最近、いい漫画に沢山出会えて幸せです。

エルフェンリート全巻


どんなに嫌われても どんなにいじめられても どんなに虐げられても
それでもやっぱり一人じゃさびしいんだ


様々な所を駆け巡るも、なかなか売っておらず(特に後半の巻)
ようやく揃ったらもう一気に読むしかない訳で。

後半になるにつれて、ノノノノに近い絵になり、感情表現や
演出もこなれて来て質が高くなっているようでした。

思わず涙が零れそうになるほど、感動的なシーンも幾つか。
しかしそれ以上に、全編に漂う独特な雰囲気が魅力の作品です。
首無し死体や胴体真っ二つの死体数ならきっと漫画界屈指。
誰しもが一瞬でそうなる可能性があり、ページを捲る度に
急展開が起きる異様な緊張感。多少、ハンター×ハンターに
近いテンションがあり、冨樫氏が推薦するのは頷ける所。

又、こうして原作を読んでみると、改めてアニメは
上手く作ってあるなと思います。原作オリジナルのキャラや設定、
エピソードは大体面白いのですが、それでも絶妙なバランスで
エッセンスを残して少ない話数の中でエルフェンリートという作品を
成立させられています。何より主題歌を含めBGMが白眉。

突っ込み所もありますが、初連載でこれなら十分過ぎるでしょう。
できれば、ノノノノよりもこっちの路線が多く見たいですね。


岡本倫短編集Flip Flap


上記エルフェンリートの巻末に掲載されている物も含めた短編集。
「デジトポリス」の最後から7p目の描写は凄い。普通はそこまで描かないが
普通じゃないからこそ好い。絵が未熟な頃の作品でも、
構成の巧みさは見て取れます。各作品にコメントも付いてるのでファンは必携。