ入門をはじめる前章としているのが明確でいい。確かにジャズを知ってるジャズ聴きじゃないとチャーリー・パーカーは聴かないだろうという現実がある。最近、パーカー、ガレスピー聴いているのに遭遇したことないもんね。バド・パウエルはそうでないなぁ~。


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好きなジャズは "マイルスの時代"
それは自分が経験したジャズでもあった
'70年代を知らないと楽しめないんだよ

 時間が経つということは、ある程度の流れの区切りが見えてくるということでもある。しかし、ジャズの評論家は誰もそれをやろうとはしない。そう都合良くは区切れないことと、あくまでも個人の独断になってしまうからだろう。
 今回、この本が気に入ってしまった理由は、「オレの好きなジャズはこの範囲」というのに合致しているからだ。「それ以前以降のことは、また別のジャズなんだよ」と言ってもいいようなワンパッケージだと思うんだよね。しかもお宝が埋もれているゴールデンエリアでもあるのだ。まだまだ聴くべきアルバムがいっぱいあるよね。まぁ、それを核として聴くということだ。
 ジャズの話をする場合に、一度この辺で区切って貰わないと噛み合ない。最近はこのエリアじゃないのをジャズとしている人もいるので、チューニングするためにも共通認識として必要なことだと思うね。


$Tommy's Jazz Caf'e ジャズブログ ←初版本の表紙

 この本は2002年に初版が発行され、2008年に増補版が発行された。ジャズの区切りを意識して書いた分けではないが、丁度10年経っていい具合に発酵したように思える。5年前の「増補」もいい形に落ち着いたのではないか?初版本からどれだけ改訂されたかは知らないが、まだ両方ともアマゾンでは流通しているので、気をつけて「増補版」を手に入れて欲しい。
 んで、はっきり言えることは、これ以上膨らませる必要もないし、付け加えることもない。一番おいしいジャズが紹介されているのが嬉しい1冊なのだ。でも入門本じゃないからね。くれぐれも!!


*後藤さんの『一生モノのジャズ名盤500』 (小学館101新書)も素晴らしい本だが、新書版に詰め込み過ぎていて自炊には向かない(笑)。巻末のデータ集もOCRが読み込むのに苦労していた(笑)。ジャズなんてオヤジしか聴かないのだから、もっと老眼を意識すべきだろうと思う。オヤジたちに優しいジャズ本が求められている。
この本も、版形が大きいので自炊には向いていない。しかし、この本は新書判で出すべき本だと思う。ちょっとサイズが大きかった。もっと気軽に読める体裁が必要だ。
ん~、5年以内じゃないかな?「もうすぐ紙の本ではジャズ本は出なくなる」と断言するオレとしては、いい本は断裁して自炊しておきたいと思う。
新譜とのつき合い方は主体性なし
ジャズ友の評価次第でいいと思う

 ジャズの新譜を聴きたい気持ちはあるが、期待を裏切られることが多いので、落胆したくないから、それよりも欲しかった旧譜の方が優先することになってすでに10年くらいは経つだろうか。
 確かに新譜を聴く前向きな気持ちは必要だと思うが、でもそれに値するアルバムが発売されないのだから仕方がない。もうジャズという音楽はやり尽くされてしまったのだろうか? 新鮮味がないんだよねどれもこれも・・・どこかで聴いたような。過去のアルバムが良過ぎるんだよ。
 それでも一生懸命、今のジャズを追っかけているジャズ聴きもいるから、新譜のジャズは、その方々に任せて結果待ち、評判待ちがいいような気がする。もう何年も期待しながら結果待ちをしているのだが、未だに朗報は届かない。ん~、騒ぐ程もないようなアルバムが多いよね。音楽は感動が大切だから、感動しないんだから無理しても仕方がない。自分自身の音楽体験が反映された結果なのだから、それはそれで正しいのではないだろうか。
 時々リリースされるベテラン・ジャズマンのアルバムも驚くようなものはない。それでもファンとしては応援したくて買うのだが、やっぱり2~3回聴いて飽きてしまう。何か閃きと密度がないんだよね・・・ドキドキワクワク感が湧いてこない。さてさて、久々のウェイン・ショーターの新譜はどうだろか? これは、ジャズ友の評価や結果が楽しみな1枚だ。


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Without a Net / Wayne Shorter(1013/Blue Note)

なかなかのショーマンなベース弾き
イスラエルのアダム・ベン・エズラ

 You Tubeを観ていたら、ビートルズのナンバーをウッド・ベース一本で奏で、しかも歌っているベースマンがいた。ボディを叩いて打撃音でリズムを刻みウッドベースを弾く、演奏する楽しさが伝わってくる。かなりの音楽教育を積んだと感じる音楽家なのだ。
 アダム・ベン・エズラ(Adam Ben Ezra)は、イスラエルに住むコントラバス奏者であり、作曲家、マルチ楽器奏者。彼の魅惑的なソロパフォーマンスは、いろいろな楽器を操る能力と歌唱力が融合する独自な世界。そして、オーケストラ的な効果を加えるためにループ・レコーダーを使っての多重録音をバックサウンドとしてコントロールしている。本人自らYouTuberと名のっているのが面白いミュージシャンだ。だから多重録音の見せ方が上手いんだよ・・・マジ、ベース叩いてもこんないい音は出ないからね。You Tubeで見せることを前提に作り込んだ音楽。音を先に作って映像を上手く重ねています。
 アダム・ベン・エズラを見ていると、楽器をやることが何よりも楽しいことを教えてくれる。オレもこんなベースが弾きたいなぁ~と思わせてくれた。弓引きが上手いよね。まだアマチュア・ミュージシャンらしいが、近い将来アメリカに渡り活躍するだろう。ジャズの人になるかは分からないが、エスペランサ・スポルディングに似たポジションではないかと思う。

Come Together - Upright Bass Cover - Adam Ben Ezra

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Can't Stop Running / Adam Ben Ezra Amazon.co.jp MP3ダウンロード
Adam Ben Ezra http://www.adambenezra.com/

Live At The Victor Wooten Show - Adam Ben Ezra
Bolero - Live On Stage - Adam Ben Ezra
Upright Percussion!
Bach - Ethnic Style - Adam Ben Ezra
The Busker - Adam Ben Ezra
Openland - Adam Ben Ezra

*今回から文字の大きさを変え、文章を短めにまとめ、完結に書く練習をします。飽きたら戻します(笑)。全体の眺めというのを変えたくなる時ってありますよね。You Tube動画をブログに貼らない理由?重くなって表示が遅くなるのがストレスだから。
オレは、趣味の範疇で中山康樹本フリークを自覚している(笑)。
新しい本がリリースされるのが楽しみで仕方がないのだ。次の中山本は、またもやストーンズで『ローリングストーンズ解体新書』 (廣済堂新書) だそうです。ビートルズに続いての『解体新書』シリーズ。ジャズ本以外は守備範囲じゃないので残念。
中山本を読むと、強引な妄想による事実誤認というか誤りもあったりもするので、SFファンタジーならぬ音楽ファンタジーという視点で、ボケ&ツッコミを入れながら楽しむことにしている。

ジャズ評論の良心を感じる名盤ガイド
へぇ~こんなアルバムも聴いているんだ

久しぶりに、中山さんの名盤ガイドを読んでみた(まぁ、フリークだから)。『超ジャズ入門』、『ジャズの名盤入門』『挫折し続ける初心者のための最後のジャズ入門』『読んでから聴け!ジャズ100名盤 』といろいろ中山名盤紹介本は読んではいるが、「なるほど!」と思ったこともないし、この手の本の重要な使命である "お買い物CDリストとしての活用" に役立てたこともないので、アルバム紹介のチョイス眼には目新しいことはないと思っていたのだが・・・この本はスゴクいい感じなのだ。

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硬派ジャズの名盤50 中山康樹・著(祥伝社新書245)
アマゾンでチェック!▶ 硬派ジャズの名盤50(祥伝社新書245)

この本には中山さんらしいメジャー売れ筋路線チョイスはない、マイナーひたすら地味(笑)。まぁ、後藤雅洋さんの名盤ガイドなら、うまくハマるところにハマって名傍役を果たしそうなアルバムが50枚。それを羅列しているだけなので、見せ方読ませ方はヘタで芸はない。「ほんとにこういうアルバムに中山さんは興味がないんだよなぁ~」というのが伝わってくる、正直な一冊で面白かった(笑)。
硬派なジャズを聴くマニアに中山さんがそれ程の思い入れがあるとは思えないし、マニアを良しとはしていないと思うが、妄想で察するにこうだ。「ジャズとしては好きだが、それを1冊の本にしろと言われても面白いとも思わないし、本として売れそうな気もしない・・・」が、本音ではないだろうか?
そういう意味では、四谷のジャズ喫茶「いーぐる」の常連さんが喜びそうな1冊といった方が分かりやすいだろう。どちらかというと後藤さんぽいチョイス?
大枠はそんな内容なのだが、『マッドリブ/ブルーノート帝国への侵略』コンピ『ヒップホップ&ジャズミックステープ・チャプター1』のレビューの項だけが、妙に熱い。これは興味がヒップホップと接近している時期に書いた本だからだろう。構成はかなり雑な本。
「へぇ~、中山さんもこんな本を出すんだ」と驚いたというのが正直な感想。いい本だけど、中山さんの役割じゃないよね。でも、ちょっとはジャズ聴きとしての本音を見た気もして、嬉しくなった(笑)。是非、読んでください。この頃、アマゾンのレビューでボロボロだから、励ましてあげたい。


*中山ジャズ本にはめずらしく、アマゾン・カスタマーレビューのマイナスがない本。やっぱり読者って、ちゃんと読んで判断しているんだね。大きな声で言っておこう「読んだ読者は正しい!」。
この本を読んで聴いてみたいアルバムが1枚見つかった。『ジョン・クレイマー/ネクサス』、中山ジャズ本ではじめての記念すべき衝動である。ブラボ~!!


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Nexus For Duo And Trio John Klemmer(1979/Arista Novus)