忘れもしない、あの冬の日。

 

 

小学1年生だった長女と向かい合い

私は彼女に言った。

 

 

「パパとお母さん、別々に住もうと思うねん・・・。

 

お母さんと一緒についてきてくれる?」

 

 

限界だった。

 

食事がほとんど喉を通らない、味がサッパリ分からない。

長女がどもるようになった。

 

 

このままじゃ、いけない・・・。

 

 

私の人生を私が選んでもいいじゃないか?

 

 

 

葛藤して、もがいて、出した答えだった。

 

 

 

 

 

「お母さんと一緒に行くーーー!」

 

 

そう言って長女は大粒の涙をポロポロと流し

私に抱きついてきた。

 

 

「・・・ありがとう」

 

そう言って抱きしめるのが精一杯だった。

 

 

 

何があっても、これから先、この子たちを守っていこう。

 

 

それは新たな人生の前の

 

静かで、そして強い決心。

 

 

 

 

 

 

昼メロのドラマのワンシーンのような、そんな光景の横には

寝顔そのものがお笑いの幼稚園年中の次女が

大口を開けてグースカと転がっていた。

 

 

今から思えばまるでその光景は

 

昼メロどころか、お笑いじゃないか~!

 

 

 

 

 

 

「お母さんと一緒についてきてくれる?」

 

 

そして、その言葉は7年経った今

まるで黄門様の印籠のように、思春期に入った長女に逆手に取られるようになる・・・(爆)

 

 

 

 

・・・続く。