上っ面の経営者の話はすぐに見抜かれますよ | 坪井秀樹の起業実験日記 いくつになっても「理由なき反抗期」

坪井秀樹の起業実験日記 いくつになっても「理由なき反抗期」

反抗しているんじゃない。反抗期が続いているだけなのさ。

どうしようもない時には、変身して切り札の必殺技を出してしまうことがあります(笑)。


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書こうかどうか迷いましたが、個人的にはとても大切なことであり、整理しておきたいこと


だと思っていますので書くことにします。



ただし、これは私の個人的主観であることが前提です。


かつ、このブログを普段からお読みいただいている方の事例ではありませんから、


全くの他人事としてお読み頂いて結構です。




先日、ある経営者の方から相談があると言うのでお会いしました。


年齢も経営者としても先輩で、ある部分に関しては尊敬できる方ですが、


そういう方から「相談がある」と言われる時は、相談ではなく一方的な依頼であることが


ほとんどなので(苦笑)、正直、あまり気乗りはしなかったのですが、


それまでのお付き合い上、無下にお断りするわけにもいかず、まぁお会いしてみました。



まぁ、案の上と言う感じだったのですが・・・・・・・・(苦笑)。




会社の規模や実績、業態など、私の前職のお仕事とよく似ていて、最近業績に苦しんでいる


とのこと。


私の経歴も大体ご存知で、私が前職を退任したということで、要するに打開するのに力を


貸して欲しいという内容でした。



ここまでは大変ありがたいことなのですが・・・・・・。



ここまでの経緯と、業績が不振になってきた要因と、打開策、それに対して私に何をして


依頼したいのか、とお話しをお聞きしていく中で、


強烈に引っかかったことがありました。



「客数が落ちている最も大きな要因は、ウチは小売業(サービス業)なのに、自社の


経営幹部達が現場から目を離してしまったことが大きな原因だ。


その結果、現場のクリンリネスや演出力が落ちたり、それを実行せねばならないスタッフの


モティベーションが落ちて、顧客離れが起こっている。」



大体こんな感じでした。


もっともらしい話をツラツラしていく長い時間の中、私はここに強烈な違和感を憶えまくっていた


ので、一通りお話しを聞いた後に質問をしました。



以下、私の質問が「Q」、お相手の社長の返答が「A」です。



Q「一つ質問があります・・・・・・。


最も大きな要因として、『経営幹部が現場から目を離した』ということですが、


『現場から目を離していた』のに、どうして現場のクリンリネスとか演出力が


落ちたことが分かって、それを業績回復の課題にしているのですか・・・・・・・?」




A「幹部達の営業会議の報告を聞いていてもそうだし、私も店舗にたまに行く時があって、


そういう時に大体分かるんだよ。そういうもんだろ・・・・・。」




Q「ん?経営幹部は現場に行っていないのに、どうして現場の報告ができるんですか?

あと社長が、『たまに行く』というのは、一店舗につき、どれくらい行かれることを言っている


のですか?」




A「最近では色々忙しくて、なかなか行けんからなぁ・・・・・・・・。

でも、一回行けば大体分かるんだよ。長年やっていれば大体分かるもんだろ・・・・。」




Q「あの、すみません、もう一回お聞きしますが・・・・・・・・、経営幹部は現場に行っていないのに、


(先の質問と同じことを聞く)。」




A「いや、そういう細かいことはいいんだよ、細かいことは。


要するに、現場を回って、できていないことをキチンとやれるようにして欲しいんだよ。」




Q「いや、あの、すいません・・・・・・、『業績を落とした最も大きな要因』だとおっしやったので、


ここがキーだと思ってお聞きしているんですが・・・・・・、それは『どうでもいい細かいこと』


なんですか?????」



A「あのねぇ・・・・、坪井君のようにいちいち言葉尻を捕えられて質問されても困るんだよ・・・・・。


そういうことを君にやって欲しいからこうして話しているんですよ・・・・・。」




Q「あの・・・・・、社長と経営幹部の皆さんは、現場に行くよりも優先する何かがあって、


それをやっていた結果、現場に行けなくなったんですよね?

それは何をやっていたんですか?????」




A「それは、いろいろとあるでしょう・・・・・・。いいんですよ、そういうことはこっちのことだから。」




Q「あの・・・・・・・・・、もう一度、教えてください。


業績が落ちた最も大きな要因をどう認識されているのでしょうか?


その課題に対して、経営者としてどういう施策を打とうとされているんでしょうか?


その中の社内不足部分に対して、私にの何を依頼されたいから呼んで頂いたのでしょうか?


それが分からないと、私も何もお応えすることができません。」




A「だから、そういうこを君にやってもらって業績を上げて欲しいと言っているんだよ。

そんなことを杓子定規に聞かれてもだねぇ、私もそんな細かいことをいちいち全部・・・・、


私は会社を良くしていきたいんですね、それで・・・・・・・・・、


(この後延々と訳の分からない話と、私に何とかして欲しいという話だけがつづく・・・・)。」



この時点で、当然、このお話しはお断りすることに決めていましたが、建前上無下にするわけにも


いかず、


「ご存知かと思いますが、私にはそんな実力はありませんから・・・・・・。」


とうまいこと言って逃げようとしましたが(苦笑)、光栄なことに、なかなかねばって頂けたもので、


しかたないので、ご縁が切れるのを覚悟で、最後の必殺技を出しました。




「分かりました・・・・・・・。そこまでおっしゃるなら・・・・・。坪井の好きなようにやってもいいと


おっしゃいましたね・・・・・・・・。


二つだけ、条件があります。


一つ目は、社長が退任すること。二つ目は、私の年収の条件を6000万円にすること。


これならお受けいたします。」



ウルトラセブンのアイスラッガー並みの私の切り札です(笑)。


これが言いたいがための今回の画像と言えます(笑)。





当然、このお話しは流れました(笑)。

恐らく、もう二度と会っては頂けないでしょう(苦笑)。


でも、それはもうしかたないと私も腹をくくっています。別に自分のやりたいことだけを


依頼してくるだけの人だろうから、会わなくていいし(笑)。



前職で上場してまで退社させて頂いているのに、私のなにで、お力になればいいのか曖昧なまま


お仕事をお受けして、今後のビジネス人生を費やすわけにはいきませんもの。



それは、お義理でお付き合いする人間関係よりも、私にとっては優先されることなのです。




私は、普通の打ち合わせではここまでは切り込みません。


ただ、ここの場合は、経験上、一定の予測が成り立ちました。



①トップである社長の話自体が全体に曖昧で上っ面過ぎる。自分の言っていることに責任が


まるでない。「もっとも大きい要因」が「細かいこと」になったりと訳が分からない。


②自分が何をするかは一言も言わずに、現場が何かをすれば良いという、他人に何かを


させることで業績を上げるという他力本願な話しか出てこない。


③これは私の個人的基準だが、その会社の現場を見る限り、クリンリネスと演出力は


一度にはできない。どっちもやれという時点で対策として明確になっていない。


④要するに、困っているので、私に丸投げして全部やって欲しい。でも自分の思う通りで


運営をして欲しい。


⑤要求はするけど、差し出すものが何も感じられない。


⑥質問に対して、真摯に受け止める意志がまるで感じられない。



あげろと言われればいくらでもあげられますが、こういうパターンの会社(社長)は、


私の経験上、社長や幹部は何もしていません。



色んな本も読んで、セミナーや研修も出ていて、勉強されているし色んな言葉や知識は


知っていますが、基本は自分だけ良かれというタイプです。



だから巡り巡って顧客も社員・スタッフが離れて行っている現実を理解できていません。


自分は何もせずに、決めることは自分ではしたくて、決めたことを誰かにして欲しいという


そういうタイプです。



結構な大きな会社の立派だと思われている社長さんでも、案外こういうタイプは多いものです。


皆、人間なのですよね(苦笑)。



本当は、そういう人かどうかなんて実際には分かりませんが、大事なのは私がそう認識して


しまったということが大きいです。


こういう方とは絶対に組めません。




この会社の業績を良くしていく方法はも、打開していける人もきっといる思います。


しかし、それができるのは私ではないということ。


私には、そんな経験も実力もないという自覚が大事なのだと思っています。



過去の関わりだけに委ねて、頼みやすい私に頼んでくる時点で、大きく間違っていたと


いうことでしょうね。



残念ながら、お別れを意識しました。


20代・30代・そしてつい先日まで、依頼されてきたことは全て受け切って、やり抜くことを


是としていましたが、こういう選択をし始めたということは、


そういう年になってきたということかも知れません・・・・・・・。




            上っ面の経営者はすでに見抜かれていますよ・・・・・。


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              買取王国・坪井副社長の販促実験日記「それって誰が嬉しいの?」