直前期の学習と注意 | 仮面浪人医学部合格の記録&医学部生の受験勉強法解説

仮面浪人医学部合格の記録&医学部生の受験勉強法解説

都内国立工業大で仮面浪人した末、
都内国立医学部に合格することができました。
現在は、勉強法紹介ブログとなっています。
よろしくお願いします。

また、最近twitter始めました!
@igakubu_teacher

直前期の学習上の注意

お久しぶりです。とっしーです。直前期における勉強法とその注意を書きました。かなり強く高圧的に感じてしまうこともある文章だと思いますが、根拠付けをして納得していただけるように書きましたので、受け容れながら読んでいただけたら幸いです。



[0.はじめに]
直前期は、過度のストレスや不安によって、自分の勉強内容におけるマイナス部分に目を塞ぎがちになりやすいです。
「自分は出来る!」このように思うことはとても大切ですが、だからと言って、学力の伸びない勉強をするのは違います。
2年近く家庭教師をして合計10名以上教えてきましたが、直前期に正しく勉強した生徒は皆良い成果が出ている気がしました。逆もしかりです。
直前期は、全ての学習が終わり、学力が急激に伸びる最大のチャンスです。ここで変な勉強をしたら、合格率はぐっと下がります。無駄にしないように学習しましょう。



[1.過去問の使い方]
a)過去問演習の現状
直前になると、一日の勉強の殆どを過去問に割いて、合格点を超えたかどうかばかりを気にする人が激増します。そしてそういう人のほとんどが、今までの復習を疎かにしがちだし、過去問の復習の仕方も間違っていることが多いです。これは愚の骨頂です。たしかに、過去問演習は「絶対に」必要ですし、志望校の傾向は熟知しなければなりません。しかし、漫然とした過去問演習だけでは、多くの人にとって、マイナスの効果しかありません。過去問演習の目的をしっかりと理解しましょう。


b)過去問を解いていい人
まず、過去問は、学習内容を「一通り終えて、少なからず内容を理解し、標準問題も解けるようになった」人しかやってはいけません。というのも、学習の終わってない分野が出来ないのは当然ですし、貴重な過去問をてきとーに使ってしまうのはもったいなさすぎるためです。逆に言えば、この時期に全分野の内容が終わっていない人は、やばいです。凄く焦ってください。過去問やる前に、全範囲終えてください。この過程は絶対に飛ばせないです。全分野終わらないまま受験に挑んで受かる人も稀にいますが、当たりどころが良かっただけです。奇跡にかけるよりは、確実な勉強をしたほうが無難です。入試本番のために多くの犠牲を払ったわけですし。


c)過去問演習の目的
過去問演習の目的は、

・自分の弱点分野の把握
・自分の計算ミス、アウトプットの際のエラーの把握
・志望校の出題傾向の把握
・志望校と自分との距離の把握

の4点です。多くの人が下二つばかりに意識が行きがちですが、正直全てが大切です。むしろ上二つの方が重要かもしれないくらいです。過去問は傾向はあるにせよ、基本はランダムに範囲が指定されて出題されます。そういう意味では、苦手分野を発見するにはもってこいなわけです。問題集での網羅型の復習は本番のその日までやって欲しいですが、それに加えて過去問演習の中で発見した弱点をピックアップして復習するのはとても良いと思います。あと、当然ですが過去問の問題もしっかり解けるようにしてください。

ちなみに、弱点分野の把握やアウトプットのエラーを減らすという目的で、生徒には主に理科、数学に関して過去問ノートを勧めています。(復習がきちんと出来てるなら別に作らなくて良いとも思いますが、大体はオススメしています。)過去問ノートに関しては別記事で書きます。


d)過去問演習中ー本番を意識してー
過去問を解く際は、本番の気持ちで解きましょう。時間を合わせるまではしなくてもいいとは思いますが、本番さながらに解くのは大切です。

・本番の大きさ、もしくは本番より小さい問題用紙を使用し、計算問題、本番に与えられる余白スペースの範囲内で行う。
・ストップウォッチを使用して、時間を厳密に測る。
・志望校の合格点を研究し、本番どのくらい解けないといけないのか、逆にどのくらい落としても良いのか、捨てモンはどのくらいあるのかを掴む。
・しっかり自己採点して現実を見る。逃げない。

このような準備をしておくと本番での緊張が少しは軽減されるはずです。とにかく本番の緊張感を自分に課しながら、演習を行ってください。ただし、目的は忘れずに。

ちなみに医学部志望の学生はメディカルラボというサイトを利用すると良いかもしれません。実際の問題用紙と解答用紙がダウンロード出来ます。本番の疑似体験ができると思います。



[2.勉強法]
過去問の注意を書けたので、次に勉強法について書きます。ただ、使用参考書は書きません。この時期から新しい問題集をやるのは中途半端になるし、間に合わないし、習得できないことが「多い」ためです。自分の参考書を使いながら、以下の計画を参考にしてください。とはいえ、間に合うなら、新しい参考書をやってもいいと思います。
あと、直前はさじ加減が非常に難しいので、自分の日々の感覚で、バランスを保ちつつも学習内容や比重を調節してください。

a)学力に不安のある人
「現役生で」、範囲が終わっていない、もしくは全分野納得出来る学力じゃないという人です。こういう人はギリギリまで網羅型復習に比重を置いた方が良いです。試験一ヶ月前までは過去問演習はせず、傾向対策にとどめておいた方が良いでしょう。というのも、典型題を網羅していない状態で過去問を解いても、網羅できていない部分は解けないし、復習したところで身に付きづらいし、穴が空きまくってしまうためです。
過去問演習と復習をして効果が出てくるのは、典型題をマスターしたあとです。焦る気持ちは分かりますが、まずは我慢して網羅勉強に専念してください。また、網羅勉強が終わり試験一ヶ月前くらいになったら、過去問も上記に述べた目的を意識しながら解いて行きましょう。ただ、その時になっても網羅型勉強は欠かさずやり続けましょう。

b)学力が十分な人
学力の十分な人は、今のうちには過去問演習に入っておきましょう。時期が早いだけで、勉強方法は不安な人と変わりません。


[3.最後に]
直前期の勉強方法がちゃんとしていれば、今つらくてもきちんと受かります。遠回りせず、安定的な勉強をしましょう。頑張って下さい。