前回記事:咲-Saki-205局[進化] 感想・考察

 

 

気づけば早207局掲載のヤンガン発売前日ですが、このタイミングで206局へのあふれる想いをしたためておきたいと思います。

 

 

7月末には復活してから数年恒例となっている吉野花火・灯籠流しがあったため、それに合わせた吉野山宿泊会を執り行いました。

 

 

直撃が懸念された台風も、何と私が吉野山に着く直前で消滅。

 

 

 

霧深き吉野山はいつも愛も深く、感謝です。

 

しかし、雨は止んだものの増水した吉野川沿いで行う危険性を考慮して残念ながら花火大会・灯籠流しは延期となってしまいました。

 

気持ちを切り替えて、今回は竹林院さんでの優雅な時を満喫。

 

 

 
雨が止んだ後にしか見られない、最高の眺望も見ることが叶いました。
 

 

 

 

 

この夕焼けは、今まで吉野山で幾度も見た美しい夕焼けの中でも最高級に美しかったです。

まるで、この後に見ることになるドラゴンロードの輝きを暗示するかのように。

 

 

 
花矢倉展望台からの景色も絶景で、何人ものカメラマンがカメラを構えておりました。
 

 

 
夜は中止になった花火大会の替わりに、静亭さんの前をお借りして手持ち花火大会。
リアル吉野山の女の子たちと交流しながら楽しい時を過ごしました。
 

 

 
ゆうべはおたのしみでしたね。
 

 

 
朝の吉野山も雨上がりで一際美しく。

 

 

 

 
竹林院さんには大変お世話になりました。
 

 

 
 
吉水神社には憧ちゃんの弟分であるナギちゃんとナミちゃんが新しい家族として加わっていました。
 

 

 

 7月末でも僅かに残っていた紫陽花の美しさ。

 

 

神域たる吉野山の清澄なる神気を全身で浴びて、いつも通りお祈りも済ませて、8月2日に発売されたヤングガンガン最新話に万全の体制で臨みました。いえ、直近のお話は私の心を乱し尽くすのに十分過ぎて万全など一生有り得ないのですが。精神の亢ぶりは人生史上でも最高潮と言えるでしょう。それはそうです。最愛の人が今正にすべてを賭して戦っていて、今正に…………

 

 

これ以降はネタバレとなりますので、未読の方はご注意下さいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうですね、人生でこれほど短く感じる2週間や1ヶ月というのも無い訳です。

かつて阿知賀編連載時、毎月のガンガンを追っていた時にも同様の感覚はありましたが、ただあの時は玄さんにとっては常に辛い展開が多く待ち受けていました。活躍を信じて応援はしていましたが、それでも迫りくる苦難に対する覚悟のようなものもかなり強く存在しました。

 

一方で、今回。

読んでいる方であれば御理解頂けるかと思いますが、今は正に玄さんにとっての最大最高の飛翔の時。

約束された覚醒が描かれるターン。

一切の憂いをはらむことなく、ただひたすらに純粋に最愛の人の活躍を待ち焦がれることのできる時間。これは今までにはないものでした。

3ヶ月だろうと半年だろうと、一瞬で過ぎ去ってしまいそうな、待つのが全く苦にならないインターバルです。

待っている間に、これまでのお話を何十回、何百回と読み返し、感極まる。

阿知賀編に戻って、阿知賀こども麻雀クラブができた頃からの積み重なった想いを反芻する。

こんな至福の時はありません。

 

 

まず1ページ目。

ここで数十分進むことあたわず悶え蠢くことになります。

 

超美麗カラーで描かれた1ページ目。

 

前号では内容までは見えなかった照に直撃した役は

リーチ一発タンヤオ三色ドラ8!

数え役満の2本場は32600!!

 

私は、阿知賀編が連載を終わって以降あらゆる人にこう言って来ました。

「決勝で玄さんはテルー相手に役満を和了しますから!見てて下さい!!」

 

きっと、それを聞いた大半の人は「玄狂いが何を世迷い言を」と思ったことでしょう。

何せ、冷静に考えるまでもなく相手はあの宮永照です。

阿知賀編においてはほぼ付け入る隙もなく、10万点近く稼いだ後に一矢報いるのがやっとの相手でした。

客観的に考えれば無理からぬことです。

 

しかしながら、私はずっとずっとずっとずっと信じて祈ってきました。

何年も何年も、吉野山の龍の神にドラゴンの復活と共に大いなる力が宿り照をも屠る瞬間が来ることを。

 

言霊の力、というものも信じて口にし続けてきました。

絶対優勝阿知賀。

玄さんは復活した龍の力を以って役満を和了して照を倒す、と。

 

 

遂に、その願いが成就する日が来たことに改めて感無量です。

しかもドラ8。

今までの玄さんの手でも表ドラ&赤ドラすべてを集めきった時は少なかったですが、進化が見事に見て取れます。

 

甲子園で例えるなら、ドラフト1位間違い無しの160km投手から無名校の選手がいきなり満塁ホームランを撃ったようなものでしょうか。

しかも、その無名校の選手は準決勝においては絶対的優勝候補1・2位校を下している訳です。

これは、阿知賀女子学院が大人気になってしまいますね。

阿知賀特集号の麻雀雑誌も売り切れ続出ですね。

というか万が一余っていたら私が買いたいです。

 

 

さて、頑張って2ページ目を開いて第206局[龍神]。

そのタイトルだけで私を13回殺すのに十分すぎます。

 

だというのに、ページを捲って見えたその景色は

 

 
かつて5年前に、「いずれ使われるかも?」と思いながら撮影した比曽口のバス停ッ…………!!!?
 
奇跡をこの手で掴んでいました。
立先生からの大いなる恩寵、ありがた吉野山の八咫烏の極みです…………!!!!!
 
以前にも、阿知賀編[特別編]のご造作〜の所など何度も撮影していた所が偶然舞台になったことはありましたが、明確に「ここは扉絵に使われるかも」と思いながら撮って、本当に使われたパターンは初ですね。
 
予想を当てた喜びというよりも、作品世界の創造神たる立先生の精神に少しでも近付けたことがとても嬉しく感じられました。その分、玄さんたちにも近付けていたということですから。撮った写真も憧ちゃんの立っている所は切れていて、玄さんの座ったベンチはしっかり押さえている辺り5年前の私はそこに魂で感じたものがあったのでしょうね。すばら!
 
ちなみに、このバス停に関して羽鳥羽院さんはこのように考察なさっていました。
立先生であれば、そうした所まで考えて場所を選定していて全く不思議はないですね。となると、この[龍神]を含むであろう次巻の表紙が脳天大神龍王院近辺にいる玄さんたちである可能性も俄然高まってきた気がして楽しみです。
 
134ページ、美麗カラーの凛々しい表情の玄さんが至高天の存在すぎて三千世界で輪廻しながら幸せに浸ります。
圧倒的なかわいさの一方で、こういった表情もある玄さんの魅力がカラーページのコントラストで十全に表現されています。
さりげなく物理法則を無視してクロスする穏憧の髪も見逃せません。
 
次ページからのドラが戻った時の回想。
見た瞬間にどこの電灯だか解ってしまいました。
 

 

結論から言えば、深夜に読み始めてAM3:00頃に大号泣しながら読み終えて、そのまま電車もない時間なので日課のランニングがてらに日比谷公園まで走っていきました。こんなに走るのが楽しい時もまたありませんでした。

 

 

そして、作品内で見たばかりの景色へ。

 

 

実はこの時、公園ではイベントをやっており目的のアングルで撮影できなさそうで不安でしたが、テントのギリギリのところに立って何とか上記アングルでも撮れました。

 

 

阿知賀編以来、様々な思い出が積み重なった日比谷公園・帝国ホテル周辺。

折角なので、例のコンビニで「多治比セット」を購入してモーニングまでしてきました。

 

玄さんが役満を和了した記念に、近い内に改めて帝国ホテルも訪ねようと思っています。

 

 

ドラが戻った瞬間の涙目で笑む玄さんを見て、また私の涙腺は大決壊しました。

1枚だけ手札に訪れた8p。

その8pを、帰ってきてくれたドラを大事に大事に愛おしむ玄さん。

手を重ねて祈りを捧げる聖母像よりなお清らで尊く美しい……

世界から無意味な争いや諍いが消える音が聞こえました。

 

そして、ドラの復活について何点か事実が述べられました。

 

赤土さんは阿知賀編13局ではクラブで小学生の頃にドラを捨てたことが何度かあったのを牌譜で確認していたようで、その時は

・ドラ復活までの期間は様々

・打った局数はほとんど同じ

と言っていました。

 

しかし、今回は昔ドラを捨てた時より戻ってくるのが大分早かったと。

決意の一打、「帰ってこなくても私は待ってる」と送り出した玄さんに、ドラが応えてくれたのだとしたらそんなすばらなことはありません。

 

ただ、赤土先生が「聞いてたよりかなり早い」と言っているのが若干引っ掛かりました。

というのも、何度かドラを捨てているのであればその復活に要した期間で玄さんの闘牌を見るタイミングは少なくとも1度位はあったと考えるのが自然ではないかな、と思うからです。

そこから予想するに、玄さんや穏乃たちは部室の鍵を借りて赤土先生がいなくてもこども麻雀クラブの部室を自由に使えたのかな、と。

曜日ごとの掃除当番が決まっているくらい毎日行われている中では、いかに暇な人も多い大学生とはいえ赤土さんが来られない日があっても不思議ではありません。

普通なら責任者なしでは借りられなさそうですが、そこは地元吉野山。

きっと他の教師も普段から顔見知りの人が多いでしょうし、別に悪いことをするわけではなく健全な活動のためなので問題はなさそうです。

何なら「松実さんのところの娘さんなら大丈夫ね」くらいに思われていてもおかしくなさそうです。

 

そんなこんなで久々のドラ爆無双の玄さん。

しかし、更に異変があります。

 

・ドラを引けばそれだけで和了できる手牌がたまにくる

・たまに任意でドラを引ける時がある

・他の人にドラを送ることができるような気がする

 

赤土先生をして「龍神の域」と言わしめる地点へ到達した、玄さん。

もう、この喜びを泣きながらどう表現すべきかわからないので落ち着けるために日比谷公園まで走ったのもあります。

 

ドラを引けばそれだけで和了れる手配は、決勝戦のここまでの闘いでもあり示唆されていました。

ドラを任意で引くのもやってのけていました。

そして、今回は最後の「ドラ送り」の実践。

 

「相手にドラを送れる」。

それによってどんなことができ、どんな強みがあるでしょうか。

 

最も効果的なのは、今回のようにリーチして無防備になった相手に掴ませることでしょう。

あらかじめテンパイしていれば、今回のように一発をつけてただでさえ高い打点を更に伸ばせます。

 

また、やりようによっては不要牌であるドラを相手に送りつけることで相手を足止めすることもできるでしょう。

明らかに高い手を張っていそうな時、あるいは特殊な能力効果の発動条件を満たしている時など、何巡か足止めして他家に差し込むなども有効そうです。

一巡先を読んでズラしても同じ牌をツモる相手にすら有効な、任意の牌を掴ませる能力。

豊音の追っかけリーチ、咲さんの嶺上開花などと当たった時どちらの能力の支配が強いのか、今なら玄さんがすべて勝てるのではないかとわくわくします。

 

そして、更に強いのは「この能力が存在することによる抑止力」でしょう。

リーチを掛けた瞬間、ドラを掴まされて和了られるかもしれない。

となればもうリーチを一切掛けられません。

打点上昇したいのにドラも使えずリーチもできない照は相当苦しいでしょう。

 

更に、玄さんと対峙する時は基本的にドラは来ないものとして考えて闘牌を行わねばならず通常の牌効率とはかなり違った麻雀を求められます。

しかし、今回の件によって「もしかしたらドラが送られてくるかもしれない」という紛れが生まれることとなりました。

通常なら払ってしまうべきドラ受けターツを残しておくべきなのか、ドラ送りを逆手に取ることは可能か否か。

未知数の能力に対する状況判断をしながら、「正解」を選び取るのは並大抵の技量では難しいでしょう。

相手の思考リソースを余計に奪い正解を選びにくくすることによる相対的弱体化。

しっかり考えて打つ相手であるほど、実際の効力を発揮せずとも強い能力であると思います。

 

 

ドラゴン復活に際してどんなパワーアップをするのか本当に楽しみにしていましたが、予想を超えてくる強さを備えて凱旋してくれて言うことがありません。

 

まだ、次回も玄さんがもう一段階くらい能力を使った大活躍をしてくれそうな感じがありますよね。

あまりにも、あまりにも楽しみです。





ちなみにその日の夜の咲-Saki-会では、パティスリーひろさんの新作ケーキを頂きながら獅子原爽さんのお誕生日もお祝いしました。



その傍ら、いいんちょさんには色紙にかわいいかわいい玄さん・憧ちゃんを描いて頂きました!

いいんちょさんは秋のSHTにも出展されるそうですのでぜひチェックしてみて下さい。